欧州最強の軍隊になる? 兵力増強を図る法案がドイツで閣議決定

18歳への意向調査を実施予定

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ドイツ政府は8月末、軍の兵力増強のための法案を閣議決定した。もし議会で可決されれば、来年以降、18歳に達するすべての男女に対し、兵役への関心を訊ねる意向調査が実施されることになるという。ドイツの報道番組『ターゲスシャウ』などが報じている。

男子は回答必須

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男子はアンケートへの回答が必須、女子は任意となっている。若者がまず尋ねられるのは、軍に加わることに関心があるか否かである。関心がある若者は、兵役前の身体検査に案内される。つまり、ドイツの兵役は今のところ志願制であり、強制ではないということだ。

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予備役協会の指摘

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ドイツ連邦軍予備役協会トップであるパトリック・ゼンスブルクは8月末、バイエルン放送のラジオ番組『Die Welt am Morgen』でこう語っている。「多くの人は、兵役がふたたび義務化されると考えてますが、そうではありません。ただ一つの義務は、アンケートに回答することです」

メルツ首相の懸念事項

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そのようななか、ドイツのメルツ首相は厳しい局面にさしかかりつつあるという。2030年までに軍の人員を24万人に増強するよう、NATOから要求される可能性があるのだ。仮にそのような要求が出された場合、ドイツは兵役の義務なしに乗り切ることができるだろうか? また、財源はどこに求めるのだろうか?

NATO首脳会議の決定

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6月末にオランダ・ハーグで開催されたNATO首脳会議では、トランプ大統領の強い要望があり、加盟国は防衛費と防衛関連費の合計をGDPの5%に引き上げることでまとまった。また、ドイツの日曜紙『ヴェルト・アム・ゾンターク』が5月に報じたところによると、ドイツ軍には現在約18万3,000人の兵士がいるが、2030年以降はそれを24万人から26万人にするという計画が目下、NATOやドイツの当局関係者間で議論されているという。これは従来の増員計画と比べて、6万人から8万人あまり多い数字だと同紙は指摘している。

緊張が高まる対ロシア関係

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NATOの気がかりは、もちろんロシアである。早急に軍備を増強すべきと主張するドイツの軍需品メーカー、レンク社のスザンヌ・ヴィーガント元CEOは、ドイツ紙『ビルト』でこう述べている。「プーチン大統領はおそらく、NATOに対して攻撃開始まで5年も猶予を与えてくれることはないでしょう。一時停戦で兵力をウクライナから引き上げることができるならなおさらです」

いずれ義務化が必要?

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連邦議会の任命のもと、2020年から2025年5月まで防衛監察委員(Wehrbeauftragter:軍人の基本的人権の保護などを目的にして、軍を監視する軍事オンブズマンの一種)の任にあたっていたエヴァ・ヘーグル(ドイツ社会民主党)は、ドイツのメディアグループRNDの取材に対し、新法案について次のようにコメントしている。「若い世代から多くの志願兵が集まれば、それは喜ばしいことです。十分に集まらない場合は、義務を課す必要があるでしょう。ちょうどスウェーデンの徴兵制のような」

女性の少なさも問題

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エヴァ・ヘーグルはさらに、連邦軍における女性の少なさを嘆いている。その割合は軍全体で13%にとどまっており、約半数を女性が占める医療部門を除外すると、他の部門ではわずか9%にすぎない。そして何より、指導的地位にある女性が依然として少なすぎるというのだ。

ロシアと米国の兵力は?

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BBCなどの報によれば、プーチン大統領はロシア軍の兵力を150万人規模にするよう命じている。一方、米軍の兵力はおよそ130万人に上る。

欧州におけるドイツ軍の存在感

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規模の面からいって、EUにおけるドイツ連邦軍の存在感はそれほど大きいとはいえない。ドイツ連邦軍の18.3万人に対し、日本外務省のウェブページによると、ポーランド軍が同程度の約16.7万人、フランスに至っては約26.7万人を擁している。ちなみにポーランドの人口はドイツの半分以下だ。そのようななか、ドイツのメルツ首相は5月、就任後初の施政方針演説の中で、ドイツ連邦軍を「欧州で最強の軍隊」にするという意向を表明している。

欧州で最強の軍隊になれるか?

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ドイツの調査会社Civeyがおこなった世論調査によると、回答者の53%までが、ドイツ軍を欧州最強の軍隊に強化するというメルツ首相の構想に同意したという。ただし、また別の世論調査で明らかになったように(WINワールドワイド・サーベイ)、「もし自国を巻き込んだ戦争が生じたら、あなたは国のために戦いますか」という質問に対し、ドイツでは「戦う」と答えた人が比較的少なかった。

さまざまな世論調査

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ドイツの調査機関INSAによる世論調査によれば、回答者の48%が軍事費の増加を適切と考えているという。その結果を踏まえて『ビルト』紙は、メルツ首相の構想をドイツ国民はおおむね支持していると見ている。とはいえ、別の調査機関Forsaによると、自国が武力攻撃を受けた場合、ドイツのためにためらわず武器を手に取ると回答した人の割合は6人中1人に過ぎないようだ。

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