自転車の青切符化で「左折巻き込み事故のリスク」が急上昇? “やってはいけない”左寄せの方法と正しい3ステップとは
- 車道を走る自転車が急増! 左折リスクが高まる理由
- 1. 車道に慣れていない自転車が急増する
- 2. 交差点の左折時に事故が集中している
- 左折巻き込み事故の過失割合は? クルマ側が最大100%
- それでも事故が起きたら? ドライバーが払う3つの代償
- 1. 自動車保険の等級ダウン
- 2. 違反点数の加算
- 3. 高額な損害賠償
- 自転車を巻き込まない! 正しい左折の手順と3つのポイント
- 「妨害行為」となる左寄せは絶対にNG
- STEP1|ルームミラー→左ドアミラー→目視で死角をなくす
- STEP2|左折地点の30m手前でウインカーを出す
- STEP3|左寄せ+徐行(10km以下)をセットで実践する
- まとめ|今日からできる、左折リスクへの備え
クルマを運転中、左折時に自転車を巻き込みそうになってヒヤリとした経験はありませんか? 2026年4月1日、自転車への「青切符制度」が導入されました。これにより車道を走る自転車が急増し、左折での巻き込み事故リスクも高まります。 そこで当記事では、自転車との事故を防ぐためにドライバーが知っておくべきことをまとめました。 「事故時の過失割合とドライバーが負う代償の現実」から、すぐに実践できる「安全な左折の3ステップ」までをわかりやすく解説します。

自転車 左折 巻き込み
車道を走る自転車が急増! 左折リスクが高まる理由
2026年4月1日、道路交通法の改正により、自転車にも「交通反則通告制度(青切符制度)」が適用されます。
これは単なる自転車への罰則強化だけではありません。普段から安全運転を心がけているドライバーにとっても、これからの左折には今まで以上の慎重さが求められることになります。
ドライバーにとって、左折時の巻き込みリスクが高まる理由は主に2つです。
1. 車道に慣れていない自転車が急増する
2. 交差点の右左折時に事故が集中している
1. 車道に慣れていない自転車が急増する
道路交通法上、自転車は「車道の左側通行」が原則です。歩道の通行は、歩道通行可の標識がある場合などに限り例外的に認められています。
青切符制度により、標識のない歩道の走行は反則金6000円の取り締まり対象になるため、これまで歩道を走っていた自転車が車道へ流入することが予想されます。

いままで歩道を走っていた自転車は、不慣れな車道を走ることになります
MS&ADインターリスク総研の調査によると、自転車利用者の約7割が「車道通行が原則」と知りながら歩道を走行しており、その理由の多くが「車道が怖い・危険」です。
つまり、車道に出てくる自転車の多くが、車道走行に慣れていない状態ということです。
2. 交差点の左折時に事故が集中している

自転車事故の約7割が交差点で発生、信号交差点では自動車右左折時の巻き込み事故がその約6割を占める
土木学会の論文によると、自転車事故の約7割が交差点で発生し、信号交差点ではそのうち約6割がクルマの右左折時の巻き込み事故です。
車の動きに慣れていない自転車が増える今、交差点での左折はこれまで以上に注意が必要な場面となります。
左折巻き込み事故の過失割合は? クルマ側が最大100%
自転車を左折時に巻き込んでしまった場合、クルマの過失割合はどれくらいになるのでしょうか?
「別冊判例タイムズ(交通事故損害賠償額算定基準)」によると、過失割合は以下のとおりです。
※過失割合は「別冊判例タイムズ(交通事故損害賠償額算定基準)」に基づく実務上の基準であり、個別の状況によって修正される場合があります。
道路交通上、自転車は「交通弱者」として手厚く保護される対象です。自転車との事故が起こった場合、クルマ側に問われる責任はとても重いものです。
「自転車が急に来た」「確認したのに」という言い分は、法律の前ではほとんど考慮されません。
それでも事故が起きたら? ドライバーが払う3つの代償
過失割合が重い分、事故が起きた際にドライバーが払う代償も大きくなります。
代償の例は以下の3つです。
1. 自動車保険の等級ダウン
2. 違反点数の加算
3. 高額な損害賠償
1. 自動車保険の等級ダウン
任意保険に加入している場合、事故扱いで等級がダウンし、翌年以降の保険料が上昇します。
2. 違反点数の加算
人身事故となった場合、ケガの程度と過失の重さに応じて違反点数が加算されます。
場合によっては免停・免許取消となり、クルマが運転できなくなる可能性もあります。
3. 高額な損害賠償
任意保険に未加入の場合はもちろん、加入していても「対物賠償」が無制限でない場合は注意が必要です。
近年は100万円を超える高額なロードバイクも珍しくありません。補償の限度額をオーバーしてしまえば、多額の自費が発生する恐れがあるのです。
また、任意保険に未加入の場合は、相手がケガをした際の治療費・慰謝料もすべて自己負担となります。
自転車を巻き込まない! 正しい左折の手順と3つのポイント
では事故を防ぐためにはどうしたらよいのでしょうか?
左折時に自転車を巻き込まないため「左寄せをすればよい」と思われがちです。しかし、絶対にやってはいけない左寄せがあります。
「妨害行為」となる左寄せは絶対にNG
後方確認なしの左寄せは、自転車への「妨害行為」とみなされる可能性があります。

自転車にブレーキをかけさせるなど、妨害行為となってしまう左寄せ
自転車にブレーキをかけさせたり、道路側溝などに避けさせてしまうような寄せ方は、ドライバーに悪意がなくても同様です。
そのため、事故を防ぐには、正しい手順で動くことが重要です。
ここからは自転車の左折巻き込みを防ぐ3つのSTEPを解説します。
STEP1|ルームミラー→左ドアミラー→目視で死角をなくす

ルームミラー→左ドアミラー→目視を必ずセットで実施する
左折前にまず行うべきは徹底した安全確認です。ドアミラー・ルームミラーには必ず死角が存在し、細い自転車はミラーの死角にすっぽり入り込むことがあります。「ルームミラー→左ドアミラー→左後方への目視」の三段階で確認することで、ミラーでは見えない左後方の死角をほぼゼロにできます。
STEP2|左折地点の30m手前でウインカーを出す

左折地点の30m手前で早めにウインカーを出すことで自転車にも左折を事前に知らせる
安全を確認できたら、ウインカーで周囲に意思を伝えます。左折時の巻き込みの多くは、自転車が「まさかここで左折するとは思わなかった」という状況から生まれます。遅くとも左折地点の30m手前でのウインカー点灯を徹底してください。先に左折の意思を伝えることで、後方の自転車が減速・回避するための時間を確保できます。
STEP3|左寄せ+徐行(10km以下)をセットで実践する
意思表示を終えたら、左側端へゆっくりとクルマを寄せます。道路交通法では「あらかじめ左側端に寄り、徐行する」ことが義務づけられており、徐行の目安はおおむね時速10km以下です。
左寄せと徐行をセットで行うことで、自転車の入り込む隙間をなくしつつ、万が一の際もすぐ止まれる状態を作れます。

自転車が極端に接近している場合は先に活かせる判断も重要
ただし、後方から自転車が接近していて十分な距離がない場合は、無理に左寄せするより「先に行かせる」判断が正解です。
まとめ|今日からできる、左折リスクへの備え
2026年4月の変化は、自転車へのルール強化であると同時に、ドライバーにとっても意識を改めるタイミングでもあります。
まずは以下の3つを次の運転から意識するだけで、巻き込み事故のリスクは大きく下がります。
事故を防ぐ「安全な左折」3つの習慣
(1)左折前の確認を「ルームミラー→左ドアミラー→目視」の三段階に変える
(2)早めのウインカーで「左折する意思」を伝える
(3)左寄せ+徐行をセットで実践する。後方に自転車がいれば「先に行かせる」判断も迷わず選ぶ
特に自転車の巻き込みが起きやすいのは、交差点・コンビニ前・自転車専用通行帯がある道路の3つです。
コンビニ前では思いつきの直前左折に注意し、自転車専用通行帯がある道路では専用帯の自転車を先に通過させてから左折するのが原則です。
自分がよく通る道にこうした場所がないか、今一度確認しておきましょう。
また、万が一の事故時に備えて、前後対応のドライブレコーダーを導入しておくことも、自己防衛策のひとつです。
車道に自転車が増えることに不安を覚えるかもしれませんが、正しい知識と日々の習慣で、左折の不安を解消しましょう。
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