大阪市再開発、東西軸の強化 万博後、まちづくり四方に広げる

大阪メトロの森ノ宮駅から延伸する新駅のイメージ(同社提供)
大阪・関西万博を終えた大阪市内で複数の大規模開発が進んでいる。これまで梅田周辺の「キタ」と難波一帯の繁華街「ミナミ」がにぎわいの中心だったが、府市や経済界は「東西軸」の強化を掲げる。万博が開かれた湾岸部を「ニシ」、大阪城公園周辺を「ヒガシ」と位置付け、まちづくりを四方に広げる考えだ。
万博が開かれた人工島・夢洲(此花区)では会場跡地に隣接する区域で、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)が2030年秋に開業を予定する。万博跡地はエンターテインメント施設の構想が年内に固まる見通し。吉村洋文府知事は「突き抜けた国際観光拠点を目指す」と強調する。
湾岸部にはユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)や海遊館といった観光施設がある。IRとの相乗効果が見込まれ、英インターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)は昨年12月、USJの隣接地で2029年に大型ホテルを開業すると発表した。
キタとミナミは大阪メトロ御堂筋線が結ぶ一方、東西軸は万博で来場者輸送を担った中央線がつなぐ。ヒガシでは昨年9月、大阪公立大学が森之宮キャンパス(城東区)を開設した。府市は大学を拠点に、観光や学術が融合するエリアとして魅力を高める考えだ。
今後、キャンパス近くにメトロの森ノ宮駅から延伸する新駅を設けるほか、屋上に「空飛ぶクルマ」の発着場を備えた駅ビルの開発計画もある。
梅田エリアでは「大阪最後の一等地」と呼ばれたJR大阪駅前の再開発区域「グラングリーン大阪(うめきた2期)」(北区)が2024年に先行まちびらきし、商業施設のほか、在阪大手や新興企業の集積が進んでいる。開発事業者に名を連ねる阪急電鉄の嶋田泰夫社長は「エリアの面的拡大が一気に進んだ」と集客力強化の手応えを語る。
ミナミではホテルや商業施設、オフィスが入る地上28階建てのビルが2031年の開業を予定する。南海電鉄難波駅(中央区)と大阪メトロなんば駅に直結する立地で、関電不動産開発と鉄道2社が、なんばの新たなランドマークになることを目指してプロジェクトを展開する。

統合型リゾート施設の開業が予定されている大阪市此花区の夢洲。右奥は大阪・関西万博の会場跡地

大阪市、「ヒガシ」森ノ宮駅、「ニシ」夢洲駅、JR線、大阪メトロ御堂筋線、大阪メトロ中央線
関連記事
横浜関内の大型商業エリアを公開 19日開業、ホテルや飲食店など
リニア山梨県駅で起工式 品川―名古屋間の全6駅着工
横浜の米軍住宅地区返還へ 43ヘクタール、合同委で承認