仲野太賀の父・中野英雄演じる太田垣輝延の非道っぷりに視聴者最注目『豊臣兄弟!』第21話画面注視データを分析
●小一郎の降伏勧告を無視して徹底抗戦
テレビ画面を注視していたかどうかが分かる視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、5月31日に放送されたNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』(総合 毎週日曜20:00~ ほか)の第21話「風雲!竹田城」の視聴分析をまとめた。
仲野太賀、父・中野英雄との親子共演に喜び「不思議な感覚に」 撮影前日に初の2人飲み

太田垣輝延を演じる中野英雄=『豊臣兄弟!』第21話より (C)NHK
太田垣輝延を演じる中野英雄=『豊臣兄弟!』第21話より (C)NHK
「なんとかして水を持ってまいれ!」
最も注目されたのは20時34分で、注目度78.9%。太田垣輝延(中野英雄)が、小一郎(仲野太賀)の降伏勧告を無視して徹底抗戦を宣言するシーンだ。
雲海に守られ、鉄壁の守りを誇る竹田城。秀吉(池松壮亮)からその攻略を命じられた小一郎は、一滴の血も流さずに戦を終わらせることを願っていた。城の中に水源がないことを見抜いた小一郎は、水を枯らし降伏を促すため、敵兵が城から出入りできぬよう絶えずかがり火を焚き、持久戦に持ち込んだ。百姓時代の知識から、竹田城を守る朝もやは朝夕の寒暖差が大きくなければ発生しないことを知っていたのである。
小一郎の思惑通り朝もやは現れず、竹田城の兵は身動きが取れずにいた。やがて城の水は底を突き、将兵たちは日に日に憔悴(しょうすい)していく。小一郎は降伏を促す書状をしたため、それを前野長康(渋谷謙人)に託した。長康は矢文にして竹田城へ放つ。書状を読んだ武田城主・太田垣輝延は激怒し、援軍が来るまで小一郎たちを足止めしようと息巻く。しかし、輝延に水を独占され、渇きに苦しむ城兵に「なんとかして水を持ってまいれ!」と、非道な輝延は厳命を下した。
一方、「駄目か」と降伏勧告を受け入れられず肩を落とす小一郎。「もう十分であろう」「動けなくなっている兵もおるようじゃ。このままでは皆、死ぬのは同じことじゃぞ」と、力攻めでさっさと城を落としたい宮部継潤(ドンペイ)と長康は、小一郎に判断をうながす。しかし、敵兵であっても1人の犠牲者も出したくない小一郎は、首を縦に振ることはなかった。
「小一郎様! はあっはあっはあっ! やっと見つけました!」その時、小一郎から別命を受けていた藤堂高虎(佳久創)が息を切らして駆け込んできた。「ようやった! かがり火を消すのじゃ」小一郎の表情が明るくなる。「やはり総攻めいたしまするか?」「まさか、引く気ではあるまいな?」長康と継潤の問いに、小一郎は答えはしなかった。

『豊臣兄弟!』第21話の毎分注視データ推移
『豊臣兄弟!』第21話の毎分注視データ推移
「暴君ぶりが清々しいほどのクズ城主だな」
このシーンは、太田垣輝延の非道っぷりに視聴者の関心が集まったと考えられる。
織田信長(小栗旬)から播磨の調略を命じられた小一郎と秀吉。摂津を治める荒木村重(トータス松本)から姫路城代・小寺官兵衛(倉悠貴)を紹介される。優れた軍師である官兵衛の働きもあり、播磨の調略は順調に進む。しかし竹中半兵衛(菅田将暉)は現状に満足せず、上月城と生野銀山の奪取を進言。小一郎は秀吉から但馬攻めの総大将に任じられる。
これまで秀吉を陰から支えてきた小一郎だったが、初めて戦の指揮を執ることになった。そして敵の大将はなんと、主演・仲野太賀の実父である中野英雄だった。SNSでは「水が無くなるのは食料がなくなるより遥かにきついのに、援軍来るまでもつわけないよね」「登場した瞬間から悪役オーラ全開で、久々に本格的な悪役を見た」「水がなくてみんな限界なのに、自分だけは助かろうとする暴君ぶりが清々しいほどのクズ城主だな」と、輝延のクズっぷりにコメントが集まった。
今回の舞台となった竹田城は、現在の兵庫県朝来市和田山町竹田に位置する山城で、標高約353メートルの古城山の山頂に築かれていた。築城は1431(永享3)年頃とされ、但馬守護・山名宗全によって築かれたと伝わる。かの応仁の乱の西軍・総大将だ。1600(慶長5)年に廃城となり、現在は国史跡に指定されている。竹田城は石垣がほぼ完全な形で残る日本屈指の山城として知られており、雲海に浮かぶ姿から天空の城や日本のマチュピチュとも呼ばれ、全国的な観光名所となっている。
生野銀山は兵庫県朝来市に位置する日本有数の鉱山で、開山は807(大同2)年と伝えられている。中世から近代まで銀や銅、錫を産出し、江戸時代には徳川幕府の直轄鉱山として最盛期を迎えた。明治元年には日本初の官営模範鉱山となり、1973年に閉山した。現在は史跡生野銀山として観光坑道が公開されている。注目すべき点として、坑道総延長350キロメートル以上、最深880メートルに達する巨大な鉱山構造が挙げられる。また明治期にはフランス人技師コワニエらが近代化を進め、フランス式建築や馬車道が整備された。生野銀山の歴史を記した『銀山旧記』には「銀の出ること土砂のごとし」と記録されている。
●両兵衛、陣中で火花を散らす

(C)NHK
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今回は前回に引き続き、1577(天正5)年の様子が描かれた。官兵衛の尽力も手伝って、一見順調に進む播磨攻略だが、このまますんなりと平定が果たされるのだろうか。以下では、最も注目されたシーン以外の見どころを紹介していく。
まずは上月城を目指す途中、福原城を攻める軍議で竹中半兵衛の策に異を唱える小寺官兵衛の姿が挙げられる。秀吉と半兵衛は官兵衛の実力を推し量るためにわざと穴のある策を提示した。官兵衛は見事に指摘し、その力量を知らしめた。
SNSでは「半兵衛が飼い主が知らんヤツ連れてきて気に入らね~!って顔してる猫みたいで笑った」「官兵衛はめっちゃ半兵衛を意識しているね。半兵衛もそれは分かっているみたいだけど」と戦国時代を代表する名軍師2人の関係性が話題となった。また、「間違うていたらすまぬ。何か、せいておるのか?」と、半兵衛に対する違和感を覚える秀吉にも「ここでさりげなく声をかけられるのが秀吉の人たらしな部分よね」「秀吉がしっかりと部下を見ていることが伝わってくるシーンだったね」とコメントが集まった。
福原城は播磨佐用郡に築かれた平山城。別名・佐用城とも呼ばれている。1334~38年の建武年間に佐用範家が築城したと伝えられ、その後は赤松氏の一族である福原氏の居城となる。戦国時代には上月城、利神城、高倉城とともに播磨西部の重要拠点となった。1577(天正5)年に秀吉の中国攻めにおいて、黒田官兵衛と竹中半兵衛が率いる軍勢が城を包囲した。城主福原則尚は徹底抗戦したが、最終的に自ら城へ火を放ち、菩提寺で自刃したと伝えられている。

(C)NHK
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小一郎、輝延を殴り飛ばす
そして、暴君・太田垣輝延を怒りのあまり殴り飛ばす小一郎のシーンが挙げられる。包囲していたかがり火が消え、雲海に覆われた竹田城。ようやく渇きに苦しんでいた兵たちは水を得ることができた。しかしすべては小一郎の策略であり、高虎が突き止めた水場で待ち伏せした小一郎たちは、竹田城の城兵を懐柔し城門を難なく通過。戦わずして城を制圧し敵兵たちに水を与える。その様子を見た輝延は敵に施しを受ける将兵を激しく叱責。そのあまりにも自分ファーストな姿勢に小一郎の怒りがついに爆発する。「家臣の命を何じゃと思うとるんじゃ!」と、輝延に扮する現実の父親を思い切り殴り飛ばした。
SNSでは「小一郎の一撃にスカッとしたな!カッコよかった!」「秀吉の影に隠れているけど小一郎のカリスマ性もなかなかのものだね」と、小一郎に称賛の声が集まった。
竹田城主・太田垣輝延は山名四天王の一角であり、輝の字は足利十三代将軍・足利義輝偏の諱とも伝わる有力な武将だった。また、輝延を演じた仲野英雄はご存じの通り、主演・仲野太賀の実父。父子共演が決まった際には大きくニュースになった。
仲野英雄はフリーで活躍する京都府出身の61歳。俳優として長いキャリアを持っているが、大河ドラマは意外にも初出演だ。敵味方に分かれての父子の共演、さらに父親を殴り飛ばす息子というインパクトに、ネットは大いに盛り上がりを見せた。
きょう7日に放送される第22話「播磨大誤算」では、臣従したと思われた播磨の国衆たちが反逆し、さらに毛利・宇喜多も動き出す。上月城に危機が迫る中、小寺官兵衛の目前で竹中半兵衛が倒れる。

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