ZIPAIR、787-8にリブレット形状塗膜を初施工 国際線で運航開始

リブレット施工後のZIPAIR機(787-8型機)
ZIPAIRは、ボーイング787-8型機(機体記号:JA851J)にリブレット形状塗膜を初めて施工し、2026年1月27日より国際線での運航を開始しました。この取り組みは、日本航空(JAL)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、オーウエルとの共同プロジェクトとして実施され、航空機の空気抵抗を低減し、燃料消費と二酸化炭素排出量の削減を目指すものです。

© 日本航空リブレット施工部分(JA851J)
今回の施工は、ZIPAIRが2025年5月にカーボンニュートラリティに関する国際規格「ISO 14068-1:2023」の認証を取得したことを受けた取り組みの一環で、初めて同社の機材にリブレット塗膜が導入されました。施工はZIPAIRの拠点である成田国際空港にあるJALの格納庫で実施され、東京国際空港(羽田空港)でも同様の施工が可能であることが確認されました。

© 日本航空成田国際空港JAL格納庫におけるリブレット施工作業風景
リブレット塗膜の施工には、オーウエルが開発した「Paint-to-Paint Method」が用いられました。この手法では、既存の塗膜上に水溶性の型を使用して微細な溝構造を形成し、塗膜に直接リブレット形状を再現します。今回の施工では、転写シートの圧着治具や位置決めのための新たなサポート治具が改良され、品質と作業効率の向上が図られました。

© 日本航空Paint-to-Paint Method(作業工程概要)
リブレットは、サメ肌構造に着想を得た微細な溝で、飛行時の空気の流れに沿って機体外板に形成されることで空気抵抗を軽減します。この技術はJAXAのリブレット抵抗低減推算技術に基づいており、実際の飛行環境下での耐久性や効果も評価されています。
JALでは2025年1月18日から、ボーイング787-9(JA868J)にリブレット塗膜を施して国際線に導入しており、同年11月には施工面積を拡大しました。これにより、巡航時の抵抗低減率は0.24%から0.31%に向上し、成田〜フランクフルト線を1年間飛行した場合、年間で約154tの燃料と約492tの二酸化炭素排出量の削減が見込まれるとしています。
さらに、より高い抵抗低減効果を持つ新たな「鋭角片刃形リブレット」の研究開発も進行中で、飛行環境下での耐久性確認が行われています。これらの取り組みは、JAXAの宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)の共同実証事業として推進されています。
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