44歳で第4子出産、50歳になったhitomiが語る育児のリアル「昔なら寒くても公園に連れていったけれど、今は自分の体調と相談しながら」

アーティストとして活動しながら、17歳の長女、11歳長男、9歳次男、5歳三男の4人の子どもたちを育てるhitomiさん。今年1月に50歳の誕生日を迎えたhitomiさんに、リアルな子育ての様子や力の抜き方について聞きました。※前編<4児の母・hitomiに聞く、ステップファミリーの関係構築「5年は大変と言われたけど、うちは倍時間がかかりました」>から続く
■第1子のときとは違う「体力の壁」と「心の余裕」
――一番下のお子さんを出産したのは、44歳のときだそうですね。年齢と経験を重ねたことで、子育てのスタンスは変わりましたか?
全然違いますね。長女のときは母子家庭だった時期もあり、「自分がお父さんの分までやってあげなきゃ」とすごく気を張っていました。公園でお父さんに抱っこされているよその子を見ては「私はあんな風にはしてあげられないな」と勝手に負い目を感じて、無理をしていたんです。
今はラクとまでは言いませんが、お姉ちゃん、お兄ちゃんが下の子とワチャワチャ遊んでくれるので、精神的には救われています。ただ……やっぱり体力が落ちているのは、もう痛感しています(笑)。長女と三男では、ちょうど一回り違うので、まあ仕方がないですね。
――具体的にどんなときに「体力の差」を感じますか?
幼稚園のお迎えに行くと、周りのお母さんたちがみんな若くて! ギャップをものすごく感じます。あと、子どもに「公園に行こう!」と言われても、すごく寒い日だと「……ごめん、今日はお家で遊ぼう」って、つい私が折れちゃう(笑)。昔なら無理してでも連れていっていたかもしれませんが、今は自分の体調と相談しながらですね。

■一時保育も美容院も「心の余裕」への投資
――40代以降で第1子を授かった読者の方からは、「もっといろいろしてあげたいのに体力が追いつかない」という声もよく聞きます。
アドバイスというほどではないですが、「お母さんが一人で抱え込みすぎないこと」が一番大事だと思います。育児ストレスでボロボロになるよりは、頼れるものは何でも頼ったほうがいい。
私も仕事が立て込むと、どうしても子どもと遊んであげられないときがあります。そういうときは、幼稚園の延長保育を利用してお友だちと遊んでいてもらったり、一時保育をどんどん活用したりしています。「最近、美容室にも行けていないな」と思ったら、迷わず預けていいと思うんです。

――罪悪感を持たずに、外に頼るということですね。
そうです。美容院に行って、自分を少しでもきれいに整えるだけで、気分ってパッと明るくなるじゃないですか。親の心がリフレッシュされて余裕が生まれれば、その分、子どもにも優しくなれる。
――具体的に「ここは思い切って手を抜いている!」という部分はありますか?
外食やUber Eatsはめちゃくちゃ利用しますよ! 「あ、今日はもうダメだ、何も作りたくない」っていう日がやっぱりあって。そういうときは夫に「ファミレスで食べてきて」とお願いしたり、ご飯とみそ汁だけ自分で用意して、メイン料理だけウーバーで頼んだり。
――完璧主義を捨てることで、今の生活が回っているんですね。
そうですね。自分の変化という面で言うと、今はまだ自分自身の趣味や活動に100%目を向けるタイミングではないなと感じています。下の子が小学校に入るまでは、やっぱり幼稚園生活に寄り添うことが必要。手を抜けるところは抜きつつも、子どもとの時間は大切にしたいんです。
■子育てには「今」しかない
――50歳という節目を迎えて、あらためて「子育て」をどう捉えていますか?
長女が自立に向かっている姿を見ているからこそ、「子どもとの時間は、もうすぐ終わるんだな」というのを強く感じます。長男も中学生になれば、絶対にお母さんにベタベタなんてしてくれない。そう思うとすごく寂しく感じるんです。
――限りある時間だと分かっているからこそ、大切にしたいと。
家族全員でどこかへ行くなんて、あと数年でなくなってしまうかもしれない。今は自分のやりたいことよりも、この「今だけの時間」を優先したいです。「あのときもっと遊んであげればよかった」と後悔したくないんです。子育ては大変ですが、子どもからもらう感動や楽しさは何物にも代えられません。
――子育てが一段落したときにやりたいのは?
去年、ギターの練習を少し始めたんですけど、やっぱり今は時間がなくて中断しちゃって(笑)。時間ができたらまた集中して練習したいですね。あとは、動画編集などのスキルも身につけたいです。自分をアップデートしていきたい。

――「AERA with Kids」は創刊20周年を迎え、「子どもたちの20年後を幸せに」という企画をおこなっています。20年後、大人になった子どもたちにメッセージを送るとしたら、どんなメッセージを送りますか?
「自分なりのサバイバルスキルを身につけて、自分流の生き方をしていてね」ということでしょうか。
今はAIが何でも答えを出してくれる時代ですが、AIに答えを委ねすぎるのではなく、自分の頭で考えて、自信を持って突き進んでほしい。子どもたちが自立してちゃんとお金を稼いでいて、いつかおばあちゃんになった私を温泉にでも連れていってくれたら最高にうれしいですね(笑)。
――「自分で考える力」は、hitomiさんが普段から意識されている教育方針ですか?
はい。子どもに「ママ、これどうすればいい?」と聞かれたら、すぐ答えを教えるのではなく「どうしたらいいと思う?」と聞き返すようにしています。「〇〇がない!」と言われたときも「どこにあると思う?」とクイズ形式に(笑)。
今の時代、ストレスも多いしルールも厳しいけれど、だからこそ、自分の脳を使って生き抜く力を持ってほしい。子どもたちが大人になったころ、私自身の脳も退化していないことを祈りつつ(笑)、子どもたちの成長を見守っていきたいです。
(取材・文/塚田智恵美 写真/ご本人提供)
〇hitomi(ひとみ)/1976年生まれ。1994年にCDデビューし、数多くのヒット曲を持つ。2024年デビュー30周年を迎え、2026年新曲「Stand by…」をリリース。38歳で現在の夫と再々婚。2020年7月に44歳で第4子を出産。
・【前編を読む】4児の母・hitomiに聞く、ステップファミリーの関係構築「5年は大変と言われたけど、うちは倍時間がかかりました」
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