ホテル面会問題発覚で前橋市政は混乱、静岡・伊東市の〝田久保劇場〟は大敗で幕閉じる

ラブホテル面会問題の発覚を受けて開いた臨時記者会見で説明する前橋市の小川晶市長(当時)=令和7年9月24日夜、前橋市(風間正人撮影)
令和7年の東日本。9月には、当時の前橋市長が市職員の既婚男性とラブホテルで複数回面会していたことが発覚し、市政の混乱が始まった。11月には、クマ被害が深刻化した秋田県で陸上自衛隊が支援活動に乗り出した。9月から12月までの4カ月を振り返る。
9月 前橋市長ホテル面会が発覚

箱わな(左奥)設置を補助する陸上自衛隊の隊員ら=令和7年11月5日、秋田県鹿角市(鴨川一也撮影)
前橋市の小川晶市長(43)=当時=が市職員の既婚男性とラブホテルで複数回面会していたと、一部で9月24日に報じられた。これを受け同日夜に臨時記者会見を開いた小川氏は事実と認める一方、「仕事や私生活での悩みを相談していた」と説明し、男女関係は否定。だが、翌日から市には苦情や抗議の声が殺到し、市政は混乱した。

静岡県伊東市長選への出馬を表明する田久保真紀前市長=19日、同市(青山博美撮影)
市議会が速やかな進退決断を求めたのに対し、小川氏は10月、自身の給与を半減した上で市長を続投する意向を表明して局面打開を探った。だが、混乱は収まらず、市議会の主要7会派は11月13日、小川氏が辞職しない場合は27日の市議会定例会初日に不信任決議案を提出すると通告した。
小川氏は25日、市議会議長に退職願を提出。市議会は27日の本会議で辞職に同意した。これに伴う市長選(令和8年1月5日告示、12日投開票)を巡り小川氏は12月17日、無所属で立候補すると表明し、市議会の自民党系2会派が支援する弁護士の丸山彬氏(40)らと対決する構図になる。
10月 宮城県知事選、現職が6選
10月26日、任期満了に伴う宮城県知事選が投開票され、現職の村井嘉浩氏(65)が県政史上最多となる6選を果たした。だが、7月の参院選で躍進した参政党が実質支援した元自民党参院議員の新人、和田政宗氏(51)の猛追を許し、得票差はわずか1万5000票余り。薄氷の勝利となった。
村井氏が告示直前に撤回した土葬墓地整備の検討方針を巡り、和田氏は「将来的な移民の受け入れにつながる」と批判。特に外国人政策ではスタンスの違いを前面に打ち出し、大票田の仙台市では和田氏の支持が広がった。
ただ、村井氏が大規模太陽光発電所(メガソーラー)を推進したなどとする「選挙デマ」も交流サイト(SNS)上で拡散。当選後に村井氏は県主体でファクトチェック(事実確認)する意向を示すなど、今も禍根を残す「異例の選挙」となった。
11月 クマ対策で陸自が支援活動
今年はクマの出没や人身被害が各地で相次いだ。中でも深刻だった秋田県では日常生活圏でのクマ目撃が1月に133件に上り、いったん収まったものの春から急増して7月には前年同月比約5倍の1041件となった。今年度の県内の人身被害は11月までで死亡4人、重軽傷62人に達した。背景には餌となるドングリが今年は大凶作だったことに加え、畑の作物や放置されたカキ、クリの味を覚えたこともあるとされる。
秋田県では、陸上自衛隊によるクマ被害対策の支援活動が11月5~30日に行われた。県の要請を受けたもので、秋田駐屯地(秋田市)から出動した隊員らは県北部の鹿角市を皮切りに東成瀬村まで計12市町村で箱わなの輸送や駆除したクマの運搬などに当たった。
また、警察官によるライフル銃を使用したクマの駆除も11月13日から可能となり、秋田、岩手の両県警に「熊駆除対応プロジェクトチーム」が配置された。
12月 伊東市長選で田久保氏敗北
学歴詐称を指摘された田久保真紀前市長(55)の失職に伴う静岡県伊東市長選は田久保氏を含む9人が立候補する異例の大混戦となったが、12月14日の投開票の結果、無所属新人の元市議、杉本憲也氏(43)が初当選した。田久保氏は大差で敗れ、返り咲きはならず、約半年にわたり市政を混乱、停滞させて全国的な注目を集めた〝田久保劇場〟は終幕となった。
田久保氏は5月に市長に就任し、市の広報誌に「東洋大卒業」とする学歴が掲載された。しかし、6月上旬には田久保氏の学歴詐称を指摘する文書が市議全員に届く。7月に入ると、田久保氏は東洋大に出向いて除籍の事実を確認したと発表し、辞職して出直し市長選に出馬すると表明した。
ところが-。その3週間余り後、田久保氏は辞意を撤回。市議会は9月1日、田久保氏に対する不信任決議案を可決したが、田久保氏は市議会解散で応じた。市議選の投開票後の10月31日に市議会が2度目の不信任決議案を可決し、田久保氏は就任から約5カ月で市長を退くことになった。