地方の空き家が高収益に変身「稼げる修繕」のコツ

DIY中の空き家(筆者撮影)
リフォームは自分で手がける
私が実践する家投資の対象は空き家が大半を占め、かつその多くは築古物件です。自分で住むにしても賃貸に出すにしても、そのままの状態では厳しく、リフォームをしないといけません。一方で、業者に任せると費用がかかるので収益性は低下し、高利回りが期待できる空き家投資のメリットは台無しとなります。
【写真で見る】筆者が地方の空き家をDIYしている様子
そこで私が実践しているのが、みずからリフォームを手がける「DIY(Do It Yourself)」です。まさに今、DIY中の物件を紹介します。
これは、神奈川県内の某インターチェンジ近くにある築60年4LDKの戸建てです。住宅街の一角にあり、前面道路も広く取れているのでバイクなどの通行に不便はなく、最寄り駅までも徒歩圏内。かつ高速道路のインターにもアクセスできるので、好立地といえるでしょう。
持ち主が高齢で施設に入ることになり、今年秋ごろに不動産会社経由から紹介を受け、物件価格1円、登記など諸経費5万円で購入しました。
ところが、この家は前の所有者の家具などは置きっぱなしで、建物の老朽化も著しい状態。賃貸用にする予定ですが、現況で借り手がつくはずがありません。まずは残置物を処分し、家具などを撤去してDIYを始めました。

置きっぱなしの家具(筆者撮影)

台所(筆者撮影)

寝室(筆者撮影)
DIYというと簡単なリフォームをイメージするかもしれませんが、私の場合は本格的な大工工事です。床は床材から張り替え、畳からクッションフロアに変更。この家の場合は壁を抜いて4LDKから3LDKに間取りも変えているところです。軒先には外れていた雨どいを設置し、まだ手を付けていませんが、外壁もペンキを塗り替えます。

DIYの様子(筆者撮影)

(筆者撮影)

(筆者撮影)
大幅なDIYをするには専門的な工具が必要で、材料もみずから仕入れないといけません。それでも専門家に頼むより大幅に安く、床の木材やクッションフロア、水回りなどを含めて35万円ほど。プロに依頼すると100万円は超えるので、かなりのコストダウンになります。
この家は月4万8000円で貸す予定なので、購入+リフォームの総費用約40万円に対して、実質利回りは80%を超えます。物件が格安であることに加え、自身で手間をかけることで高収益物件を生み出せるのも空き家投資の魅力です。
岐阜の築40年ビルを購入
もう1つは、岐阜県で2023年の冬に購入した駅前にある築40年の1棟ビルです。1階は店舗、2~4階が住居となっており、空室の4階を約7万円かけて原状回復し、私の事務所として使っています。費用の内訳は床に使うベニヤ板、クッションフロア、残置物の撤去代、清掃用具です。
売り主は近隣の元飲食店オーナーで、お店をたたむのに伴いビルも手放したいということから、不動産会社経由で話が回ってきました。価格も相場からかけ離れており、数百万円。4階は私が使うので賃料収入は発生しませんが、それでも80%近い利回りです。
すでに入居者がいるオーナーチェンジ物件だったこともメリットでした。すでに1年以上保有しているので元手の回収は終わり、今はお金を生み続ける優良物件になっています。
なぜ格安で物件を売っているかというと、それでも買いたくない人がいるからです。理由が築古だとしたら、そのリスクを安く買い取り、あとは自身でリフォームします。その結果、数万円で賃貸に出せたら高収益物件に生まれ変わり、生活の足しになるわけです。賃料収入が貯まれば次の物件を買う原資にもなり、投資規模の拡大にもつながるでしょう。
私は周りの方から「どうすれば家投資で成功できますか」「DIYはうまくなりますか」と尋ねられますが、結局は生活を豊かにしたい、地域に貢献したいといった欲求やエネルギーが原動力としか言いようがありません。そして、この原動力を家投資に活かすために物件探しの手段を構築し、地元の不動産会社とのリレーションを大切にし、DIYの腕も磨いてきました。
まずは練習用に1件買ってみる
私のような家投資をしたいなら、まずは手持ちの資金で1件目を買うことです。そして、DIYの練習用として使いながら住めるようにし、2拠点生活の場として使ったり、賃貸に出したりすることを検討しましょう。
仮に賃貸で入居者が決まると賃料収入が手に入り、自身の生活は豊かになり、大家としての自信も芽生えるはずです。物件の拡大を目指すなら、3件目を買ったあたりからキャッシュフローも安定してくると思います。
空き家を探す際は価格もさることながら、部屋数や間取り、周辺の環境といったよい点やトイレが汲み取りで水回りが古いといった不便な点のほか、近隣の賃料相場、どんな人が借りるか、家賃がいくらなら借り手がつくか、など借り手目線でジャッジすることも大切です。
よい点は賃貸を出す際のアピールポイントになり、不便な点はDIYで改善できるかもしれません。ただし、リフォームに費用をかけすぎると近隣の相場より賃料が高くなり、借り手がつかない可能性もあるので、貸す前に自身が住み、大きな支障がなければ多少のことは目をつぶることです。
DIYに関して、電気やガスなど資格が必要な作業、料金が安いなら外注も考えますが、外注すると高額なものは、できるかぎり自分ですることです。先述した畳からクッションフロアへの変更、シロアリの防除、外壁の塗装などが該当します。
今はYouTubeなどインターネット上にDIYに関するコンテンツは豊富にあり、これらを参考に練習するのです。私も独学で身に付けました。
空き家投資は失敗してもダメージが大きくない
ラクをしながら稼ぎたい人は多いでしょうが、空き家投資はその真逆をいくものです。専門的な知識や不動産会社をはじめとするステークホルダーとの関係構築も求められます。ただし、一般的な不動産投資に比べてリスクは低く、仮に失敗してもダメージは大きくありません。
「そもそも空き家に借り手はつくのか?」といった疑問もあるでしょうが、それは住まいとしての条件を満たしていないからであり、修繕を経て入居者を募集すると、多くは借り手が決まります。私が所有するなかでも、空室はわずかです。有効な空き家対策となり地域活性化にも貢献でき、やりがいにもつながるでしょう。
興味があるなら、一歩踏み出してはいかがでしょうか。
(構成:大正谷成晴)