阪神優勝7日の熱狂…戎橋上でハイタッチ、29人飛び込み 甲子園球場外で「球児コール」

阪神タイガースが優勝を決め、戎橋で歓声を上げるファンら=7日午後9時11分、大阪市中央区(泰道光司撮影)
プロ野球阪神タイガースが7日夜、本拠地・甲子園球場で2年ぶりのリーグ優勝を果たした。ファンの「聖地」とも呼ばれる大阪・道頓堀の戎橋周辺では、優勝が決まった瞬間、拍手と大歓声に包まれ、深夜まで熱狂する人でにぎわった。大阪府警は最大千人態勢で雑踏事故などへの警戒を強化。「道頓堀川ダイブ」を防ごうと戎橋両端のスロープを封鎖したが、遊歩道から川に飛び込む人が相次いだ。

戎橋のスロープの立ち入りが制限され、観光客らが立ち去るよう指示された=7日午後6時2分、大阪市中央区
「前回優勝のときは甲子園で見たが、今年はまったくチケットがとれず、スポーツバーで見る。熱い空気を味わいたい」。試合開始前の午後5時20分ごろ、戎橋でユニホームを着て写真撮影をしていた三重県伊勢市の会社員、村木弘明さん(51)はこう意気込んでいた。

阪神タイガースの試合が始まり、戎橋上で警備にあたる警察官=7日午後6時59分、大阪市中央区
試合が始まった午後6時には、戎橋から道頓堀川沿いの遊歩道に降りるスロープは封鎖され、立ち入りが制限された。戎橋を渡る人も次第に多くなり、警察官が拡声器で「橋の上の立ち止まりは大変危険」と呼びかけた。外国人観光客ら向けに多言語で左側通行などをアナウンスする放送も流れた。
大阪府警はこの日夕方から周辺に警察官を配備。阪神優勝を受けた警備では初めてヘリコプターを導入し、上空からも混雑具合を確認した。
午後6時50分ごろには、道頓堀橋横の御堂筋に停車した指揮車の上から制服姿の「DJポリス」がマイクで通行人に呼びかける声が響いた。
九回表となった午後9時9分、「あと一人」のコールが戎橋周辺でもかかり、人も次第に多くなった。午後9時10分、優勝が決まると、盛り上がりは最高潮に。大歓声が上がり、戎橋の上ではファン同士がハイタッチしながら喜ぶ姿が見られた。滞留は発生していないものの、戎橋周辺には外国人観光客も含めて多くの人であふれ返り、警察官が「立ち止まらず、進んで」と拡声器で必死に呼びかけていた。

優勝が決まり、飛び出す阪神タイガースの選手たち=兵庫県西宮市の甲子園球場(安部光翁撮影)
午後9時12分、道頓堀川に遊歩道から若い男性2人が飛び込んだ。警察官が笛を鳴らし、引き上げていたが、その後も相次いだ。
阪神のユニホーム姿の名古屋市中村区の会社員、中馬将太さん(23)は試合終盤に道頓堀にやってきた。「史上最速の優勝で最高。クライマックスシリーズ(CS)でも気を抜かず勝ってほしい」と喜びを爆発させた。道頓堀川沿いで盛り上がるファンらの姿を見ていた米国人観光客のジャッキー・ジョンソンさん(27)は「最初は何が起こったかわからなかった。街中でみんなで勝利を喜ぶなんて。貴重な場面に出くわせてよかった」と笑顔を見せた。
午後10時過ぎ、戎橋上では頭上でメガホンをたたきながら歩いたり、「次は日本一や」と叫んだりする人も。スマートフォンで撮影しながら歩く人が多く「ながらスマホは危険」と警察官が注意していた。
戎橋周辺にいた愛知県蒲郡市の会社員男性(69)は「今日は優勝しないかと思ったが、よく頑張った」。大阪府吹田市の男性会社員(39)は「今年の優勝は藤川監督の力。阪神を投手王国にしてくれた。優勝が決まり、仕事も頑張ろうという気持ちになった」と優勝の余韻に浸っていた。
午前0時半 大阪府警はこの時間までに29人の飛び込みが確認されたと明らかにした。
甲子園球場外でも響く「六甲おろし」
本拠地・甲子園球場(兵庫県西宮市)の外周には、スタンドに入れなかったファンが試合開始前から次々と集まり、気勢を上げていた。
試合終盤には、外周には数えきれないほどのファンが集まった。「あと1人、あと1人!」。割れんばかりの大合唱は間もなく、歓喜の瞬間とともにバンザイや六甲おろしに変わった。指揮官をたたえる「球児コール」で、警備員らの制止の声がかき消されるほどだった。
家族とともにスタンドで運命の一戦を見届けた大阪市福島区の会社経営、岸田浩希さん(44)は、「優勝を生で見たのは初めて。今日のチケットしか持っていなかったので(優勝が)決まってよかった」と目を細め、試合についても「安心してみることができた」と感動した様子だった。