イラン製の新型シャヘド・ドローン、ウクライナの列車を攻撃

進化するドローン戦

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ウクライナの戦争ではかねてドローンが戦場の主役となり、迎撃戦が激化している。そんな中、ロシア軍は夜間攻撃が可能で移動目標も追跡できる新型のシャヘド・ドローンを使い始めたようだ。ドローンウクライナの軍事ニュースサイト「Militarnyi」が報じた。

暗視カメラを搭載した新型シャヘド・ドローン

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同サイトによれば、このドローンには暗視カメラが搭載されているとのこと。また、ロシア国営メディアによって、このドローンがウクライナの列車を攻撃する様子がTelegram上で公開されている。

画像:Telegram @The_Wrong_Side

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燃料を輸送していたウクライナの列車

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標的となった列車は燃料を輸送しており、ロシアとの国境から150~200キロメートル離れた場所を走行している際に、ロシア軍ドローンの群れに襲われたと見られている。

ドローン攻撃の様子

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「Militarnyi」いわく:「1機目のドローンが動力車に突入したことで、列車が停止。続いて、別のドローンがプラットホームと燃料タンクを攻撃した

画像:Telegram @The_Wrong_Side

ウクライナ軍の防空ヘリと遭遇

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同サイトはさらに、「このロシア軍ドローンは作戦中にウクライナ軍の防空ヘリ2機と遭遇し、ウクライナ軍のパイロットを危険にさらした」と述べている。なお、このドローン攻撃はチェルニーヒウ州ボブロヴィツィア市の付近で発生したという。

画像:Telegram @The_Wrong_Side

ロシア軍が新型ドローンを投入したことを示す証拠

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「Militarnyi」は暗視カメラや無線システムを搭載したロシア軍のシャヘド・ドローンが初めて確認されたのは2025年6月だったと指摘。ウクライナ国防軍によってスーミ州で撃墜されたドローンから、従来とはことなる特徴が見つかったのだ。

夜間攻撃用のデバイスを搭載

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この新型シャヘド・ドローンには、夜間攻撃の際に標的をとらえることができるサーマルカメラ式の照準用デバイスが搭載されていた。

夜間空爆後に発見された機体

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実際、このドローンの残骸はロシア軍による夜間空爆後に発見されており、サーマルカメラ式照準システムの効果が示唆されている。

公開されたドローン残骸の写真

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また、Telegramチャンネル「eRadar」が公開したドローン残骸の写真からも、機体の先端部にドーム型サーマルカメラを備えていることが見て取れる。

画像:Telegram @eRadarrua

NVIDIA製のシングルボードコンピューター搭載?

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一方、「Militarnyi」によれば、この新型シャヘド・ドローンはアンテナの配置から見て、地上の管制基地から操縦できる可能性があるという。さらに、同サイトはこのドローンに「パワフルなシングルボードコンピューターであるNVIDIA Jetson」が搭載されていたとしている。

コンピューターが全自動で照準をあわせる

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Telegramチャンネル「Colonel GS」いわく、この新型シャヘド・ドローンではNvidia Jetsonが光学系に接続されており、「マシンビジョン(画像を機械によって自動的に分析すること)」のアルゴリズムによって、自動照準を行うことができると見られている。

型番は「シャヘド236」

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「Militarnyi」は回収された残骸の型番について、イラン製ドローン「シャヘド136」の改良型「シャヘド236」だったとしている。後者については、光学システムをはじめとする複数の機能において、性能向上が見られるとのこと。

アップグレードされた光学システム

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軍事ニュースサイト「Army Recognition」によれば、「シャヘド236」は2024年9月19日にサンクトペテルブルク(ロシア)で初公開されたモデルであり、光学システムのアップグレードによって、ターゲットを発見し、それに向かって飛行する能力が向上したとされる。

設計自体は旧モデルとほぼ同じ

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同サイトいわく:「シャヘド236の設計は旧モデルと大きな違いはないが、光学デバイスが追加されたことで自律的に標的を探すことができるようになったほか、オペレーターが手動で誘導するモードも搭載している」

エンジンなどは旧モデルと共通

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しかし、その他の点では「シャヘド236」も旧モデルと大差がないようだ。Telegramチャンネル「Colonel CS」によれば、「シャヘド236」のエンジンや戦闘用ユニットは「シャヘド136」と共通だとされる。なお、「シャヘド236」がウクライナで初めて確認された6月の段階で、ロシア軍がどの程度、この新型ドローンを使用していたのかは不明だ。

ロシアではなくイランで生産

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ウクライナで回収された新型ドローンについてわかっているのは、おそらくイラン国内で生産されたものであり、改良後の初期段階に製造されたらしいということだ。というのも、このドローンの残骸には「MS001」というシリアルナンバーが刻まれており、キリル文字の刻印ではなかったのだ。

アンテナのタイプもイラン製説を裏付け

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「Militarnyi」によれば、このドローンにはタリスマン社製の衛星航法システム用の4ユニットCRPAアンテナ」が搭載されており、イラン製であることをが示唆されているという。なお、ロシア製のバージョンには別のアンテナが用いられているようだ。

画像:Wiki Commons By U.S. Navy graphic, Public Domain

回収された残骸の正体は「シャヘド236」

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同サイトはさらに、「イランで開発されたドローンのロシア国内生産に関するロシアの文書を調査した結果、新型ドローンのシリアル番号および設計はシャヘド236のものと一致することが確かめられた」としている。

イラン国内で行われたドローンの実演デモ

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同サイトによれば、イランに派遣されたロシアの代表団は「シャヘド236」の実演デモを視察。同機が夜間に離陸し、ターゲットに向かって飛行して攻撃する様子を目の当たりにしたという。

実演デモの内容

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「Militarnyi」いわく:「この実演デモでは、シャヘド236本体に加え、ドローンの中継装置や管制基地からなる無人システムの使用法についても解説がなされた。なお、このドローンの射程範囲は220キロメートルとされている」

非常に高価な「シャヘド236」

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ただし、「シャヘド236」は非常に高価だ。そのコストは1機あたり90万ドルであり、旧モデルが2022年時点で19万3,000ドルだったことを考えれば、大幅な値上げとなる。とはいえ、これはライセンスや製造コストの上昇によるものだと見られ、ロシア側はこのドローン入手に興味を示していたことが資料から明らかになっている。

ロシア軍内で新型ドローンが普及している可能性

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6月に初使用が確認されて以降、ロシア軍が「シャヘド236」を多用してきたかどうかは不明だ。しかし、チェルニーヒウ州で起きたウクライナの列車に対するドローン攻撃は、ロシア軍内でこの種のドローンが普及していることを示すものかもしれない。

画像:

Wiki Commons By Main Directorate of the State Emergency Service of Ukraine in Kyiv, CC BY 4.0