ブラジルのサトウキビ畑に中国製収穫機 柳工が南米市場に本腰

ブラジル・サンパウロ州のサトウキビ畑で試験運転を行う広西柳工機械のサトウキビ収穫機「S935TA」。(2024年6月19日撮影、南寧=新華社配信)
【新華社南寧5月18日】中国建設機械大手の広西柳工機械が南米ブラジルでサトウキビ収穫機の販売準備を進めている。2024年4月に現地で開かれた農業技術見本市「アグリショー」では機体重量21トンに及ぶ大型収穫機「S935TA」を出展。子会社があるサンパウロ州の多様で複雑なサトウキビ畑ですでに実地テストを開始している。
「われわれはブラジル市場を非常に重視している」。同社国際業務センターの梁寧寧(りょう・ねいねい)製品・マーケティングマネージャーによると、地形追従型切断装置や自動ナビゲーションシステムの性能を高めるとともに、現地の作業条件に合わせて信頼性を強化。今年は改良版S935TAを使った長期テストも計画している。南米ではすでに24カ所を超える販売代理店を設け、ラテンアメリカ全域の90%以上をカバーする体制を整えるなど、正式な販売に向けた基盤を固めているという。

ブラジル・サンパウロ州のサトウキビ畑で試験運転を行う広西柳工機械のサトウキビ収穫機「S935TA」。(2024年6月19日撮影、南寧=新華社配信)
ブラジルは世界の主要なサトウキビ生産国で、砂糖の輸出大国でもある。ブラジル・サトウキビ産業協会(UNICA)の発表によると、同国の主要生産地域で今年3月までの1年間で生産された砂糖は4016万9千トン。生産規模が大きい分、サトウキビ収穫機市場も成熟しており、業界の参入ハードルは高い。
広西柳工機械が本拠とする広西チワン族自治区は、中国最大の砂糖原料作物の栽培地であり、主要製糖地域でもある。サトウキビの生産量は長年にわたり全国の約6割を占めている。

ブラジル・サンパウロ州のサトウキビ畑で試験運転を行う広西柳工機械のサトウキビ収穫機「S935TA」。(2024年6月25日撮影、南寧=新華社配信)
中国では近年、農業の機械化が進んでいる。広西柳工機械は丘陵地帯やカルスト地形など複雑な環境に対応できるようサトウキビ収穫機の改良を重ねてきた。S935TAなどでは高い効率や省エネ性能を維持しつつ、通信ネットワークの活用も強化。農機の運転や作業などの重要データを管理者のモバイル端末へ即時送信することで、収穫作業のリアルタイムでの遠隔監視・管理を実現した。
広西大学機械工程学院の賀徳強(が・とくきょう)院長は、ブラジルのサトウキビ栽培は規模が大きく、大型機械による生産に適していると説明。中国産農機の技術レベルはここ数年で急速に高まり、サトウキビ収穫機でも、世界一流メーカーと競争できる力を備えた機種が現れているとし、中国とブラジルは農機分野で大きな協力の可能性があるとの認識を示した。(記者/黄浩銘)