都議選で「大敗」なぜ……自民、小泉大臣の“電話作戦”も追い風ならず 都民ファーストへの浮気も【#みんなのギモン】

22日投開票の東京都議選で自民党は、30あった議席を21まで減らし、過去最低の議席数となりました。逆風を招いた“政治とカネ”は、最大の理由ではなさそうです。参政党などが躍進する中、何があったのか。出口調査の結果などを踏まえて分析します。

そこで今回の#みんなのギモンでは、「都議選 自民が“大敗”なぜ?」をテーマに解説します。

■“知事与党”過半数も分かれた明暗

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菅原薫・日本テレビ解説委員

「都議会第1党だった自民党が今回、過去最低の議席数となりました。各党の、選挙前と選挙後の議席を示したグラフがあります」

「小池都政を後押しする立場の都民ファースト、自民、公明のいわゆる知事与党は71議席で、引き続き過半数を確保しましたが、党によって明暗が分かれました」

「都議会第1党となったのは、31議席を獲得した都民ファーストの会です。これまで第1党だった自民党は30あった議席を21まで減らす大敗。過去最低の議席数となりました」

「一方で、これまで議席ゼロだった国民民主党が9議席、参政党が3議席をそれぞれ獲得しています」

鈴江奈々アナウンサー

「私も22日投票に行ってきましたが、都議選の熱は感じました?」

森圭介アナウンサー

「あまり人がいなかったなという印象で、私はそこまで感じませんでした」

鈴江アナウンサー

「都民の皆さんにとっては生活に関わる選択というところで、何を優先して何を重視して選んでいたのかが気になっていました」

■重視した問題は?…出口調査の結果

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菅原解説委員

「投票に際して有権者が重視した問題は何だったのか。日本テレビと読売新聞が行った出口調査では、『物価高・賃上げ対策』が33%と一番多く、『医療・福祉』(10%)、『少子化』(9%)、『政治とカネ』(9%)などと続きました」

斎藤佑樹キャスター

「僕も会社経営をしているので、賃上げ対策に関してはとても気になっていましたね」

菅原解説委員

「物価高対策については都議選だけではなく、来る参議院選挙も視野に、各党が一番力を入れているところです。物価高対策を最も重視すると答えた人が投票した候補者を政党別に見ると、自民と都民ファーストが一番多く18%でした」

「ただ、その他は結構ばらけています。どこかの党の物価高対策が突出して支持されたわけではない、差別化しきれていなかったと言えるかもしれません」

森アナウンサー

「物価高や賃上げを有権者が重視したのに、どの党も決め手に欠いたということなんですかね」

菅原解説委員

「その点参院選に向けては見直しが必要になってくるかもしれませんね。自民党の逆風を招いていた『政治とカネ』を重視した人は9%。これが、自民党が議席を減らした最大の理由なのかというと、そうでもなさそうです」

「都議会自民党の政治とカネの問題を投票の判断材料にしたかどうか聞いたところ、『しなかった』と答えた人が54%でした。結構多いですよね。政治とカネの問題よりも、日々の生活に直結する物価高や医療などがより重視されたということかもしれません」

■自民党、支持層を固めきれず

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菅原解説委員

「では、自民党の議席が伸びなかったのはなぜなのか。自民党支持者の投票行動を見てみると、自民党の候補者に投票したと答えた人は54.2%しかいなかった一方で、都民ファーストに入れたと答えた人は16.2%いました。結構浮気されているということなんですね」

「今回の選挙戦で自民党は、発信力のある小泉農林水産大臣を選挙区に投入して応援に回った他、選挙戦の最終盤では電話作戦も行っていました。有権者が電話を取ると、こんな音声が流れました」

小泉大臣(音声)

「突然のお電話で失礼します。農林水産大臣の小泉進次郎です。私はいま、一人でも多くの皆様が安心してお米を買える環境を実現したい。そういう思いで全力で仕事に取り組んでいます。自民党はスピード感のある政治で皆様の食卓を、そして暮らしを守ります」

菅原解説委員

「これは21日に、都内の有権者の家にかかってきた電話の音声です」

鈴江アナウンサー

「録音されていたものが流れたということですね」

斎藤キャスター

「自民党の必死さを感じますね」

■「都議選での追い風にはつながらず」

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菅原解説委員

「(投開票日)直前までやっていたということです。それだけ“小泉効果”に期待していたということなんだと思いますが、ある自民党幹部は『小泉大臣のコメ政策で政権支持率は上がったが、都議選での追い風にはつながらなかった』と話しています」

「また、自民党は都議選の告示日に2万円を基本とする給付金を打ち出すなどもしましたが、現役閣僚の1人は『給付は選挙前のばらまき批判でマイナスだった』と指摘しています」

森アナウンサー

「良かれと思った一手が、逆になってしまったということですね」

■「再生の道」は議席獲得ならず…なぜ

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菅原解説委員

「他にも注目されていた政党の選挙結果を見ていきます。まず、去年の都知事選で注目された、石丸伸二氏率いる『再生の道』は、議席獲得ならずでした」

「都知事選の時に石丸氏に投票した人で、今回再生の道に投票した人は32.1%にとどまり、“石丸旋風”再びとはなりませんでした。石丸氏個人の人気が、そのまま候補者への投票行動にはつながらなかった形です」

■国民民主幹部「低調傾向に底打った」

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菅原解説委員

「一方で、国民民主党は初めての議席獲得となりました。山尾志桜里氏の公認問題などを受けて政党支持率に陰りが見えていましたが、今回9議席を獲得。ある幹部は『低調傾向に底を打った』と評価しています」

■3議席獲得…「参政党」躍進の背景

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菅原解説委員

「同じく初の議席獲得となった参政党は、3議席獲得と躍進しました。参政党はいわゆる保守の政党ですが、同じく保守色を打ち出している維新は今回、議席を失っています」

「ある維新の議員は『リベラルの議員もいる立憲民主党と国会で協力したことによって、保守票が完全に離れてしまい、その分参政党が躍進した』と分析。来る参院選に向け、危機感を強めている形です」

「また、参政党の候補に投票した人の日頃の支持政党を見てみると、参政党(59.9%)に次いで『支持政党なし』いわゆる無党派層が11%でした。国民民主(3.9%)や自民党(2.9%)の支持層からも流れてきているのが分かります」

「都議選も終わり、次はいよいよ参院選となります。一時は、与党で過半数割れまではないだろうという楽観ムードもありましたが、今回の都議選の結果を受けて、各党は戦略の練り直しが急務となります」

(2025年6月23日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

【みんなのギモン】身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)