【検証】ChatGPTと14日間、ガチの英会話特訓。詰まった言葉がスラスラ出る黄金プロンプト4つ

在宅勤務は、筆者の「話す能力」に静かな変化をもたらしていました。

筆者は経験豊富なライターであり、英語も堪能です。生涯を通じて英語を仕事の言語として使ってきました。

しかし、孤独な執筆生活を数年続けた結果、ある不快な現象に気づいたのです。オンラインインタビューやチーム会議に参加して口を開くと、以前はなかった「思考と言葉の間の0.5秒の遅れ」を感じるようになりました。対話の頻度が下がったことで、言葉の流暢さが少し錆びついたのです。

そこで、ChatGPTの「高度音声モード(Advanced Voice Mode)」をスピーキングコーチとして活用する、興味深い実験を行なってみることにしました。

ChatGPTへの各プロンプトは、言葉の詰まり、語彙の選択や想起、そして発音ミスなど、筆者が気づいた具体的な課題を克服するために選んだもの。目標は、考えすぎてしまうことでスピーキングの流暢さが削がれないようにすることでした。

ターゲットを絞った発音矯正で悪癖を直す

ターゲットを絞った発音矯正で悪癖を直す, リアルタイム添削で文法を実践的に使えるように, とにかく思考の「スピードリミッター」を外す訓練を, 「適度なストレス」で実践的な自信を養う, 成長を可視化するフィードバックに必要な要素は?

ChatGPTは、対応しているあらゆる言語とその語彙を、要求に応じて好きなスピードで実演してくれます。その言語のスピーキングスキルを向上させたいなら、真の力は「具体性」にあります

たとえその言語に自信があったとしても、一度にすべてを練習するのではなく、1回のセッションにつき3〜5つの苦手な音を切り出すことをおすすめします

焦点を絞ることで、単語ごとの反復練習を増やし、ワーキングメモリに長く保持できるようになるからです。

非ネイティブスピーカーである筆者の英語は、アメリカ英語とイギリス英語が混ざり合っています。プレッシャーがかかると、両方の音が入り混じってしまうことがありました。

そこでChatGPTに、「vase(花瓶)」や「entrepreneur(起業家)」といった単語をゆっくりとしたアメリカ英語で実演してもらい、筆者が発した後にリピートしてくれるよう頼んだところ、筆者が言語的にどこで迷走しているかを正確に指摘し、また単語スペルの理解をも有効的に手助けしてくれました

ChatGPTの音声モードが音を再生してくれると、こうしたニュアンスを理解するのは簡単です。高度音声モードを使えば、遊び心のあるプロンプトも色々と試せます。

たとえば「Worcestershire(ウスターシャー)」のような単語で楽しみながら、自分に合うかをまずは試してみましょう。もしChatGPTが単語を正しく認識しない場合は、AIにスペルを教えてあげれば大丈夫です(筆者は「quinoa(キヌア)」で実践しました)。

プロンプト例:

「これら5つの単語をゆっくり発音してください。私がリピートした後、私の発音が正確だったかどうかを教えて、間違っていた箇所を正確に指摘してください」

リアルタイム添削で文法を実践的に使えるように

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音声モードを使えば、ChatGPTにリアルタイムで間違いを中断・訂正させながら、自然な会話を続けることができます。

これにより、文章の途中で自分自身をモニタリングする習慣がつくはず。これは「文法を知っていること」と「プレッシャーの中で実際に使うこと」の間にある溝を埋める作業です。

筆者は自分の1週間の出来事についてカジュアルに話し、「時制を間違えたり冠詞を抜かしたりするたびに止めてほしい」と設定しました。

会話の途中で訂正が入るのが最初は耳障りに感じましたが、今のChatGPTの音声モードは、かつてないほど人間の話し声に近づいており、もはや非現実的なほどです。4日目には、文章を言い終える前に自分で間違いに気づくようになり、「内なるエディター」が再び目覚めた程です。

これを試す際は、AIがエラーをキャッチして修正する時間を稼げるよう、話の間に一定の間(時間)を置くようにしてくださいね。

とにかく思考の「スピードリミッター」を外す訓練を

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音声モードでのフリートークは、実際のシチュエーションを想定したもの。とりとめもなく話したり、言い直したり、考えながら話したりしても構いません。

ここでの目的は正確さではなく、脳をスピード違反のブレーキにすることなく、突き進む習慣をつくることです。言葉に詰まらず、たとえそれが最適ではなくても「次の言葉」を常に見つけ出すための、不快ながらも不可欠なエクササイズと言えるでしょう。

たとえば、筆者はテクノロジーのトレンドについて、10分間ぶっ続けで話しました。ChatGPTはフォローアップの質問を投げ続け、私が話の筋を見失っても、話し続けざるを得ない状況をつくってくれました。

週の半ばには、私の「あー」「えー」「うーん」といった言葉が明らかに減ったのを実感。しかも、英語での会議中に感じていた「0.5秒の遅れ」が縮まりはじめたのも効果を感じられた瞬間でした。

プロンプト例:

「[トピック]について10分間フリートークをしましょう。フォローアップの質問を続けてください。訂正は不要です。とにかく私に話を続けさせてください」

「適度なストレス」で実践的な自信を養う

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音声モードはロールプレイングも得意です。採用面接、難しいクライアントとの電話、あるいは一人旅で見知らぬ人に会う場面などを想定して準備ができます。

狙いは、現実の利害関係がない状態で、即興で考える練習をすること。その不快感は実用に耐えうるほどリアルであり、かつ失敗しても安全なほどリスクは低いのです。

筆者は、一人旅の最中にロンドンのバーで見知らぬ人と出会うシーンを選びました。ここではChatGPTが(シラフの)見知らぬ人を演じました。

タイピングではなく実際に自分の声でチャットしてみると、書くことでは隠せていた語彙の欠落や、デリバリー(話し方)のペースの課題が浮き彫りに。これは自分をコンフォートゾーンから連れ出してくれる、一味違った練習法です。

ちなみに、設定から音声の種類やキャラクターを選ぶことも可能。準備ができたら、次のようなプロンプトを投げてみましょう。

プロンプト例:

「ロンドンのバーで親しくなった見知らぬ人の役割を演じてください。私に質問をし、私の回答ごとに、明快さ、自信、語彙の項目について率直なフィードバックをください」

この演習は、シナリオによって当たり外れがあるかもしれません。

筆者の経験では、学習演習としての活用がより効果的でした。たとえば、ChatGPTにチューター(家庭教師)になってもらい、特定のトピックについてクイズを出してもらうといった方法です。

成長を可視化するフィードバックに必要な要素は?

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各セッションの最後に、筆者はChatGPTに「明快さ」「文法」「流暢さ」の3項目について、10点満点でスコアを付けてもらうようにしました。

この小さな習慣が、単なる練習を「指標」に変えてくれます。日々、わずかでもスコアが上がるのを見ることで、一貫性を保ち、飽きずにエクササイズを続けることができました。

また、自分1人では見落としていたパターンも表面化しました。

たとえば、筆者は一貫して仮定法でつまずいていたことが判明しました。また、自信のないトピックになると、早口になったり(あるいは考えるのに時間をかけすぎたり)していました。

自分の弱点を知ることで、翌朝修正すべき具体的な目標が持てるようになっていきましたよ。

プロンプト例:

「今日の会話全体に基づき、私のスピーキングを『明快さ』『文法』『流暢さ』の3項目で10点満点で評価してください。明日取り組むべき具体的な課題を一つつ挙げてください」

ChatGPTは完璧な話し相手ではありませんが、新しいことを学ぶための「スパーリング相手」としては極めて優秀です。

まずは発音、流暢さ、自信の中から自分の最も弱い分野を選び、1日10分からはじめてみましょう。これは英語に限らず、あらゆる言語のスキルアップに活用できます。

このマイクロラーニングから得られる成果は、さらなる言語学習の実験へとあなたを突き動かしてくれるはずです。

Saikat Basu

MBA取得後、10年のマーケティング経験を経て、ウェブ開発・SAP等の技術領域へ転身。2008年から2024年までMakeUseOfのエディターを務める。専門はAI、生産性向上、iOS。Lifehacker、GuidingTech、GoSkills等、テック系メディアへの寄稿実績多数。