ロシア人の銀行離れは経済危機の兆候?(ウクライナ対外情報庁)

ロシア人の銀行離れは経済危機の兆候?(ウクライナ対外情報庁)
老練なプーチン大統領とはいえ、ウクライナに対する全面侵攻を決断したとき、この戦争が数年間にわたって続くとは思いもしなかったことだろう。ところが、ウクライナは想定外の粘り強さを発揮。前線に駆り出されたロシア軍は多くの兵力と装備を失ったばかりか、ロシア国内では民間の経済活動にまで悪影響が出始めている。
混乱するロシア経済
ロシア経済は終わりの見えない戦争と、ウクライナを支援する国々に科された制裁措置によって揺さぶられている。ウクライナ対外情報庁によれば、ロシア経済が直面している問題はこれだけではないらしい。なんと、ロシア人たちは銀行を信用しなくなったというのだ。
ウクライナ対外情報庁による報告
11月8日、ウクライナ対外情報庁はロシア国内で長期預金に対する信頼が失われていると報告。それによれば、ロシア人の70%は銀行に6ヶ月間しか預金しないとのこと。
ウクライナが探り出したロシアの内情
ロシアの銀行では3ヵ月の貯蓄預金がもっとも人気となっており、2025年10月にはロシア人の33.2%が長期預金よりも短期預金を選択したという。その一方で、1年の貯蓄預金は需要が急落し、7%を下回っている。

短期預金を好むロシア人たち
ウクライナ対外情報庁いわく:「ロシア人は長期的なリスクを警戒し、少額であっても確実な利益を得ようとしている」ロシアの基準金利は10月中旬の時点で16.5%であり、このような姿勢は理にかなっていると言える。
ロシアの預金金利
経済情報サイト「Trading Economics」によれば、「ロシアの預金金利は2025年7月時点で17.41%だったが、8月には15.71%に低下した」という。そんな中、ロシア人たちは金利が高いうちに短期預金を活用し、少しでも資産を増やそうとしているのかもしれない。
将来的な金融崩壊を警戒
ウクライナ対外情報庁はロシア国内における長期預金の需要低下について、同国の銀行システムに対する不信感の強まりとロシア経済の失速が原因であると指摘。ただし、ロシア国内で実際に何が起きているのか伺い知るのは容易ではない。
ウクライナ対外情報庁の分析は正しい?
ウクライナ対外情報庁の報告そのものは正確である可能性が高い。しかし、長期預金の需要低下はロシア経済の減速を反映しているという分析は、自国の戦果を宣伝したいウクライナの意向によって歪められているかもしれない。とはいえ、ロシア経済および銀行業界に危機が迫っていることを示す兆候は少なくない。

ロシア経済に迫る危機の兆候
実際、経済ニュースメディア「ブルームバーグ」 は2025年7月に、ロシア経済に危機が迫っていることを示唆するいくつかの兆候があると報じた。とりわけ興味深いのは、ロシア大手銀行のバランスシートにおける不良債権の水準がますます懸念を呼んでいるという事実だろう。ロシアの銀行をめぐる情勢は先行き不透明だが、大惨事にいたる可能性も否定できない。
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