ロシア軍の拠点を空爆するウクライナ:旧型戦闘機とフランス製精密誘導兵器がコラボレーション
- ウクライナ軍が活用するMiG-29戦闘機
- ドローン視点から撮影された動画の公開
- ロシア軍のドローンオペレーターが隠れていた
- ロシア軍の一人称視点(FPV)ドローンによる攻撃
- 1週間で1,000件近く発生したドローン攻撃
- 偵察ドローンが拠点を発見
- フランス製の精密誘導兵器「AASM」が命中
- ザポリージャ州ではロシア軍の司令基地を空爆
- 偵察ドローンが発見したロシア軍の司令基地
- クルスク州でも同様の空爆を行ったウクライナ軍
- Mig-29がロシア軍拠点の家屋を空爆
- 映像によって標的の破壊を確認
- 偵察ドローンの監視のもと作戦実施
- ロシア領内に対する空爆
- ウクライナに供与されるフランス製のAASM
- ASMMの増産を図るフランス
- 2024年3月に明かされた供与計画
- 2025年には1,200発が供与される見込み
- ウクライナにとって重要な兵器
- 戦術的優位性をもたらす
- AASMには2つのタイプがある
- 旧ソ連製の航空機に搭載するため改造
- 改造にかかった期間はわずか4ヵ月
- オンライン上で目につくようになった空爆映像
ウクライナ軍が活用するMiG-29戦闘機

ウクライナ軍はMiG-29戦闘機からフランス製の精密誘導爆弾を発射し、前線の向こう側にあるロシア軍拠点に大打撃を与えた。6月7日に公開された映像により明らかになった。なお、標的となった拠点ではロシア軍のドローンオペレーターが活動していたようだ。
ドローン視点から撮影された動画の公開

ウクライナの軍事ニュースサイト「Militarnyi」が報じたところによれば、この動画はドローン視点から撮影されたものであり、ウクライナ空軍が運営するTelegramチャンネル「Sonyasnyk」上で公開されたという。
画像:Telegram @soniah_hub
ロシア軍のドローンオペレーターが隠れていた

また、標的となった拠点には、ここ最近発生したへルソン州に対するドローン攻撃を実行したロシア軍のオペレーターが隠れていたと見られている。
画像:Telegram @soniah_hub
ロシア軍の一人称視点(FPV)ドローンによる攻撃

「Militarnyi」はロシア軍がヘルソン州にあるウクライナ軍の拠点や民間施設を攻撃するために、急ごしらえの爆発物を搭載した一人称視点(FPV)ドローンを多用するようになったと報じた。
画像:Telegram @soniah_hub
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1週間で1,000件近く発生したドローン攻撃

ウクライナ軍のパウロ・ドロハル報道官いわく、ウクライナ側は電子戦システムを用いてロシア軍ドローンの70~80%を阻止しているが、5月26日から6月1日の間にヘルソン州では906件ものドローン攻撃が確認されたとのこと。
画像:Telegram @soniah_hub
偵察ドローンが拠点を発見

「Militarnyi」によれば、このロシア軍拠点を最初に特定したのはウクライナ軍の偵察ドローンだったようだ。その後、ロシア兵がこの建物から出てきて、屋外でFPVドローンを操縦する様子が撮影され、ウクライナ軍は建物に対する攻撃を決定。
画像:Telegram @soniah_hub
フランス製の精密誘導兵器「AASM」が命中

Telegramアカウント「Sonyasnyk」が公開した映像には、ロシア側のオペレーターが屋外でドローンを操縦する様子に加え、ウクライナ軍のMiG-29が発射したフランス製の精密誘導兵器「AASM」が建物に命中する様子も捉えられていた。ちなみに、ウクライナ軍がAASMを用いた攻撃を行ったのは今回が初めてではない。
画像:Telegram @soniah_hub
ザポリージャ州ではロシア軍の司令基地を空爆

実は、同チャンネルは6月1日にも、ウクライナ軍のMiG-29がザポリージャ州にあるロシア軍司令基地に対しAASMを打ち込み、これを破壊する様子を捉えた映像を公開していたのだ。
画像:Telegram @soniah_hub
偵察ドローンが発見したロシア軍の司令基地

この作戦においても、ターゲットを最初に見出したのはウクライナ軍の偵察ドローンだった。そして、この施設がロシア軍の司令基地らしいと判明するや、ただちに攻撃命令が下されることとなった。
画像:Telegram @soniah_hub
場所も特定済み

「Militarnyi」によれば、Telegram上のオープンソースインテリジェンス「WarArchive」はこの空爆が行われた場所について、ザポリージャ州インジェネルネ村であることを突き止めたという。
画像:Telegram @soniah_hub
クルスク州でも同様の空爆を行ったウクライナ軍

さらに、5月23日には、ロシア領のクルスク州にあるロシア軍拠点に対し、ウクライナ空軍機が空爆を行う様子がオンライン上で公開された。このときもフランスから供与されたAASMが使用されたと報じられている。
Mig-29がロシア軍拠点の家屋を空爆

「Militarnyi」いわく、フランス製のAASMを搭載したウクライナ軍のMiG-29が、ドローン部隊を含むロシア軍の部隊が使用していたクルスク州の家屋を破壊するという任務にあたった。
映像によって標的の破壊を確認

さらに、Telegramチャンネル「Sonyansnyk」が動画を公開したことで、ターゲットとなったロシア軍拠点はウクライナ軍の放ったAASMによって破壊されたことが確認された。
画像:Telegram @soniah_hub
偵察ドローンの監視のもと作戦実施

「Militarnyi」いわく:「映像には爆弾が建物に正確に命中し、これを破壊する様子が映っていた。また、この作戦は現場を監視するウクライナ軍の偵察ドローンのサポートを受けながら実施されたものだ」
画像:Telegram @soniah_hub
ロシア領内に対する空爆

また、空爆が行われた場所については、オープンソースインテリジェンス「Dominik」がクルスク州にある集落、グルシコヴォであると特定。
画像:DeepStateMap
ウクライナに供与されるフランス製のAASM

フランス製の精密誘導爆弾AASMはウクライナ軍が前線で行う空爆の中で存在感を増している。5月初旬には、フランス政府がこの兵器をウクライナに追加供与することが明かされた。
画像:Wiki Commons By Door Tiraden, Own Work, CC BY-SA 3.0
AASMとは?

フランス政府は精密誘導型の高機動長射程モジュラー弾薬「AASM」の生産を強化しており、これをウクライナに供与する姿勢を見せているのだ。『ル・パリジャン』紙が報じた。
ASMMの増産を図るフランス

フランスは2024年にAASMを830発生産したが、2025年には生産量を1,200発に増やすという。なお、『ル・パリジャン』紙によれば、新造されたAASMはすべてウクライナに送られることになっているようだ。一方、「Militarnyi」はこの増産計画により、フランスにおけるAASMの生産量は40%増加すると伝えている。
2024年3月に明かされた供与計画

フランスのセバスティアン・ルコルニュ軍事大臣は2024年3月に行われた記者会見の中で、2024年中にウクライナにAASMを600発供与するという計画を発表。
2025年には1,200発が供与される見込み

同軍事大臣は当初から、2025年にはこの兵器がウクライナに1,200発供与される見込みだと発表しており、そのことは2025年5月初旬にも再確認されている。「Militarnyi」が報じた。
ウクライナにとって重要な兵器

フランス製AASMはその汎用性や精度、ロシア軍による電子戦対策を潜り抜ける能力により、ウクライナにとって重要性を増しており、AASM増産のニュースは戦場で大きな意味を持つことになるだろう。
AASMとは何か?

軍事ニュースサイト「Defense Blog」によれば、AASMは旧式の無誘導爆弾を精密誘導爆弾にアップグレードするための装備であり、米国製のJDAM(統合直接攻撃弾)に似ているそうだ。
戦術的優位性をもたらす

同サイトはさらに、機動性と精度に優れたAASMはウクライナに「大きな戦術的優位性」を与えるだろうと分析している。
AASMには2つのタイプがある

ウクライナ支援プラットフォーム「United24」によれば、フランスが運用するAASMには2つのタイプがある。1つ目は米国製の「Mk 82」爆弾に装着することを前提とした「ハンマー 250」、2つ目は「Mk 84」爆弾用に開発された「ハンマー 1000」だ。
画像:Wiki Commons By Killersurprise64, Own Work, Public Domain
旧ソ連製の航空機に搭載するため改造

前出のルコルニュ軍事大臣は2024年3月、ウクライナではMiG-29戦闘機に搭載できるよう改造されたAASMが最前線での作戦に使用されていると明かした。実際、ウェブサイト「The Aviationist」は2025年1月に、AASMがウクライナのSu-25戦闘機に搭載されているのが目撃されたと報じている。
改造にかかった期間はわずか4ヵ月

AASMを製造するサフラン社いわく、この兵器をウクライナが保有する旧ソ連製航空機に適合させるためにかかった期間はわずか4ヵ月だった。
オンライン上で目につくようになった空爆映像

ウクライナ軍のMig-29がAASMを用いてロシア軍の拠点を攻撃する映像は、数ヵ月前からオンライン上で目につくようになってきた。その中には、今回ご紹介したヘルソン州のロシア軍司令部に対する空爆や、クルスク州のドローン部隊に対する攻撃などが含まれている。
画像:Telegram @soniah_hub
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