【議論】医療費未払いは約13億円? 国籍取得や“外免切替”も厳格化…高市首相“肝いり”『外国人政策』の現在地と課題
いま、『外国人政策』が大きく変わろうとしています。国籍取得や医療費未払い問題、“外免切替”などを厳格化する動きも。高市政権が推し進める、『外国人政策』の現在地とこれからの課題とは?
■国籍取得を厳格化へ…基本方針は1月に取りまとめか

外国人政策どうなる? ©ytv
高市首相の肝いりで始動した『外国人政策』ですが、その背景には、今、日本社会が抱える様々な課題があります。高市首相も「人口減少に伴う人手不足の状況に応じて、外国人材を必要とする分野があるということは事実。しかし、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民が不安や不公平を感じる状況があるのも事実」と話しています。
国では2026年1月をメドに、制度の適正化、土地規制、出入国・在留管理などの外国人政策の基本方針を、取りまとめるということです。

国籍取得を厳格化 ©ytv
2024年末時点の在留外国人は376万8977人で過去最高となっていて、2024年から10.5%上がっています。その中で国籍取得を申請する人が、1万2248人で、8863人が許可されているといいます。
日本維新の会の藤田共同代表は「国籍のほうが永住許可よりも取得要件が緩い。これを問題意識として議論したほうがいい」と提言しています。

取得条件は… ©ytv
国籍取得に必要な居住期間は、現行は5年以上ですが、今後10年以上にするという案が出ています。さらに要件として、素行が善行であること(犯罪歴や、納税状況などの有無)。さらに、収入に困窮することなく生活ができる事などがあげられているということです。
日本の就業者数は、2025年10月時点で、日本人も含めて約6865万人です。厚労省によると、今後、労働人口が減少し、人手不足というのが慢性的に続くことが予想されるということです。
少子高齢化が進む日本では、海外からの技能者が必要不可欠で、出入国在留管理庁によると、介護、建設、農業などの特定技能16分野について、2024年からの5年間で82万人が受け入れられる見込みだということです。
■外国人による約13億円の医療費未払い…医療コンシェルジュで対策も

医療費未払いを厳格化 ©ytv
日本滞在中に病気やケガをした外国人が病院にかかり、医療費を支払わないケースが増えているといいます。2023年度の未払い総額は、約13億3000万円。しかも“未払い時効”が5年だということです。
現行では20万円以上の未払いがあった場合、出入国在留管理庁に情報共有され、次からの入国審査が厳格化されます。そしてこの「20万円以上未払い」を「1万円以上未払い」にしようという見直し案も出ているといいます。

医療コンシェルジュで対策も ©ytv
問題点は保険に入っていない外国人が搬送、手術をした場合、費用が高くて、払えずに未払いになるということですが、春山記念病院事業責任者・櫻井医師によると「医療コンシェルジュが、事前に予算などを説明し、納得してもらった上で、診察・手術することで未払いは減った」ということです。

元ユニクロ最年少執行役員・神保拓也氏 ©ytv
Q.病院の負担がどんどん増えるのは、政府がなんとかしないといけませんよね?
(元ユニクロ最年少執行役員・神保拓也氏)
「未払い問題だけでなく、今回の制度で、全病院がさらに事務的努力を追加でやらなくてはいけない。そうなると、今ここに表れていない金額のコストが、全病院にかかってくるわけです。そのあたりも含めると、国がやる事と病院がやる事をもう少し切り分けて、国がやるべきところは国が補填していくことも必要だなという気がします」
■外国人運転者による事故増加で“外免切替”も厳格化!合格者は激減

“外免切替”も厳格化 ©ytv
外国の運転免許証から、日本の運転免許証に切り替える“外免切替”ですが、2025年10月から厳格化がされています。内閣府によると、2024年の外国人運転者の交通事故件数は、7286件で、5年連続増加しています。警察庁によると、2025年上半期は258件で、韓国・朝鮮・中国・ベトナム・ブラジル・フィリピンなどが、全体の7割だったといいます。

今まではイラスト問題10問のみ… ©ytv
これまでの要件は、パスポートと一時滞在証明書(ホテルでも可)の提出、さらにイラスト問題10問(〇✕式)でした。それが、2025年10月からは、住民票 が原則必須(観光旅行など、短期滞在者の切り替えは不可)となりました。さらに、イラスト問題を廃止し、問題数も10問から50問になり、45問以上正解で合格だということです。

合格者が激減 ©ytv
この厳格化で、合格者は激減したといい、各県の運転免許センターによると、三重県では10月に受験した87人中、合格は3人でした。静岡県では、2024年度の合格者93.3%だったのが、2025年10月には、37.8%まで下がったといいます。

日本で“外免切替”をするワケは? ©ytv
では、なぜ日本で“外免切替”をするのでしょうか?
日本で外国人が運転するには、ジュネーブ条約に基づき発行される国際運転免許証が必要ですが、中国やベトナムなど、条約に加盟していない国の人は、“外免切替”を行い日本の免許証の取得が必要となります。“外免切替”で日本の免許証を取得すれば、国際免許証を発行することができ、すぐに100か国以上で運転が可能になることから、条約に加盟していない国の人たちにとってはメリットがあることが、背景にあるとみられています。

レンタカーを借りる外国人にも周知徹底が大事 ©ytv
自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏は、「外免切替の厳格化だけでは外国人による事故多発を防ぐことはできない。国際免許を利用して日本国内でレンタカーを借りる外国人に対しても、交通ルール・標識の違いを周知徹底することが重要」と話しています。
(「情報ライブミヤネ屋」2025年12月10日放送)