開票前から“当確”──「おかしい」「不正があるとしか思えない」SNSで拡散、実際は? メディアの裏側…どう判断?【それって本当?】
開票作業が進む前に「当選確実」が出るのはおかしい─。22日の東京都議会議員選挙の報道をめぐり、このような声がSNSで広まっています。メディア各社はどのように判断しているのか、何のためにリスクを取ってまで当確を伝えているのか考えます。
■都議選をめぐるSNS投稿の中身

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藤井貴彦キャスター
「『開票前から当確が出るのはおかしい』『不正があるとしか思えない』。22日の都議会議員選挙をめぐって、こういった投稿がSNSで拡散されています」
「7月3日に公示となる参議院選挙も迫る中、なぜ開票が行われる前に当選確実の報道ができるのでしょうか?」
■誤差を最小限にしようとする工夫

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小栗泉・日本テレビ報道局特別解説委員
「当確をいかに出すのか、できる限りその裏側をお伝えします。まず候補者の当選が確実かどうかを判断するその根拠は、主に3つ。記者による選挙区の情勢取材、事前に行った世論調査、そして投票を終えた人に投票先などを聞く出口調査です」
「この出口調査は、皆さんの中にも投票所を出てから『誰に投票しましたか?』などと聞かれた方もいらっしゃるかもしれません」
「ただ、『投票した一部の人に聞くだけでどうして結果が分かるの?』『データに偏りがあったり、嘘をつかれたりするケースもあるのでは?』と思われるかもしれません。そこが各社の工夫のしどころです」
「できるだけ実際の結果と同じようなデータを集められるようにまんべんなく投票所を選んで調査したり、過去の選挙で積み上げてきたそれぞれの選挙区や政党の傾向、いわばクセと言ってもいいものをデータ化したりします」
「そして、その日の調査結果に加味し、誤差を最小限にしようとしています。こうしてその候補者が、他の候補者に逆転されることがないであろうということを確認し、投票終了直後に当選確実としています」
藤井キャスター
「(冒頭に紹介した)投稿をファクトチェックすると、『誤り』ということになります(日本新聞協会加盟の日本テレビ、佐賀新聞、時事通信、読売新聞の有志4社によるファクトチェック)」
■単純な操作ミスで間違ったケースも

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藤井キャスター
「過去には当確を別の候補者に出してしまうというミスもありましたね」
小栗委員
「そうです。日本テレビ系列ではこれまで、投票終了直後に出したものでミスはありませんが、開票が進むにつれて出す当確を、単純な操作ミスなどで間違ったケースは過去にあります」
「ひとたびミスをしたら、祈る思いで結果を見つめている候補者に失礼なだけでなくて、有権者の皆さんの意思を誤って伝えるという、あってはならない、メディアとしての責任を問われる事態だと心しています」
馬瓜エブリンさん(バスケットボール選手・『news zero』木曜パートナー)
「なぜそこまで開票直後に早く伝える必要があるのかな、と思ってしまいます」
藤井キャスター
「確かにリスクがある中でなぜやるのでしょうか?」
■民主主義の基本とメディアの役割

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小栗委員
「選挙というのは有権者が投票をすることで、今の政治や政治家に直接意見を伝える、まさに民主主義の基本となる大切な権利ですよね。その結果をいち早く正確にお伝えすることは、メディアにとって大切な役割だと私たちは考えています」
「ただそれだけに、調査の精度を上げる努力は常にし続けなくてはいけないと考えていますし、有権者が何を求めているのか、その時代や環境の変化にも、柔軟に対応していきたいと話し合っています」
馬瓜さん
「そもそも今は投票自体がアナログですし、正確な当確を打つための分析など、やはり人の力がかなり大きいなと感じました」
「課題はやはりあるかもしれないですが、AIやデジタルも今後どんどん活用していってほしいです。そうすることで、投票した瞬間に集計ができるといった効率化を進めてほしいなと思いました」
藤井キャスター
「今後投票のデジタル化が進むかもしれませんが、皆さんが投じる1票の大切さに変わりはありません。選挙は日本の未来を決める重要な政治参加の機会です」
「まずは(参院選投開票日の)7月20日、選挙権をお持ちの方は、それぞれの意思表示をぜひ忘れないでください」
(2025年6月26日『news zero』より)
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