「大量の質問通告で女性官僚がたくさん辞めた」デマ情報をまた発信、国光文乃外務副大臣に「厳重注意」

高市政権の副大臣がまた、誤った情報を発信して謝罪、撤回する舌禍事件を起こした。

国光文乃外務副大臣(衆院比例北関東)がネット番組で、立憲民主党の小西洋之参院議員による大量の質問通告が原因で女性官僚がたくさん辞めた、と発言していたことが判明。立憲民主の抗議を受け、木原稔官房長官は12月16日、国光氏を厳重注意した。

国光氏は11月にも、野党の質問通告に関して、事実と異なる内容を自身のX(旧Twitter)に投稿し、木原官房長官から注意を受けている。

衆院本会議に臨む国光文乃外務副大臣=17日、国会で(佐藤哲紀撮影)

あわせて読みたい

沈黙を貫く国光氏 翌日、国会内で直撃すると、下を向いて…

◆「50問くらい聞かれて、ほんとに死にました」

国光文乃氏

問題となったのは、12月上旬に配信されたネット番組「ReHacQ(リハック)」での発言。

国光氏は、自らが厚生労働省の官僚だった時代に小西氏からの質問通告に対応したエピソードとして、「小西先生から、10分しか(質疑の)持ち時間がないのに、50問ぐらい聞かれて、ほんとに死にました。私、子育てできませんでした。それで辞めた女性官僚はたくさんいます」と述べた。「あ、ごめんなさい、小西先生。事実ですから」とも付け加えた。

ネット上では、この場面の切り抜き動画が拡散し、再生数が大幅に伸びた。小西氏への批判コメントも飛び交った。元の動画は現在、閲覧できなくなっている。

立憲民主は12月15日、国光氏の発言は事実無根だとして、自民党に抗議。16日に開かれた自民と立憲民主の参院国会対策委員長会談では、木原官房長官が国光氏を厳重注意し、国光氏は小西氏に謝罪したと、自民側から説明があった。

木原官房長官

◆11月にも高市首相の未明出勤を野党のせいに…

立憲民主の斎藤嘉隆参院国対委員長は、記者団に「根も葉もないことをつらつらと副大臣が番組で発言し、数百万回も再生されている。由々しき事態だ」と批判。

「2回目だから、確信犯なのかなと思う。副大臣の任にない。辞任すべきだ」と強調した。

〈国光氏は11月上旬にも、高市首相が国会答弁の準備のために未明に首相公邸に出勤した際、質問通告の提出期限を野党が守らないのが原因だとXで発信。その後、事実誤認だったとして撤回、謝罪した。〉

尾崎正直官房副長官は12月16日午後の記者会見で、国光氏の発言を「事実誤認」だとした上で、国光氏が15日に小西氏と直接会い、発言を撤回し謝罪したと説明。「国光副大臣におかれては引き続き、今回の注意の趣旨をしっかり踏まえ、職務を果たしていただきたい」と述べた。 

◆小西氏「高市政権は国光副大臣の地位について、きちんとした判断を」

小西洋之参院議員は東京新聞の取材に、国光氏の動画が拡散したことで「私のSNSにもすごい批判コメントが届いている。迷惑している」と明かし、「数百万の事実無根の誹謗中傷が拡散された。断じてあってはならないことだ」と語気を強めた。

国光氏が11月にも、事実でない情報を発信して木原稔官房長官に注意されていることを踏まえ、「重ねての名誉毀損という違法行為。高市政権は(国光氏の)副大臣の地位について、きちんとした判断を行うべきだ」とも話した。(川田篤志)

 質問通告 国会議員が本会議や委員会で政府に対して行う質問の内容を、事前に内閣や関係省庁に知らせる慣行。通告を受けた役所の官僚たちは「想定問答」を作成する。予算委員会など注目度の高い場面では、準備が深夜に及ぶこともあり、官僚の負担軽減が課題となっている

【関連記事】"野党に無理くり「責任転嫁」するのが流行中 物議呼ぶ高市首相答弁への援護射撃なのか…脅かされる民主主義

【関連記事】"岡田克也氏「まずい、と思ってすぐに話題を変えた」 高市早苗首相から「台湾発言」が飛び出した瞬間

【関連記事】"高市首相の「臨時国会」を振り返ると「強いリーダー像」の不安定さが見えた 緊張感を欠いた与野党攻防