「ふつうの家庭」で相続トラブル多発? 遺産価額5000万円以下がいちばん危ない。一度もめると終結までに何年かかるのか
知っておきたい相続の基本!相続人「優先順位」が高いのは誰?

「ふつうの家庭」で相続トラブル多発?遺産価額5000万円以下がいちばん危ない。一度もめると終結までに何年かかるのか
2026年のゴールデンウィーク。久しぶりにご家族やご親族が顔を合わせ、近況を語り合っている方も多いのではないでしょうか。実は、こうした長期休みの家族団らんは、将来の「相続」について考える絶好のタイミングでもあります。「うちは大した財産もないし、揉めるわけがない」そう思われる方もいるでしょう。
しかし最新の司法統計データを紐解くと、意外にも「ごく普通の家庭」こそが相続トラブルに巻き込まれやすいという現実が見えてきます。本記事では、数字が語る相続のリアルをお伝えします。
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相続トラブル多発!遺産価額「5000万以下」”普通の家庭”がいちばん危ない?

相続トラブル多発!遺産価額ボリュームゾーンはどこだ?
「揉めるのは資産家だけ」というイメージはデータによって覆されます。最高裁判所の「令和6年 司法統計年報」によると、遺産分割事件のうち、遺産価額のボリュームゾーンは「5000万円以下」が約78%を占めています。
つまり、ごく一般的な家庭でトラブルが多発しているのです。争いの原因は金額の多寡ではなく、家族間の情報共有不足や「分けにくい財産」の存在にあります。
相続トラブルが多い地域トップ5《地方と大都市圏》どちらが多い?

相続トラブルが多い地域トップ5
全国の遺産分割事件総数は1万5379件に上りますが、上位を見ると東京(2018件)が突出しており、大阪、横浜、名古屋、さいたまといった大都市圏が占めています。
なぜ都市部に集中するのでしょうか。それは都市部の住宅地は不動産の評価額が高くなりやすく、遺産が「自宅のみ」というケースにおいて、兄弟間で平等に分けることが難しいためだと考えられます。
相続トラブル、解決までにどれくらいの期間がかかる?

審理期間、どれくらいかかることが多い?
家庭裁判所で手続きがはじまってから最終的に終結するまでの期間を審理期間と言います。遺産分割の争いは、感情面の衝突も重なりやすく、短期間で終わるとは限りません。
司法統計年報(家事編)では、3件に1件は解決まで1年以上かかっているとされています。相続が発生すると、名義変更や預貯金の手続きなども進めにくくなり、生活に影響が出ることも。だからこそ、事前の備えと、期限を守ることが重要です。
知っておきたい相続の基本!相続人「優先順位」が高いのは誰?

相続の基本と法定相続の仕組み
相続とは、亡くなった人(被相続人)の財産や権利・義務を、家族などの相続人が引き継ぐことです。このルールは民法で定められており、遺言書がない場合は民法に従って遺産を分けることになります。
相続には、亡くなった人の配偶者と、一定の範囲の血族が「法定相続人」として選ばれます。配偶者は常に相続人となりますが、血族には優先順位があり、まず「子(第1順位)」、次に「親(第2順位)」、最後に「兄弟姉妹(第3順位)」の順で決まります。
なお、事実婚(内縁関係)や離婚した元配偶者は相続人には含まれません。もし本来の相続人が既に亡くなっている場合は、その子ども(孫や甥・姪)が代わりに引き継ぐ「代襲相続」という仕組みもあります。
注意すべきは、事実婚(内縁関係)は対象外となる点や、プラスの財産だけでなく借金などの「マイナスの財産」も引き継ぐ点です。
「相続」が「争族」に変わる前に。
今回は、最新の調査結果をもとに、意外と身近な相続トラブルの実態について解説しました。「うちは仲が良いから」「分けるほどの財産がないから」という思い込みが、皮肉にも後に大きな火種となることがあります。
「相続」が「争族」に変わってしまう最大の原因は、事前の準備不足に尽きます。親が元気なうちに財産の話をするのは気が引けるかもしれませんが、何も対策をしないまま不意にその時を迎えてしまえば、残された子供たちが苦しむことになります。
2026年、今年のゴールデンウィークは少しだけ勇気を出して、「実家の家や土地、将来どうする?」と家族で話し合うきっかけを作ってみてはいかがでしょうか。それが、大切な家族の絆を守るための最良の防衛策になるはずです。
参考資料
・最高裁判所「令和6年 司法統計年報(家事編)」
・政府広報オンライン「知っておきたい相続の基本。大切な財産をスムーズに引き継ぐには?【基礎編】」
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