ウクライナ軍が敵の仮設橋を破壊:ロシア軍の兵站を寸断する
米国製の爆弾で仮設橋を破壊

7月11日、ウクライナ空軍がロシア軍の仮設橋をターゲットとして行った空爆の様子をとらえた映像がオンライン上で公開された。作戦が行われたのはザポリージャ州のロシア軍支配地域であり、米国から供与された精密誘導爆弾が用いられたという。
Telegram上で公開された動画

ウクライナの軍事ニュースサイト「Militarnyi」によれば、動画を公開したのはTelegramチャンネル「Soniashnyk」であり、ロシア軍の仮設橋がウクライナ軍のMiG-29戦闘機が投下した米国製精密誘導爆弾「GBU-62」によって破壊されたという。
画像:Telegram @soniah_hub
GBU-62とは?

GBU-62にはJDAM-ER(無誘導の大型爆弾を精密誘導爆弾にアップグレードする追加用誘導装置)が搭載されている。同様の空爆について扱った『フォーブス』誌の記事(2025年5月)によれば、GBU-62は米国製だが、これを旧ソ連製の戦闘機から発射するというのはウクライナ軍ならではだという。
バイデン前政権が供与を決定

プーチン政権が2022年2月にウクライナ侵攻を開始したことを受け、当時のバイデン政権はウクライナ軍のスホーイ戦闘機やミグ戦闘機に搭載できるような米国製の安価な誘導爆弾を急遽、供与しはじめた。
画像:Telegram @soniah_hub
リーズナブルだが、威力は高い

GBU-62は同じく米国製のGBU-39やフランス製のAASMと並んで、ウクライナ軍の攻撃力アップに貢献してきた。価格はおよそ5万ドルとリーズナブルだが、威力は高く、『フォーブス』誌のデイヴィッド・アックス記者は「キラー」と形容している。
画像:Telegram @soniah_hub
動画によって明らかになった戦果

ウクライナ空軍は今回、ザポリージャ州ヴァシリウカ村付近にあるロシア軍の仮設橋をターゲットとして、MiG-29戦闘機からGBU-62を2発投下。これらが命中し、仮設橋は完全に破壊されたという。
画像:Telegram @soniah_hub
仮設橋は以前に破壊された橋の上に設置されていた

「Militarnyi」いわく、標的となった仮設橋は以前に破壊された橋の跡地に設置されていた。ウクライナ軍は最近、前線でロシア軍に押されており、検問所の破壊は敵の兵站ルートを遮断する上で重要だ。
画像:Telegram @soniah_hub
ロシア軍にとっては「動脈」

同サイトはこの仮設橋について、6月下旬からカミャンスケ村付近で攻勢に出ているロシア軍部隊にとって「重要な動脈」だと説明。「この橋はロシア軍部隊にとって、一帯に通じる唯一の舗装道路の一部だ」とした。
前進するロシア軍

一帯では3週間あまり戦闘が続いており、ロシア軍はヤンチェクラク川沿いに展開していたウクライナ軍を複数の拠点から排除。さらに、カホウカダムの破壊によって干上がった貯水池を足掛かりとして前進するロシア軍部隊もあるという。
画像:DeepStateMap
複数の集落がロシア軍の占領下に

「Militarnyi」によれば、ロシア軍は干上がった貯水池を渡ってカミャンスケ村の一部を占領。さらに、隣接するステポヴェやロブコヴェといった集落へと進軍しているという。
画像:DeepStateMap
まず、防空システムを破壊

そのため、ウクライナ軍は仮設橋の攻撃に先立って、ロシア軍が一帯に設置した地対空ミサイル「ブーク」をはじめとする防空システムを破壊したという。「Militarnyi」がTelegramチャンネル「Soniashnyk」を引用し、報じた。
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