『徹子の部屋』にて追悼・佐藤愛子さん特集 愛子さんの書斎拝見。部屋の様子、父から受け継いだペーパーウェイト、愛用の万年筆「ここに座ると、書かずにはいられないのです」
作家の佐藤愛子さんが2026年4月29日、老衰のため逝去されました。大正12(1923)年生まれ、享年104(満年齢102歳)。5月18日の『徹子の部屋』では追悼・佐藤愛子さんが放送となります。心よりご冥福をお祈りするとともに、実際に佐藤さんの自宅を訪れて取材した『婦人公論』2017年7月25日号の記事を再配信します。
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世の中のさまざまな事象に憤り、嘆く。その文章が痛快で面白いと話題のエッセイは、100万部に迫らんとするベストセラーに。作家・佐藤愛子さんの言葉にふれると、勇気が湧いてくるのはなぜだろう。あらためて今、その言葉が生まれる現場を訪ね、作品のすべてに宿る作家の精神に迫ります。
数々の作品が生み出されたこの書斎。足を踏み入れると、黙々と原稿用紙に向き合う佐藤愛子さんの姿があった。静謐な空間には、ただ万年筆の走る音だけが響いている──。(撮影=大河内禎)
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【写真】100年前の父からのお土産を受け継いで
いったん書き始めると、
集中して周りの音が聞こえなくなる
庭に面した大きな窓にそって置かれた執筆机。広々とした机の上に、午後の暖かな陽が差し込む。そこには、現在執筆中というノンフィクション作品の原稿用紙が揃えて置かれていた。
机に向かうと、書かずにはいられなくなるという佐藤さん。撮影中も、淡々と迷うことなく原稿用紙に文章を綴っていく。
いったん書き始めると、周りの音も聞こえなくなるほど集中し、時間を忘れて執筆に没頭してしまう。

愛用の原稿用紙に、ブルーブラックのインクで文章が綴られてゆく

執筆机には書きかけの原稿や筆記具が並ぶ。「毎日書く」という佐藤さんの息づかいが感じられる場所だ
書斎は寝室も兼ねており、壁際には佐藤さんのベッドが。
それは「夜中に目が覚めて、直す箇所を思いついたら、パッと起きてすぐに机に向かい、書き直せるように」という理由から。それほど、執筆と日常生活は切っても切り離せないものになっているのだ。

書斎は寝室も兼ねており、壁際には佐藤さんのベッドが
机の上には、執筆中のものとは別に、書き損じの原稿用紙が束になっている。
「この前書いたもののほうがよかった」と、この束から数日前に書いた原稿を探すこともしばしば。

書き損じの原稿用紙が束となる。机の上に1週間分以上は積まれていた

机に座ると、目の前には梅や紫陽花が植えられた庭が広がる
自分が納得するまで徹底的に書き直す。そうして初めて、一つの作品が完成する。
「満足のいくものが書けてペンを置ければ、一日が充実する。書き続けている限り、毎日充実感はあります。書くことは楽しいですよ」

愛用の万年筆は日本のメーカー、セーラー万年筆のもの。何十年も同じモデルを愛用しているという