ブリティッシュ・カウンシルを締め出すロシア政権:サイト共有だけで最高5年の懲役刑
ブリティッシュ・カウンシルを「望ましくない組織」に指定

イギリス政府が1934年に設立したブリティッシュ・カウンシルは、世界でもっとも権威ある英語教育機関のひとつだ。しかし、プーチン政権はこの機関とできるだけ距離をおきたいと考えているのか、ロシア検察庁は最近になり、ブリティッシュ・カウンシルを「望ましくない組織(undesirable organization)」に指定したという。『モスクワ・タイムズ』紙が報じた。
「過激派」や「テロリスト」と同列

ロシア政府が「望ましくない組織」というとき、それは「過激派」や「テロリスト」とほぼ同義だ。体制批判を認めず犯罪者扱いすることが日常化しているロシア社会では、指定組織とのいかなる接触も犯罪とみなされることになる。
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ロシアにおける英語教育も試験も禁止

とはいえ、ロシア外務省は2018年にブリティッシュ・カウンシルの活動停止を命じており、すでに同機関による英語教育活動は行われていない。さらに、2022年にはブリティッシュ・カウンシルが運営するIELTS(英語能力試験)の受付も停止された。ロシア政府はそれでも飽き足りないようで、同機関に何らかの関りを持った者には罰金あるいは懲役刑を課す可能性があるという。
外国政府の公的機関がターゲットに

ブリティッシュ・カウンシルは西紙『エル・パイス』に対し、「今回の禁止措置は、ロシア政府が『望ましくない』と考える外国政府の公的機関に関する法令に基づいたものです。ともあれ、当機関はロシアで活動していません」と述べた。
画像:Unsplash/Claudio Schwarz
英語能力試験「IELTS」も受けられなくなる

『モスクワ・タイムズ』紙によれば、ロシア国民によるブリティッシュ・カウンシルに関する活動は、たとえ国外やオンライン上だとしても制裁の対象となるという。つまり、市民は国際的な英語能力試験「IELTS」の受験もできなくなるのだ。
画像:Unsplash/Nguyen Dang Hoang Nhu
「英国的価値観を広める組織」

『エル・パイス』紙によれば、ロシア検察庁は声明を通じ、「ブリティッシュ・カウンシルは英語教育や文化活動の実施という名のもと、ロシア社会や若者の間に英国的な価値観を広めることを目指している」としたという。
写真: Unsplash/Marcin Nowak
就労や就学にブレーキ

これによりロシアの学生や研究者は権威ある英語能力試験を受けられなくなるほか、英語圏で居住や就労をする場合のビザ取得にもブレーキがかかることになるだろう。
画像:Unsplash/Javier Trueba
「LGBT+運動を支援する機関」

さらに、ロシアでは性的少数者の権利を擁護するLGBT+運動は「過激派(extremist)」活動とされているが、当局はブリティッシュ・カウンシルがこうした動きを支援しているとみなしている。
最高5,000ユーロの罰金や懲役刑

『エル・パイス』紙によれば、ロシア政府はブリティッシュ・カウンシルと何らかの関わりを持った者に対し、最高50万ルーブル(6,000ドル強)あるいは360時間の労役、または最高5年の拘禁刑が課されるとしたという。こうした「関わり」には、ブリティッシュ・カウンシルのコンテンツをオンライン上で公開・共有することも含まれる。
ロシアのブラックリスト

プーチン大統領が「望ましくない」とするブラックリストには、ブリティッシュ・カウンシルのほかにもさまざまな国際機関やNGOの名が入っている。最近では、新たにアムネスティ・インターナショナルとエルトン・ジョンHIV財団がリストに加わった。
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