初の大相撲観戦に大興奮…「鍛錬の成果を凝縮」した攻防を堪能しました[千春&明夏の女流棋士ここだけの話]

 今年3月、人生初の大相撲観戦に行ってきました。相撲ファンの父に誘われ、家族で大阪場所へ。テレビでは夕食時によく見ている相撲ですが、実際に土俵のある空間に足を運んでみると、その迫力は桁違いでした。会場は平日にもかかわらず満員御礼。たくさんのファンの熱い視線が注がれる中、土俵に仁王立ちする力士たちの姿には、遠くからでもオーラを感じました。

自作の応援うちわを持参。すっかりファンになりました

「心の準備」の猶予もなし

 いざ取組が始まると「えっ、いま何が起きたの!?」と思うほど、一瞬で勝負が決まることも。たった数秒間に、日々の鍛錬の成果を凝縮しなければならない世界なのだと改めて感じました。

 対局では形勢が悪くなると、「あぁ形勢悪いなぁ、どうしよう、なにか良い手はないかな、このままだと負ける、負けるな……あーもうどうにもできない(泣)……負けました」と持ち時間と共に心の準備をしていくのですが、相撲にはそんな猶予もなく、あっという間に勝者と敗者が決まります。ほんのわずかなミスが即負けにつながるのだと思うと、恐ろしさを感じました。

取組はあっという間。わずかなミスが即負けにつながるのですね

売店のラインアップも大充実

 会場ならではの楽しみもたくさんありました。今回は、両親が好きな力士たちを応援するために自作の応援うちわを持参。力士が土俵に上がると会場のあちこちから、お客さんの声援が飛び、私もすっかり気合いが入っていました(笑)。取組の合間もお弁当をいただいたり、写真を撮ったり、着物姿の観客にうっとりしたりと大忙し。売店には相撲グッズがズラリと並び、タオルやうちわはもちろん、ちゃんこ鍋セットまで、大充実のラインアップで、思わずあれこれ買ってしまいました(笑)。

 私はあまり相撲に詳しくなく、行く前は楽しめるかな……と心配だったのですが、いざ行ってみると、あっという間の楽しい一日となりました。一瞬の勝負にかける厳しさと観客を楽しませる工夫の両方を味わえた大相撲観戦。年に一度の大阪場所が今から楽しみになっている自分がいます。

プロフィル 安田 明夏( やすだ・あきか )  囲碁棋士。初段。日本棋院関西総本部所属。2002年8月24日生まれの22歳。兵庫県出身。堀田陽三九段門下。2021年度入段。22年4月から24年3月までNHK・Eテレ「囲碁フォーカス」で司会を担当、同年4月からはNHK杯テレビ囲碁トーナメントの司会を務めている。