「イオンのローストビーフは実は絶品」「プリンもちょい高めを選ぶ」やや貧乏な初老夫婦が実践「3000円で豪遊」夕食の実態

ロスジェネ世代で職歴ほぼなし。29歳で交通事故にあい、晩婚した夫はスキルス性胃がん(ステージ4)で闘病中。でも、私の人生はこんなにも楽しい。なぜなら、小さく暮らすコツを知っているから。
先が見えない時代でも、毎日を機嫌よく、好きなものにだけ囲まれたコンパクトライフを送る大木奈ハル子の徒然日記。今回は「スーパーのお惣菜で3000円チャレンジ」がテーマです。

東京23区の古い街にある、築50年以上のマンション。6畳1K・25m²という、1人暮らしでも狭い間取りで、夫婦2人と中型犬が暮らしています。

【画像】3000円でここまで楽しめる!外食行く必要なし、「激ウマPB商品」などイオンで3000円豪遊した結果…

夫は60代。昨年から前倒しで年金受給をはじめました。妻は50代。フリーランスライターを生業としていますが、ここ数ヶ月はスランプで、5月に書き上げた原稿はわずか1本。つまり、わが家の家計は現在、超省エネモードです。

お金は、あるに越したことはありません。はっきり言えば、あればあるほどいい。でも、ないのです。しかも昨今の物価高で、外食のハードルも上がりました。ちょっとしたランチですら、1500円以上が当たり前。夜はさらに値上がりが顕著で、安いチェーン居酒屋でも、夫婦2人で飲み食いすると、諭吉が飛んでいくことも。

「こうなったらもう、楽しんだもん勝ちだ!」ということで、スリリングなエンターテインメントとして、節約を楽しんでいます。ここ最近のマイブームは、外食の代わりにスーパーの中食(惣菜やお弁当などの調理済みの食品)を家で食べること。

3000円もあれば、夫婦2人で豪華な夕飯にありつけるのです。これをわが家では「3000円チャレンジ」と名付け、連れ立っていそいそとスーパーに足を運んでいます。

3000円チャレンジとは?

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イオンで3000円と予算を決めてお買い物。2人分には多すぎるほど(写真:筆者撮影)

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割引品を狙うことで、3000円以上のお得感です(写真:筆者撮影)

ルールは簡単。予算3000円で夫婦2人分の夕飯を調達する。スーパーが主戦場ですが、コンビニで実施することもあります。惣菜、サラダ、お寿司にデザート、そしてお酒。電子レンジやお湯を沸かすぐらいはしますが、包丁を使ったり、炒めたり煮込んだりという「調理」はしません。

前半は「お、これいいな♪」とポンポンとレジカゴに放り込んで行くのですが、後半になると「これを買うと、デザートが買えなくなるな。どっちを買うべきか……」などと、3000円というしばりがあることで、取捨選択が必要になってきます。

「今もう2000円超えてるな。あと1000円何買おうかな」と、ざっくりと暗算することになるので、脳トレにもなります。暗算が雑なときは、3000円のつもりが3500円ぐらいになることもありますし、ゲーム感覚でスマホの電卓を叩きながら、3000円ぴったりにすることに、こだわりまくる日もあります。

スーパーという名の非日常

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文化堂で、3016円分のお買い物。コストコの人気メニューも販売している(写真:筆者撮影)

わが家では、普段中食を買う際は2〜3品のことがほとんど。なるべく安めのものを選ぶものの「お惣菜だけで1000円近くもするなんて、高くなったなぁ」と、いつもため息まじり。

しかし「3000円チャレンジ」の時は違います。まず、大好物だけどお高めなので我慢している、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」のローストビーフをレジカゴに放り込むところからスタートです。

このローストビーフ、レストラン級の味わいで、付属のタレもさっぱりとして大好物なのです。ただし値付けが強気で1000円近くする。普段は「いやぁ、中食でこの金額はなかなか出せないなぁ……食べたいけどやめとこ」と、後ろ髪ひかれながらも素通りしているのです。

ここぞとばかりに、普段の憂さ晴らしを堂々と。プリンも3連パックではなく、1個250円超えのちょっといいやつをセレクト。これぞ、自炊と節約に疲れた自分へのご褒美です。3000円もあれば、レジカゴには惣菜やデザートがあふれんばかりです。

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文化堂のレシート。「コストコ」商品は頭文字にCと表記されている(写真:筆者撮影)

ほかにも、文化堂はコストコの人気メニューの取り扱いがあったり、オーケーは巨大なホールピザが激安で買えたりと、スーパーごとに特色があり、それぞれの中食戦略を比較しながら買い物するのも楽しいものです。

物価高の昨今、都市型のショッピングモールだと、フードコートで安めのランチメニューを選んでも、2人で3000円超えなんてザラ。安いメニューを選んで節約しているつもりが、結局そこそこの出費になっているのに、満足度はイマイチ。「悪くはないけれど、どうなんだろう」と、いつもモヤモヤしてしまう。なのに中食となると事態は一変するのです。

実録!イオンで3000円チャレンジ

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イオンでほぼぴったり、3010円分のお買い物。ケチゆえに、値引きシールをつい選んでしまう(写真:筆者撮影)

ある日のイオンでの「3000円チャレンジ」がこちら。値引きシールを巧みにハンティングすれば、3000円でこれだけ買えるのです。普段のつつましき日常をここぞとばかりに解き放ち、フルスロットルでお買い物を満喫できます。

・シーザーサラダ 税抜238円(20%値引き)

・鶏レバーの甘辛煮 税抜264円(20%値引き)

・握り寿司 税抜358円(40%値引き)

・鶏の天ぷら2種 税抜403円

・プリン2個 税抜346円(30%値引き)

・ハムチーズのサンドイッチ 税抜108円

・ハムたまごのサンドイッチ 税抜108円

・ローストビーフ 税抜850円

・缶チューハイ 税抜110円

9品を購入し、なんと合計は、税込3010円でした。チャレンジ大成功です。おつとめ品を多く選んだため、いくらなのかよくわからないままセルフレジに持ち込んだのですが、通し終わった際に夫婦で歓声があがりました。

日々の節約を、娯楽に変換して楽しむ

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豪華すぎるほどの3000円チャレンジの食卓。このほかにまだプリンも冷蔵庫で待機中(写真:筆者撮影)

帰宅後はお惣菜をパックから取り出し、お皿に盛り付けるだけ(根っからのものぐさなので、パックのまま食べることもあります)。テーブルにローストビーフやお寿司が、所狭しと並べば、すっかり非日常のパーティー気分です。

テレビでバラエティ番組を眺めつつ食べれば、いつもより会話もはずみます。これだけあれば十分すぎるほどお腹も心も満たされる。自分たちで選んだご馳走を囲む時間は、お値段以上の幸福感です。

ちなみにわが家の場合、夫の食が細いため、食べきれないこともしばしばあります。残りものを翌日の朝食や昼食に食べれば、さらに料理の手間が省けるってワケです。「3000円でこれだけ楽しんだ」ということが、夫婦の連帯感をより一層高めてくれるのです。

外食という大きな出費を抑えながら、心はしっかりと満たされる。このささやかな贅沢こそが、心と財布を健全に保ってくれます。小さな工夫で日常を豊かにする遊び心が、私たちにとって最強の処方箋です。

お惣菜は食べれば消えるので、モノも増えません。狭い家に住んでいると、形に残る買い物よりも、おいしいものを囲むほうが、スペースを圧迫することもなく、あと腐れありません。

外食より手頃で、自炊よりラク。それでいて、ちょっと特別感もある。そんな「3000円チャレンジ」は、家計を引き締めながら日常を楽しむ、わが家ならではの娯楽になっています。