ポーランド新大統領がトゥスク政権のウクライナ難民支援策に拒否権発動
ウクライナ難民支援の延長にノー

8月に就任したポーランドのカロル・ナヴロツキ大統領はトゥスク首相らが進めるウクライナ難民支援にノーを突き付けた。政権側はポーランドで暮らすウクライナ難民に対する支援を延長する方針だったが、大統領が拒否権を発動したのだ。これにより、同国のウクライナ難民支援は9月末に打ち切られることとなった。
2022年3月にスタートした難民支援

ポーランドは同国に逃れてきたウクライナ人を支援する政策を2022年3月に開始。今年7月に提出された法案では、ウクライナ難民支援を2026年3月まで延長することが盛り込まれていた。
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ポーランドで働くウクライナ人は例外

ニュースサイト「Notes From Poland」によれば、ナヴロツキ大統領は難民向けの児童手当と医療手当について、「ポーランドで働くウクライナ人だけ」に給付すべきだと発言。
ウクライナ移民が収めた税金が給付金を上回る

しかし、ポーランド国立開発銀行が2025年に実施した調査では、ウクライナ移民が収めた税金は彼らの受け取った給付金を上回ったとされている。つまり、ウクライナ移民はポーランド経済を支える労働力となっているのだ。
大統領に反発するトゥスク政権の閣僚たち

一方、ウクライナ難民支援に積極的なトゥスク政権の閣僚たちは、月額800ズウォティ(およそ218ドル)の児童手当を打ち切るというナヴロツキ大統領の決定に反発している。『ガーディアン』紙が伝えた。
労働相のコメント

たとえば、同国のアグニェシュカ・ジェミャノヴィチ=バンク労働相はX上で、「失職したことを理由に人 -とくに無邪気な子供- を罰することはできません。人間としての良識のイロハです」と表明。
スターリンクの提供も打ち切り?

一方、クシシュトフ・ガヴコフスキ・デジタル担当大臣は衛星インターネットサービス「スターリンク」に関する支援についても、ナヴロツキ大統領が拒否権を発動したと発表:「戦争を続けるウクライナにポーランドが提供してきたスターリンク・インターネットの終わりを意味します」
およそ100万人のウクライナ難民を受け入れたポーランド

2022年にロシアがウクライナ侵攻を開始してからというもの、ポーランドではおよそ100万人のウクライナ難民が暮らしており、そのほとんどは女性と子供だという。
ウクライナにもっとも同情的な国

ポーランドはヨーロッパの中でもとりわけウクライナに同情的な国であり、多くのポーランド人たちが国境でのボランティア活動を行なったり、難民に住処を提供したり、寄付を行なったりしているという。『ガーディアン』紙が報じた。
高まりつつある反ウクライナ感情

ウクライナ難民に対する攻撃

さらに、地元住民が難民に対し、「ウクライナに帰れ」と声を荒げるケースもある。反差別活動団体「ネバーアゲイン」によれば、身体的な攻撃や敵意のある発言、ネット上のヘイトスピーチなどが確認されているとのこと。BBC放送が報じた。
反ウクライナ感情を煽る政治家

一方、『ガーディアン』紙によれば、ポーランドでは大衆からの支持を得ようとする一部の政治家たちが反ウクライナ感情を煽っている面もあるという。
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