インドネシア・ジャカルタで、日本の通勤電車が「第二の人生」…車体に残る日本語表記も懐かしい
東京から約5800キロ離れた東南アジアの街で、見覚えのある電車たちに再会しました。今回の鉄フォトは、インドネシアの首都ジャカルタから特別編をお送りします。

ランカスビトゥン線・パルメラ―クバヨラン間(インドネシア・ジャカルタ)▽撮影日時2025年10月29日午後3時11分▽レンズ・16―35ミリズーム▽ISO感度1600▽シャッター速度800分の1▽絞りF5.0
約1100万人が暮らすジャカルタには通勤、通学電車「コミューターライン」が5路線あり、日本から輸出された「中古電車」が第二の人生を送っています。
主に活躍しているのはJR東日本の横浜線や武蔵野線などで使われていた元「205系」(1985年登場)、東京メトロ千代田線を走っていた元「6000系」(68年登場)です。塗装こそ変わりましたが、車体に残る日本語表記が往時をしのばせます。朝夕の通勤時間帯は日本さながらのラッシュで、ヘジャブ姿のイスラム教徒が次々と電車に乗り込んでいきます。

沿線には、オランダの植民地時代の雰囲気を残すコタ地区や、東南アジア最大級のモスク「イスティクラル・モスク」などがあり、異国情緒を感じます。トタン屋根の住宅が立ち並ぶスラム街に隣接した路線では、線路の上を歩く人たちの姿も見かけました。
今回の写真はジャカルタ中心部のタナアバン駅から西に向かう「ランカスビトゥン線」で2駅目のクバヨラン駅付近で撮影しました。周辺には色とりどりのパラソルが並び、食べ物の屋台、野菜や生きたニワトリなどを扱う露天商が軒を連ねるなど、独特の活気にあふれています。

元JR「205系」の車両側面には、かつての「モハ」(電動車で普通車の意味)と表記された跡が残る
踏切は有人で、電車が接近すると係員が遮断機を操作します。バイクが所狭しと待つ中を、赤く塗られた元「205系」がゆっくりと通過していきました。
2010年代まで首都圏を走っていた電車も多く、通勤通学でお世話になった車両かもしれません。当時と変わらない走行音に、懐かしさがこみ上げました。(東京写真部・木佐貫冬星)
※鉄道写真撮影の際のお願いです。マナーを守って安全に撮影しましょう。