日本を代表するRPG『FF7』リメイクいよいよ完結編へ、オープンワールド化は吉と出るか凶と出るか
2026年6月6日、スクウェア・エニックスの新作「ファイナルファンタジーVII リベレーション」が発表された。
【写真で見る】海外のイベントで発表された「FF7」リメイクプロジェクトの完結作
本作は、1997年にPlayStationで発売された「ファイナルファンタジーVII」(以下「FF7」と表記)のリメイク作品。リメイクでありながら三部作として制作されており、その最終作となる。
「FF7」は「ファイナルファンタジー」シリーズで最も人気が高く、日本を代表するといっても過言ではないRPGだ。リメイク1作目が発売されたのは2020年で、ついに最終作にたどり着く。なお、発売は27年春予定だ。
当然ながら世界から期待される大作であり、今回の発表は大盛り上がり。同時に、このリメイクシリーズは課題を抱える作品でもある。
続きものの三部作というハンディキャップ

単なるリメイクではなく三部作構成なのが大きな特徴。とてつもなく大規模なプロジェクトだ(画像:「ファイナルファンタジーVII リメイク」シリーズポータルサイトより)
まずは数字の問題である。
23年5月時点で、リメイク1作目は全世界累計販売本数700万本を突破している。これ自体は良い数字なものの、2作目は具体的な販売本数が公式発表されていない。
判明しているのは、2作目の発売時に「期待を越える本数ではなかった」ことくらいである。しばらくあとにPC版やNintendo Switch 2版が発売され、そちらはそれなりに売れているようだ。
具体的な数字が出ないということは、やはり1作目より減少傾向にあるのだろう。それも当然で、「FF7」リメイク三部作は完全に続きものなのだ。大作を何十時間もプレイする必要があるわけで、おもしろく感じたとしてもユーザーはついていくのがたいへんであり、3作目になるとさらに売れ行きは下がる可能性がある。
当然、対策は打たれている。1作目・2作目の移植に関しては問題点を洗い出して遊びやすくなっている。また、前作はPS5の時限独占販売だったが、3作目はいきなりPS5やNintendo Switch 2をはじめとする各種ハードで同時発売する。
はたして、2作目でしぼんでしまったであろう規模を復活させることはできるのか? 最も盛り上がるであろう3作目が右肩下がりになっては困るだろう。
ミニゲーム地獄やオープンワールドはどうなる?

さまざまな場所や遊びがあるのは長所だが、多すぎるとコントロールが難しいのも事実だ(画像:YouTubeより)
もちろんゲーム内容も重要だ。そして、こちらにも課題がある。
2作目はとにかくミニゲームが多かった。カードゲームやサッカーにステルスものなど数が多いのはいいが、内容が洗練されておらずプレイヤーがうんざりさせられた。もともと原作はミニゲームが多いことも大きな特徴だったのだが、内容がいまいちではしょうがない。
かつ、現代はダウンロード販売が普及した影響で、小規模なゲームはかなりたくさんある。それこそ「FF7」の時代の「1本のRPGを買って何十時間もじっくり遊ぶのが当たり前」という状況とはかけ離れており、その構造を再現すること自体に問題がある。
リメイク3作目のミニゲームに関しては、好きな人だけがプレイするような仕組みになるようだ。原作のアイデンティティとして用意したミニゲーム集を遊ばなくてもよいというのは、なかなか思い切った仕組みである。

飛空艇からパラシュートで好きな場所に降りられる。ただし、ストーリー上の都合で後ほど行けるようになる場所もあるそうだ(画像:YouTubeより)
そして、これまではワールドマップのエリアが複数に区切られていたのだが、3作目はオープンワールドになると判明している。
もともと原作の「FF7」はオープンワールドのゲームではなかった。区切られたエリアが用意されたRPGと、すべてが地続きになっているオープンワールドRPGはそもそも遊びの種類が違うので、どう変換するかがポイントとなる。
気になるのは、少し前はたしかに「RPGといえばオープンワールド」といった雰囲気があったものの、いまは別にそうでもないところだ。リメイク1作目が出た20年ならともかく、いまオープンワールドにするのが吉と出るか凶と出るか。
そして、ストーリー、より細かく書くのであればエンディングが最も重要である。
「FF7」リメイク三部作は、リメイクでありながら原作と異なるストーリー展開になっている。物語を変えてユーザーに驚きを与えつつも、納得のいく結末にしなければならない。ストーリーが感動的であればあるほど評価は高くなるだろう。
過去を越え、いまのJRPGの王者になれるか

「FF7」リメイク三部作は次の時代に語り継がれるゲームになるかが重要だ(画像:YouTubeより)
売れ行きや評価がどうあれ、「FF7」リメイク三部作という手法はこれでひとまず終わりを迎える。前述のように「FF7」は最もファンを集めている「ファイナルファンタジー」なわけで、この弾を撃ち切る意味は大きい。
スクウェア・エニックスといえば、「ドラゴンクエスト」シリーズも人気・長寿タイトルで、こちらも昨今はリメイクが多い。HD-2Dグラフィックでリメイクした三作品もあり、26年2月には『ドラゴンクエストVII Reimagined』が発売されたばかりだ。
「ドラゴンクエスト」シリーズはとにかくナンバリング新作が出ないため、過去作のリメイク・移植やスピンオフタイトルでつなぐといった意味合いが大きい。ファンも年齢層が高めなので、回顧的な意味でもベーシックなやり方が似合う。
一方で、「FF7」リメイク三部作はより高みを目指している。懐古ファンを取り込むのはもちろん、フルリメイクで海外にも通用する現代のAAAタイトルとして挑戦しようという意気込みもある。RPGの王者として再君臨し、極端な話「FF7」リメイク三部作をいずれ再びリメイクしたいのではないか、と思えるほどに注力しているのである。
はたして「FF7」は過去の栄光を取り戻し、それを越えることはできるのか。最後のリメイク作品が出ることで、その価値がわかるだろう。