外交は行き詰まり、経済は大混乱:トランプ政権100日間の”成果”とは?
「成果が見えるようになるのはこれから」

就任100日を記念し、ミシガン州で行われた集会に出席したトランプ大統領。3000人の支持者を前に「(トランプ政権は)まだ、スタートを切ったばかり。成果が見えるようになるのはこれからだ」と呼び掛けた。
気勢を上げるトランプ大統領

同大統領はさらに、「われわれは今夜、米国の真ん中で、この国の歴史の中でどの政権よりも幸先のよいものとなった初めの100日間を祝うのだ」と述べ、気勢を上げた。
不支持率が過去最悪に

このようにトランプ大統領は得意満面だが、トランプ政権の不支持率は39%に達している。CNN放送いわく:「トランプ大統領は自身のもつ(不支持率の)記録を悪い意味で更新しました。いまや、米国民たちはドナルド・トランプ氏がもたらす結末を見たいとは思っていないのです」
株価の暴落

過去70年間でもっとも不人気な大統領となってしまったトランプ氏だが、事態はそれだけに留まらない。『フィナンシャル・タイムズ』紙によれば、米国の株式市場はこの100日間で、1970年代のジェラルド・フォード政権以来となる、歴史的な暴落に見舞われたというのだ。
あらゆる面で失策ばかり

トランプ政権最初の100日間は立法・経済・外交、あらゆる面で失策続きだった。
「みな、戦々恐々としている」

トランプ政権が巻き起こす波乱には、身内の共和党員ですら愕然としているようだ。実際、アラスカ州選出のリサ・マーカウスキー上院議員は『アンカレッジ・デイリー』紙に対し、「みな、戦々恐々としています」と打ち明けている。
『ニューヨーク・タイムズ』紙の指摘

『ニューヨーク・タイムズ』のコラムニスト、デイヴィッド・ブルックス氏いわく、世界は過去数世紀にわたって、人権や安全保障を確保するための制度や国際秩序を構築してきた。
トランプ主義とは何か?

同氏によれば、トランプ主義とは「世界を無法者たちのフィールドに変えるための、多方面における破壊行為です。当然、権力を抑制するような制度は弱体化・解体されてしまうでしょう」とのこと。
メイク・アメリカ・グレート・アゲインとは言うが……

トランプ大統領はイースター演説の中で、自分は米国をふたたび偉大な国へと立て直していると主張。それどころか、「かつてないほど偉大になると信じている」としたが、今のところ同政権の成果は皆無といってよい。
大統領令は濫発するが、法案は成立しない

同大統領は大統領を142件も発令する一方で、議会を通過して成立した法案は5件に留まっている。『インデペンデント』紙はこれについて、過去70年間のどの政権よりも少ないと指摘した。
「大したものではない」

しかも、『ワシントン・ポスト』紙によれば、成立した5件の法案は「どれも大したものではない」ようだ。具体的には、バイデン政権が成立させた法案を撤回するための法案が3件、不法移民による犯罪を取り締まるためのレイケン・ライリー法、政府の機能不全を防ぐための暫定予算案だ。
関税の破壊力

一方、経済面ではトランプ関税を導入し、全世界を相手どった貿易戦争も辞さない構えを見せている。また、政権からの独立を貫き、利下げに抵抗する連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長に対しては解任をちらつかせ、市場に懸念をもたらしてドル安を引き起こしてしまった。
FRB議長との確執

CNN放送によれば、パウエル議長はトランプ政権が進める関税政策によって、「経済が失速し、失業率が上昇する」と指摘。一方、『ウォールストリート・ジャーナル』誌は、トランプ政権が経済面での問題について、パウエル議長に責任を負わせようとしていると伝えた。
「トランプ関税を負担するのは米国民」

パウエル議長はさらに、インフレの発生を予測しており、トランプ関税を負担するのは米国民だと指摘している。
慎重路線をとるパウエル議長

CNN放送によれば、パウエル議長は、性急な金利引き下げは物価上昇を加速させるおそれがあるため、インフレの状況を注視しつつ判断するのが得策だと述べたそうだ。
「負け犬の遅すぎ野郎」

一方、トランプ大統領はトゥルース・ソーシャル上で「負け犬の遅すぎ野郎(パウエル議長のこと)が今すぐ利下げを行わなければ、経済は減速してしまうかもしれない」と述べ、パウエル議長を批判。
進展しないウクライナ停戦合意

また、外交面においても、目に見える成果を挙げることはできていない。トランプ大統領はロシアのプーチン大統領に「いいように利用された」わけではないと主張しているが、停戦交渉は進展する気配がない。それどころか、これ以上行き詰まるのなら米国は交渉から撤退すると述べ、匙を投げかけている。
ガザ地区でも戦闘再開

さらに、ガザ紛争の解決に向けた取り組みも成果を出せておらず、イスラエルはガザ地区への攻撃を再開させてしまった。
同盟国への挑発

その一方で、NATOからの脱退をほのめかしたり、グリーンランドを併合すると公言したり、カナダはアメリカの51番目の州になるべきだと主張したりして、同盟国を挑発。
繰り返される法律違反

また、トランプ大統領は大統領令を濫発しているが、『ワシントン・ポスト』紙によれば、これらの大統領令は共和党が任命した判事を含む法律関係者から、80回以上にわたって法律違反を指摘されているという。
強制送還される不法移民は増えていない?

同紙はさらに、不法移民をやり玉に挙げるトランプ政権下で強制送還が増加したことを示すデータはないと報じた。ただし、外国人学生の米国留学や観光客の流入は減っているとのこと。
歴史に名前を刻むトランプ大統領

世界を大混乱に陥れるトランプ大統領が歴史に名前を刻むことになるのは間違いない。それが名誉なことかどうかは別の話だが。
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