酷評続き「イオンの低価格食品」本当にマズイのか

トップバリュの低価格食品「ベストプライス」を徹底検証!, ☆1.3の餃子を食べた、筆者の素直な感想, パックご飯、格安ビール&発泡酒の“意外な実力”, バーリアルの進化から、餃子の進化も期待した夜

ネット上で物議を醸している「ベストプライス」の商品たち。餃子とパックご飯、発泡酒を実食してみることにした(写真:筆者撮影)

イオンのプライベートブランド「トップバリュ ベストプライス」(以下、ベストプライス)が、ネットを騒がせている。

【画像】肉感も野菜感もない餃子だった…トップバリュ・ベストプライスの商品はこんな感じ

950万インプレッションを突破した噂の投稿を、筆者が初めて目にしたのは4月1日のエイプリルフール。「新潟県魚沼」の文字がパッケージにプリントされており、「お、魚沼産のお米なのか」と思いきや、よく読むと「新潟県魚沼の水で炊き上げました」と書いてある……という内容である。

投稿を見た筆者が、近所のダイエー(イオングループ)に行ってみたところ、そこには衝撃の光景が広がっていた。

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新潟県魚沼の水、水、水……って、なんでやねん! そこは“米”やないのかいー!(写真:筆者撮影)

なお、筆者としては「とは言え、右上にデカデカと”ブレンド米使用”って書いてあるしな」と感じたが、SNS上では賛否両論。

「魚沼産の米だと勘違いして食べていた」「このトラップは故意なのか?」「水と米の漢字は似ているからなぁ」「ご飯の美味しさは炊くときの水が重要だから意外と侮れない」など、どちらかと言うと賛否両論の“否”のコメントが目立っている。

トップバリュの低価格食品「ベストプライス」を徹底検証!

パッケージ表記の是非はさておき、本件で筆者が気になったのは味のほうだった。米が魚沼産ではなく、水が魚沼産だったとしても、味さえ良ければ問題ないからである。

そのうえ、17年間1人暮らしをしている35歳の私は、味のジャッジはかなり緩い。ほぼ毎日の頻度で夜は「半額シール」の貼られたお惣菜やお刺身、お弁当を喜んで食べている。備蓄米が市場に出回っていた頃は好んで購入していた(普通に美味しいと感じた)。

もしかしてネットでボコボコに叩かれている食品でも、私が食べたら意外とイケるのではないか……?

とは言え、白米だけを食べるのは少し寂しい。そこで、ご飯のお供として、口コミ☆1.3(レビュー255件/記事執筆時)を記録したベストプライスの商品『もちもちした食感 餃子』(税込699円)も一緒に食べてみることにした。なお、本商品はネット上で「マズすぎる」「輪ゴムを食べるほうがマシ」「虚無の味がする」などとフルボッコにされている。

また、ご飯と餃子ときたら、飲み物はサラリーマンのエナジードリンク、発泡酒かビールで決まりだろう。他社よりも販売価格が数十円も安い、ベストプライス商品、税込129円の発泡酒3本。せっかくなので税込173円のビール1本も加えて、計4本の“飲み比べ”も行ってみようじゃないか。

トップバリュの低価格食品「ベストプライス」を徹底検証!, ☆1.3の餃子を食べた、筆者の素直な感想, パックご飯、格安ビール&発泡酒の“意外な実力”, バーリアルの進化から、餃子の進化も期待した夜

今回検証したトップバリュの商品。ビール以外のすべてが「ベストプライス」商品となっている(写真:筆者撮影)

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ベストプライス。トップバリュの中でも「低価格」を重視したシリーズだ(写真:筆者撮影)

☆1.3の餃子を食べた、筆者の素直な感想

商品パッケージに記載の「お召し上がり方」に従って調理を進めた。フライパンに大さじ1の油を引き、凍ったままの餃子を並べ、強火で1分焼き目を付ける。次に約80mlの水を入れたのち、フタはないのでアルミホイルで代用。中火で約4分蒸し焼きにしてから、アルミホイルを取って水気がなくなるまで焼いていく。

蒸し焼きにしている際、「あまり美味しそうな匂い、ではないかな?」という感想を抱いたが、これは散々悪い口コミを見てしまった影響なのかもしれない。確証バイアス(自分の先入観や仮説を裏付ける情報ばかりを集める、人間心理の傾向)に気を付けなければと思いながら、私はそれはそれは美味しそうな餃子を完成させた。

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独身男性の料理の腕をなめるなよ(写真:筆者撮影)

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一見、美味しそうな餃子であるが、果たして……(写真:筆者撮影)

蒸し焼きの間に、パックご飯をレンジで2分温める。フタを取った瞬間、ホカホカの湯気と共にパックご飯特有の匂いがしたが、さすがにこれは許容範囲内。最後に発泡酒のプルトップを開けて、いただきます。

まずは餃子である。素材の味を確かめるため、醤油をつけないで餃子を口の中に入れた。その瞬間、まるでカミナリに打たれたような大きな違和感を覚えた。こ、この餃子の食感、想像以上に「ムニッ」「ムニョ」っとしているぞ……。

餃子の餡にはトロミがあった。味は甘め。しかし、食感、味、どちらも肉感と野菜感はまったく感じられない。マズくて食べられない、というほどではないけれど、うーん⋯⋯。

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ベストプライスで構成されたある日の晩餐(写真:筆者撮影)

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想像以上に「ムニョ」っとした食感ながらも、肉感・野菜感はまったく感じられなかった。「び、微妙だ……」と感じた筆者である(写真:筆者撮影)

味も食感も、この餃子のすべてを支配しているのは“餃子の皮”だ。皮は分厚めで、弾力があり、少しだけ粉っぽい味がする。よくいえばモチモチ感があるけれど、悪く言うと“餃子”ではなく“餃子の皮”を食べているような、そんな感じの斬新な餃子。

もちろん料理人の腕が悪かっただけの可能性もある。そのうえで「リピート購入は自分ならしないかなぁ⋯⋯」と思ったのが正直なところだ。醤油をつけても、この感想は変わらなかった。

ちなみにこの餃子は850グラム、約50個の餃子が入っている。たくさん入っていて嬉しい、というより、「どうやって食べ切ろう」と、1個食べ終えた頃には頭を抱え始めた私であった……。

パックご飯、格安ビール&発泡酒の“意外な実力”

パッケージに「厳選した国産米をブレンドし、新潟県魚沼の水で炊き上げました」と書かれているパックご飯は……ごくごく普通の味がした。うん、普通に美味しいよ、これ。残念ながら魚沼の“水”の力は特に感じられなかったけど……。多忙なサラリーマン、キャリアウーマンの味方になってくれる、家に何個あっても困らない商品だと感じた。

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「厳選した国産米をブレンドし、新潟県魚沼の水で炊き上げました」と書かれているパックご飯。「普通にうまい」と感じた(写真:筆者撮影)

最後に発泡酒とビールだが、この価格でこのクオリティは「素晴らしい」の一言に尽きる。2日間で2本ずつ飲み比べてみて、当たり前かもしれないが、一番美味しかったのは本体価格158円(税込173円)のビールだ。

実はこのビールの製造工場は、サッポロビール株式会社。そりゃ美味しいに決まっている。後味もバッチリ。他社製品より30~50円程度安いビールだが、その実力は“一級品”で間違いない。ビールも200円が当たり前の時代になった今では十分安いと思うので、「ベストプライス」のカテゴリーには入っていないが、筆者としてはベストプライスだ。

発泡酒『バーリアル』は赤色(ノーマル・度数5%)、青色(リッチテイスト・度数6%)、緑色(糖質50%オフ・度数4%)、計3種類の商品ラインナップで展開されている。インフレが止まらない今、1本当たり本体価格118円(税込129円)で購入できるのは本当にありがたい。

ただし、これは発泡酒だから仕方ないのだけど、全体的に後味はアッサリ。特に糖質50%オフの“緑色”は、まるで新潟県魚沼の水のように後味がスッキリしている。なお個人的には、飲んだ瞬間のガツンとくる感じと、後味の余韻は、リッチテイストよりノーマルのほうが優れているような気がした。

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侮るなかれ。発泡酒はコスパ最強、ビールは非常に本格的な味わいなのだ(写真:筆者撮影)

バーリアルの進化から、餃子の進化も期待した夜

もっとも、10年以上前に初めてバーリアル(赤色)を飲んだとき、私の素直な感想は「鉄の味、血の味がする」「ゲロマズい」「なぜこの商品を開発した?」といったネガティブなものだった。

当時は1本80円くらいで買えたこともあり、安かろう悪かろうの精神で我慢して飲み続けていたのだけど……。気が付けば他社製品に負けない(むしろコスパで圧倒している)美味しい発泡酒に変化していった“歴史”がある。

発泡酒が驚くほどの進化を遂げたように、今回食べた“餃子”もいつの日か「あの頃はちょっとイマイチだったけど、今はめちゃくちゃ美味しいよな」「逆に、あの頃のクセのある味と食感が、なんだか懐かしい気もする」といった評価に変化するかもしれない。すでに個人的には「普通にうまい」と思える魚沼産の“水”を使ったパックご飯も、いつの日か「やっぱり水が違うと米の味も違うなぁ」といった評価に変化するかもしれない。

35歳独身の私は、これからもイオンのプライベートブランド「トップバリュ」のお世話になるつもりだ。誰がなんと言おうとトップバリュの低価格食品、パッケージに黄色の丸印が記されている「ベストプライス」は、私たち庶民の頼れる味方なのだ。

我が子の成長を見守るかのような気持ちで、今日も私は冷凍庫から残りの餃子を取り出し、せっせと消化にいそしんでいる。

その他の写真

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左が新潟の米、右が新潟の水で炊いた米(写真:筆者撮影)

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ビール、発泡酒は売り場の一等地に陳列されていた(写真:筆者撮影)

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複数店舗の売り場で探したが発見できなかったため、餃子はイオンネットスーパーから購入した(写真:公式サイト)