大河「べらぼう」平賀源内が非業の死 演じた安田顕「僕はあなたをずっと肯定し続ける」

大河ドラマ「べらぼう」で平賀源内を演じた安田顕(C)NHK

江戸のメディア王「蔦重」こと蔦屋重三郎の半生を描くNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」は、4月20日に第16回が放送され、物語は全体の約3分の1を終えた。第16回では、主人公の蔦重(横浜流星)と深く関わる人物として第1回から登場してきた稀代の天才、平賀源内が非業の死を遂げた。飄々としながらも、ひとたび集中すると周囲が見えなくなるクセの強い人物を、愛嬌たっぷりに演じた安田顕が、源内役を振り返った。

好奇心と人間味

「べらぼう」の源内は、落ち着きがなくて早口、「こうしたらもっと楽しいんじゃない?」と、好奇心がいっぱいある人間味のある人物でした。飽きっぽいけれど、興味を持った一つひとつのことに長けているすごい人です。演じている僕も、蔦重と田沼意次(渡辺謙)の橋渡し役をしたり、お城や下町などいろいろなところに行けたりして楽しかったですね。

蔦重役の横浜流星さんは真っすぐで真面目。やんちゃな面もあって、一緒にいられる時間が楽しかったです。第11回(3月16日放送)でエレキテルの実験をしたときに、源内が蔦重の頭を叩くんです。台本のト書きだと1発だけだったんですけど、なぜか子供の頃に見た「ザ・ドリフターズ」のコントを思い出して4回くらい叩いてしまった(笑)。横浜さんも「大丈夫です」と言って楽しんでくださって、ありがたかったです。蔦重のことを近しく思っていたからこそできたことですし、源内だから嫌味なく頭を叩けたのだと思います。

第11回のワンシーン(左から)小田新之助(井之脇海)と蔦屋重三郎(横浜流星)、平賀源内(安田顕)(C)NHK

渡辺謙さん演じる田沼意次も源内は大好きだったと思います。ブロマンス(Brother+Romanceの造語で男性同士の固い絆や友情を意味する)的な繋がりが物語上あったと思いますし、そこを踏まえて謙さんも僕に対して虚々実々で接してくれたのではないでしょうか。僕のクランクアップのときも一緒で「これで終わらせないぞ。もう1回出してもらえるようにするからな」と言ってくださいました(笑)。そんな気さくなところもあって、本当に素敵な方でした。

発明だけが功績じゃない

平賀源内は常識でないことを好み、常識ではないかたちで亡くなっていった〝非常〟の人であった、と杉田玄白が書き残しているんです。好奇心に満ちた人であったろうと思います。常にアンテナを立て、興味の対象がいっぱいあった。本草学を最初に学んだときに、さまざまな場所を歩き、人間観察もしたでしょう。飽きっぽい人だったからこそ、いろいろなものに手を出せたし、0から1を生み出すのではなく、1からのアレンジ力がものすごい人だったと思っています。あなたが残した功績は発明だけじゃないですよ。自由な発想を持って生きたことが今も受け継がれて愛されていますよ、「僕はあなたをずっと肯定し続けます」という気持ちで演じさせていただきました。

第16回で非業の死を遂げた平賀源内(安田顕)(C)NHK

<やすだ・けん>1973年12月8日生まれ、北海道出身。大河ドラマへの出演は「功名が辻」(2006年)に続き2度目。

大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」

NHK総合(日)午後8:00~8:45ほか

NHK BS/NHK BSP4K(日)午後6:00~6:45ほか

(TVnavi)