《最上級のおもてなし》雅子さま「アラブ首長国連邦の大統領来日」に心尽くす 前回の中東訪問は阪神・淡路大震災直後で日程切り上げ、30年越しの心残りを晴らす好機に

前回の訪問から約30年ぶり(2025年11月、三重県志摩市。撮影/JMPA) 

“ハネムーン”から約30年。国母となられた雅子さまは、思い出の地・中東の経済大国から、世界が熱視線を送るリーダーを賓客として迎え入れられる。成年皇族として大きく成長された愛子さまとともにアラブのリーダーの信念に心を寄せられて──。【前後編の前編】

 12月1日、24才の誕生日を迎えられた天皇家の長女・愛子さまは、いつもと変わらず颯爽と出勤されていた。

「愛子さまにとって、今年はまさに躍進の1年になりました。新浜鴨場での外交団接遇や宮中晩餐会への初参加、そして、ラオスへのご訪問で海外公務デビューを果たされるなど、初めてのご公務が目白押し。成年皇族としての自信を大いに深められたことと思います」(皇室記者)

 宮内庁は誕生日に合わせ、この1年間のご活動をまとめた文書と、愛子さまの近影を公開した。

「写真と映像は11月上旬、ラオスご訪問の前に撮影されました。お住まいの御所にて、ラオスに関するご進講を受けられる愛子さまが、いきいきとした表情でメモを取られる様子などが収められています。一方で、当初の予定では、ラオスから帰国後、誕生日用のお写真を改めて撮り直すことになっていたのですが、そちらは急遽取りやめになりました。初の海外訪問のお疲れが、相当たまっていらっしゃったのでしょう」(宮内庁関係者)

 さらに、宮内庁は天皇家の慶事に合わせ、ご一家の新しい家族もお披露目した。

「今年8月、ご一家が新たに迎え入れられた保護猫『美海』の写真が公開されました。美海という名前は8月、ご静養で訪れた須崎御用邸からの海の風景に着想を得られたそうです。

 戦後80年の節目である今年、両陛下は4月の硫黄島ご訪問を皮切りに、“慰霊の旅”で国内外を巡られてきました。6月には愛子さまも伴い、沖縄を訪問されています。そうした多忙な日々が続いていただけに、須崎でご一家そろってご覧になった美しい海は、深くお心に残ったのでしょう」(前出・宮内庁関係者)

 そして間もなく迎える年明け、ご一家はとある重要な賓客の来訪を控えているという。

「来年2月、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド大統領を国賓として招待する方向で、調整が進められています。大統領は滞在中、高市早苗首相と会談して経済協力などについて意見を交わすほか、皇居・宮殿にて、両陛下主催の宮中晩餐会や歓迎行事などに出席する予定です」(政治ジャーナリスト)

 国賓とは、国が最も手厚い待遇で招待する賓客のこと。ムハンマド大統領の来日が実現すれば、令和以降で数えると、2019年のアメリカ・トランプ大統領、今年3月のブラジル・ルラ大統領に続いて3人目となる。

「コロナ禍で国をまたぐ往来が難しくなったため、令和初の国賓であるトランプ大統領以降、ルラ大統領の来日までには6年の期間が空きました。現在は海外との行き来が再開し、海外から賓客も多く訪れていますが、国賓が招待されるのは令和以降、基本的に年に1回。それだけに、最も格式の高いおもてなしが用意されることになります」(前出・政治ジャーナリスト)

 令和皇室によって行われる、最上級の接遇。その3番目の国として白羽の矢が立ったUAEは、アラビア半島の東側、日本から約8000km離れた砂漠の国だ。

「それぞれに王室を冠する7つの首長国からなる連邦制国家で、オイルマネーで発展を遂げた中東最大級の経済大国です。日本は原油の4割を同国から輸入していて、経済的にも非常に重要なパートナー。長きにわたり、協力関係を維持・強化していくことが極めて重要とされています」(前出・政治ジャーナリスト)

1994年、サウジアラビアの「赤い砂漠」でグリーンの衣装をお召しになった雅子さま(写真/アフロ)

 そもそも雅子さまにとって中東は、ご成婚時代の思い出が詰まった特別な地だという。

「外交官だった雅子さまは陛下のプロポーズを受け、“皇族の立場で国際親善に力を尽くしたい”と皇室入りされました。そんな雅子さまの初の海外訪問先が、UAEを含む中東7か国だったのです。

 アラブの王室は伝統的に親日的だったものの、それまでは欧州の王室と比べて皇族方の行き来が限られており、当時懸案となっていた。そこで計画されたのが、両陛下の中東歴訪でした。アラブ諸国との交流における新たな担い手として、雅子さまは大いに期待されていたのです」(皇室ジャーナリスト)

 ただ、一度に7か国を巡ることは日程的に難しく、1994年と1995年の2回に分けて訪問されることになった。

「1994年、ご成婚から1年半後の最初の中東訪問は“ハネムーン”と言われ、国民に鮮烈な印象を残しました。10日間かけて、サウジアラビアなど4か国を歴訪。雅子さまは元外交官のプリンセスとして世界的にも注目を集める存在で、通訳なしで会話される堂々としたお姿は、現地でも注目を集めました。装いも華やかで、グリーンのスーツをまとった雅子さまが砂漠を悠然と歩かれた様子はいまでも語り継がれています」(前出・皇室ジャーナリスト)

 しかし、前年に引き続いて予定されていた2度目の中東訪問は、予期せぬ事態に見舞われた。

「ご出発の3日前に、阪神・淡路大震災が発生したのです。海外訪問は相手国側の都合もあるため、簡単に中止することはできません。最終的には予定通り出発することになりましたが、雅子さまは直前の会見で、『向こうに参りましても、国内で苦しんでいる方々のことを忘れず、一刻も早く立ち直られることを日々祈りたいと思います』と絞り出すように語られました」(前出・皇室ジャーナリスト)

 災害に苦しむ国民に寄り添いたいという思いと、国際親善の担い手としての責任というジレンマに、心を痛められていた雅子さま。UAEに到着後、当時の皇太子から被災者へのお悔やみと見舞いの言葉が伝えられた。

「最終的には、最後の訪問国となったヨルダンの特別な配慮によって、日程を2日早く切り上げるという異例の訪問になりました。そうした経緯もあり、アラブ諸国との国際親善には長年、心残りもあったでしょう。年明けの国賓接遇は、雅子さまにとって悲願とも言えます。30年前に“やり残した”分も含め、心を尽くしておもてなしされるはずです」(前出・皇室ジャーナリスト)

※女性セブン2025年12月18日号

ご進講のご様子が公開されるのは、極めて珍しいことだという(2025年11月、東京・千代田区。撮影/JMPA)

雅子さまは国賓接遇で、相手の宿舎に花束と直筆のお手紙を届けることを恒例にされている(2025年11月、三重県志摩市。撮影/JMPA)

雅子さまはラオスの歴史や文化に関する愛子さまへのご進講に同席されるなど、徹底してサポートされていた(2025年11月、三重県鳥羽市。撮影/JMPA)

外交官試験に合格直後、取材に応じた雅子さま(1986年10月、東京・千代田区)

雨中でも笑顔で対応されていた(写真/JMPA)

園遊会での雅子さま(2025年10月、写真/JMPA)

ブルーのセットアップ姿の雅子さま(2025年10月、大阪府。撮影/JMPA)

過去には海外メディアに“雅子さまは鬱病”と断じられたことも(2025年9月、滋賀県彦根市。撮影/JMPA)