トランプ大統領側近もイーロン・マスク氏を攻撃:蜜月関係から一転、破局へ
市民権を疑う声も

イーロン・マスク氏の政権内での立場が悪化し続けている。政府効率化省の成果が宣言に満たないとして批判されていたほか、トランプ大統領の提出した減税法案をめぐっても対立が深まり、大統領側近からはマスク氏の市民権の正当性を疑う声まで出てきている。
バノン氏による批判

トランプ大統領の側近でマスク氏との対立が深いと報じられてきたスティーブ・バノン氏は、マスク氏の強制送還をトランプ大統領に要求。スペースX社も接収するよう呼びかけている。
国防生産法の発動を要求

バノン氏はこう述べている:「トランプ大統領は今夜直ちに、国防生産法を発動する大統領令に署名するべきだ」国防生産法とは冷戦時代に制定された法律で、国家の緊急事態に国内産業を大統領が指揮監督する権限を持つことを可能にするものだ。
スペースX社を接収

バノン氏はさらに「そしてスペースX社を今夜中に接収するべきだ」と続けている。だが、バノン氏の主張はそれだけにとどまらず、マスク氏の市民権にすら疑いを挟んでいる。
マスク氏に「違法移民」の疑いをかける

バノン氏は2月の時点で行っていた批判を再び持ち出し、マスク氏のことを「米国に寄生する違法移民」と呼んだ。南アフリカ出身のマスク氏は2002年に米国市民権を得ているが、その正当性に疑問を呈した形だ。
「直ちに送還すべき」

バノン氏は自身のポッドキャスト「War Room」でこう述べている:「これまでに提供された証拠から考えるに、マスク氏は違法な外国人だと思わざるを得ない。違法外国人は送還されねばならない。イーロン・マスク氏は違法な存在だ。彼もまた出ていかねばならない。ただちに送還が必要だ」
新聞上でも同様の主張を繰り広げる

また、バノン氏は6月5日にも『ニューヨーク・タイムズ』紙に対して同様の意見を表明しており、政権に対してマスク氏の出自に関する調査を行うよう促している。
マスク氏の市民権に対する調査を要求

バノン氏は同紙に対してこう語っている:「マスク氏の移民としての立場について、正式な調査を開始するべきだ。なぜなら、私は彼が違法移民だと強く信じており、直ちに送還されるべきだとも考えているからだ」
政府効率化省からの退任を受けての発言

バノン氏のこういった発言が行われたのは、マスク氏が政府効率化省(DOGE)トップを辞任した後のことだ。DOGEはトランプ大統領主導で設立された組織で、政府の無駄遣いを削減すると謳っていたが、政権内での対立の深まりを受けてマスク氏は突如トップから離れている。
1兆ドル削減を宣言したが……

バノン氏はこの点について、「War Room」でこうコメントしている:「マスク氏の問題はここだ。単純な話だ。彼は1兆ドルの無駄・不正・濫用を削減すると宣言した」
マスク氏の「ファン」に呼びかける

「いいか、マスクの『ファン』ども。お前らは聞き分けの悪い子犬みたいな存在に過ぎないが、自分のケツは自分で拭くんだぞ」とバノン氏は続けている。
DOGEの成果は

ロイター通信によると、マスク氏率いるDOGEが削減した予算は1,700億ドルとされ、宣言された1兆ドルにはほど遠い。しかも、その過程で27万人以上の公務員が職を失っている。
トランプ大統領の減税法案にも反対

さらに、マスク氏はトランプ氏が新たに提出した減税法案のことを、DOGEの理念に反するとして批判、財政赤字が2.5兆ドルにまで拡大するとしていた。このことも原因で、トランプ大統領との関係も悪化したと見られている。
蜜月から一転、破局へ

トランプ大統領とマスク氏の対立は個人攻撃の応酬が行われるほどで、いまやバノン氏は鉄砲玉として、「代理戦争」の先鋒となっているようだ。
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