埼玉・東松山「キッチン きねんび」 お客ファーストな逸品

浅黒い色合いが特徴的な「とりネギつけ汁うどん」=埼玉県東松山市(昌林龍一撮影)

埼玉県東松山市の住宅街で、伊藤俊幸さん(69)と敦子さん(69)夫婦が営むキッチン。平成17年から始めたうどんは本格派武蔵野うどん。昭和62年に定食屋としてスタートした。

チーズメンチかつ定食(とん汁付き、800円)など定食もうどんに引けを取らない。「両方食べたい」という人には5種類の「人気オススメメニュー」が人気。定食の1つをうどんと組み合わせたもので両方楽しむことができお客ファーストな逸品。

国道407号を西に進んでいくと、埼玉県東松山地方庁舎の向かいに「うどん、定食」と書かれた看板がある。店横の指定駐車スペースに車をとめる。

注文は、テーブルにあるメモに注文を書いて厨房(ちゅうぼう)前に持っていくシステムだ。肉好きの自分は「とりネギつけ汁うどん」(880円)を注文した。

やってきたうどんは、浅黒い色味で、歯応えはワシワシとシコシコの中間。とりの甘味とネギの風味が汁に溶け込んだ深い味わい。「豚のつけ汁があるなら、とりのつけ汁もあり」(敦子さん)とひらめいたという。

うどんをメニューに取り入れたのは、冷たいうどんが出せる夏場対策だ。県内の手打ちうどん作りのプロに一から学んだ際に、武蔵野うどんに向く金すずらんの粉に出合った。そこに、色が出る全粒粉と弾力が増す金斗雲の粉をブレンドして作った。

人気の「チーズチキンカツレツうどんセット」を提供する伊藤俊幸さんと敦子さん夫婦=埼玉県東松山市(昌林龍一撮影)

「人気オススメニュー」の一番人気は「チーズチキンカツレツうどんセット」(1030円)。チーズになじんだ肉がとても柔らかい。「鍋で揚げるカツでなく、フライパンで揚げるカツレツだから柔らかくなる」と俊幸さんは明かす。

調理師専門学校で出会った2人。卒業後に結婚し、東京都世田谷区のトンカツ店で2年間修行。その後、杉並区でトンカツ店を7年間経営した。バブル崩壊後、「新しく始めるには周りに飲食店が何もなかったここがちょうどいい」と昭和62年、現在の場所にオープン。この年、俵万智さんの「サラダ記念日」が出版された年だったことにあやかって店名に入れた。

挑戦好きの敦子さんが新メニューを創作することが多い。この夏は「冷やしつくねうどん」(900円、9月末まで)を発表。つくねは優しい味。梅の味が隠し味になって飽きさせない。夫婦の笑顔と新メニューの発表が楽しみな店だ。(昌林龍一)

住宅街に建つ「キッチン きねんび」=埼玉県東松山市(昌林龍一撮影)

 「キッチン きねんび」

住 所:埼玉県東松山市五領町1の30

連絡先:0493・24・・6283

観 光

関越自動車道の東松山インターチェンジから西に向かうと、都幾川沿いの鞍掛橋周辺に観光施設「くらかけ清流の郷」(埼玉県東松山市神戸)がある。県と同市が共同で実施した「川のまるごと再生プロジェクト」によって整備。緑豊かな自然の中で川遊びや、バーベキュー(予約はホームページか施設へ電話)を楽しむことができる。【問】くらかけ清流の郷0493・81・6868(午前9時~午後4時半)