同盟国への影響力を失うプーチン政権:逮捕者死亡事件をめぐってアゼルバイジャンが強気の姿勢
アゼルバイジャンとロシアが仲たがい?

かつては旧ソ連の一部であり、独立後もロシアの友好国として振舞ってきたアゼルバイジャンだが、最近はプーチン政権との間ですきま風が吹いているようだ。
ロシア当局に拘束されていたアゼルバイジャン人が死亡

両国の確執が鮮明になったのは、ロシア当局に拘束されていたアゼルバイジャン人の兄弟が6月下旬に死亡したときだった。
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screenshot from ANewZ TV
犯罪組織による殺人事件の容疑者

死亡したフセイン・サファロフとジヤッディン・サファロフは25年前に発生した犯罪組織による殺人事件の容疑者として、ロシアのエカテリンブルクで逮捕されていた。
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screenshot from ANewZ TV
アゼルバイジャン検察当局は捜査を行う構え

アゼルバイジャンの検察当局はサファロフ兄弟が勾留中に「拷問と極度の残虐行為」を受けたとして、捜査を行う構えだ。
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少数民族に対する迫害?

また、自国政府寄りのアゼルバイジャンメディアはロシアが国内の少数民族を迫害していると非難。なお、ロシアではおよそ200万人のアゼルバイジャン人が暮らしているとされる。
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ロシア系メディアにガサ入れ

一方、アゼルバイジャンの捜査当局はロシア系メディア「スプートニク・アゼルバイジャン」のバクー事務所にガサ入れを行ない、職員15人あまりを麻薬密売およびサイバー犯罪の容疑で逮捕。ロシアに対する報復ではないかという見方が広がった。
両国の確執が鮮明に

拘束された職員らはアゼルバイジャン当局から暴行を受けたとされ、ロシアを激怒させたという。
発端となったアゼルバイジャン機の墜落事故

しかし、両国の確執は数ヵ月前から始まっていた。2024年12月に、アゼルバイジャン航空の旅客機が墜落し、死者38名を出すという事故が起きたが、その原因はロシア軍による誤射だったと見られているのだ。
責任回避を図ったロシア

AP通信によれば、ロシア政府はこの墜落事故について「悲劇」だとコメントしたが、自国の責任には言及しなかった。これに対し、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領はロシア側が事件の「隠蔽」を試みたとして非難。
先代のころからの付き合い

アゼルバイジャンは現大統領の父、ヘイダル・アリエフが独立後初の大統領に就任したときから、ロシアと緊密な関係を保ってきた。
似た者同士?

父から地位を引き継いだイルハム・アリエフ大統領も、当初はプーチン大統領とウマが合った。どちらも言論の自由を封殺し、政敵を排除する強権的な統治スタイルだからだ。
ウクライナ侵攻で低下するロシアのプレゼンス

しかし、プーチン政権がウクライナ侵攻をはじめると、一帯におけるロシアの影響力は低下。アルメニアと領有権を争っていたナゴルノ・カラバフをアゼルバイジャンが奪還すると、同地に駐留していたロシアの平和維持部隊は撤退することとなった。
すれ違うロシアとアゼルバイジャンの思惑

カーネギー国際平和財団ロシア・ユーラシアセンターのザウル・シリエフ氏によれば、ロシアとアゼルバイジャンの確執の根源は「両国が相手国との関係をどのように捉えているか」にあるという。
画像:ザウル・シリエフ氏のLinkedInより
アゼルバイジャンを格下だと見なすロシア

同氏いわく:「ロシアはベラルーシとのような関係を望んでいるのでしょう。ロシアを格上のパートナーとして受け入れて従属し、政治的に忠実であることを求めているのです」
自立を志向するアゼルバイジャン

同氏はさらに、「しかし、アゼルバイジャンはそう考えていません。ロシアに加えてトルコをはじめとする同盟国など、あらゆる国々と対等な関係を持つことを望んでいます」とした。
互いに相手国の大使を召還

サファロフ兄弟の死亡と「スプートニク・アゼルバイジャン」のガサ入れをめぐり、両国の当局は互いに相手国の大使を召還し、説明を求める事態となっている。
収まる気配はなし

今のところ、アゼルバイジャンのアリエフ大統領は強気の姿勢を崩していない。それどころか、ウクライナのゼレンスキー大統領と会談を行うなど、挑発的な行動に出ている。一方のロシアも「格下」相手に譲歩する気はないようだ。
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