もう「植える場所がない…」とは言わせない! 家庭菜園の「縦活用」でスペースを賢く生み出すコツ
欲しいだけの広さが足りないというのが家庭菜園の現実です。
約3メートル四方の広さで育てている人が多いです。
小さなスペースでも、もっと様々な種類の家庭菜園にする創意工夫はできます。私の住んでいる場所では、これを「クラムスケイピング」と呼んでいます(狭い空間に様々な種類の植物を織り交ぜながら、注意深く植栽すること)。
植物の時期と成長パターンを利用する
野菜や果物には、それぞれ育てるのに適した間隔があり(たとえば、トマトは45cm間隔)、その通りに植えるのが理想的です。
しかし、伸び伸びと育てる広いスペースがないと、植物は生産性を十分に発揮できないとわかっていても、やむを得ず狭い間隔で植えることもあります。

豆の下にはコールラビが植えられている。Credit: Amanda Blum
限られたスペースを最大限有効に活用するには、土の上も下もスペースとして利用しましょう。
たとえば、ニンジンやラディッシュは主に地下に生えますが、トマトは地上に伸びます。ですから、隣同士で育てるのにちょうどいいのです。ビーツはエンドウ豆と一緒に、大きなカボチャはインゲン豆と一緒に育てましょう。
また、植物の成長速度の違いも考えましょう。
レタスは成長が早く、ほんの数週間で収穫できますが、ナスはひと夏ずっとかかります。
格子は不可欠

格子は植物が上に伸びるのを助け、横にスペースをつくる。Credit: Amanda Blum
横に広がった十分なスペースがない場合、縦のスペースを利用しなければなりません。
植物が地面に広がらないようにする必要があり、その一番の方法は植物を指導することです。有限花序の(いわゆる低木の)トマトではなく、無限花序の(つる植物の)トマトを選べば、剪定しても上に伸び続けます。
そして、数本の茎以外は剪定し、格子に沿って上に伸びるようにするのです。支柱やネットを使って、インゲン豆、エンドウ豆、キュウリなどが上に伸びるのを支えます。
ズッキーニやスクワッシュ、カボチャやメロンも格子に沿って上に伸びるよう育てることができます。
ただし、覚えておいて欲しいのは、格子は自分の手が届く高さにしなければなりません。家庭菜園の真ん中の空いたスペースに、インゲン豆を格子に沿わせて植えると、他の植物を踏まないとインゲン豆に届かなくなってしまいます。
ですから、縦に育てる植物は、家庭菜園の端から手が届く位置、角や端に植えるのが一番いいです。
ズッキーニやカボチャなど、そこまで高く伸びない植物は、真ん中近くに植えてもいいですが、最終的に植える前に自分の手が届くか試してみましょう。
一番大きく育つ植物から始める

約3メートル四方の家庭菜園のスペース(去年のナスタチウムだけ残して)。 Credit: Amanda Blum
家庭菜園を始めるときは、まず全体を格子状に区切り、育てたい植物をリストアップしましょう。次に、植物の特徴に合わせて配置を決めていきます。
1. 一番大きく育つ植物を最初に配置
たとえばトマトは背が高く育つため、日陰にならないよう菜園の角や端に植えましょう。
2. ツルが伸びる植物は端に配置
エンドウ豆やインゲン豆、キュウリなど、支えが必要で幅をとる野菜は、片側から手が届くように端に植えるのがおすすめです。
3. 苗のサイズ順に並べる
次に、ナスやピーマンなど支柱が必要な中型の植物を配置。 そして真ん中には、ケールやチャード、タマネギなど、支柱不要で背があまり高くならない植物を植えるとバランスが良くなります。
4. 成長が早く背が低い野菜を残りのスペースに
レタス、ラディッシュ、ビーツ、ニンジンなどは、成長が早く背が低いのでどこにでも植えやすく、レタスは他の植物の間に植えるのもぴったりです。
5. 花を取り入れて害虫対策&彩りを
ナスタチウム、アリッサム、マリーゴールドなどの花を菜園の縁に植えると、害虫を防ぎながら見た目も華やかになります。
6. ハーブも忘れずに
バジル、ディル、パセリ、パクチーなどのハーブは料理にも使えて、虫よけ効果もあり一石二鳥。バジルやディルは、ナス科の植物の隣に植えると相性抜群です。
苗を最初に植えてから種を蒔く

完成した家庭菜園のスケッチ。Credit: Amanda Blum
植え付けの順番
中央から外側に向かって苗を植えましょう。すでに植えた場所が分かりやすくなり、重複して種をまくのを防げます。
作業はセクションごとに
ビーツやラディッシュなど、野菜ごとに区切って作業を進めると、効率的でミスも減ります。
水やりと剪定
植えた後はたっぷり水を与え、様子を見守ります。剪定が必要なときは早めに対応しましょう。
収穫後の対応
収穫した場所には、新しい苗を植えるか、成長した大きな植物を移動させてスペースを有効活用します。
水管理と肥料
土が乾きすぎないよう注意しつつ、水のやりすぎにも気をつけます。1週間ごとに魚粉入りの水を与えましょう。
日当たりや成長を観察
狭いスペースでは、植物ごとに日当たりが異なることもあります。ナスが日陰、レタスが日差しに当たりすぎることもあるので注意。
記録を残す
植物の育ち方や環境の違いを観察し、記録に残しましょう。毎年の経験が、より良い家庭菜園づくりにつながります。