アドベンチャーワールドのパンダ、中国返還は6月末ごろを予定

餌を食べるジャイアントパンダ「結浜」=和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで2025年3月8日、小坂春乃撮影
和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」は24日、飼育しているジャイアントパンダ全4頭を中国に送り出すと発表した。日中両国で進めてきた保護プロジェクトの契約期間が8月に満了となるためで、4頭の「帰国」は6月末ごろを予定しているという。
4頭はいずれも雌の良浜(ラウヒン)、結浜(ユイヒン)、彩浜(サイヒン)、楓浜(フウヒン)。
帰国後、新たな来日などがなければ、日本国内で飼育されるジャイアントパンダは上野動物園の2頭だけとなる。
結浜、彩浜、楓浜の3頭は、それぞれ8歳、6歳、4歳。1994年に中国から来園し、アドベンチャーワールドで計16頭の子をもうけた「永明(エイメイ)」と現在24歳になる良浜の子で、いずれも同園で誕生した。
国内で暮らすパンダは全て繁殖研究目的で中国から貸し出される形となっており、所有権は国内で生まれたパンダも含めて中国にある。
永明は2023年2月に中国へ帰還。晩年を故郷で過ごし、今年1月に32歳で死んだ。
永明が帰国して以降、アドベンチャーワールドで暮らすパンダはいずれも雌で、園内では繁殖できない状態が続いていた。
このため、和歌山県は中国を訪れ、雄のジャイアントパンダの貸与を要望するなど、中国側への働きかけを続けてきた。
同園によると、良浜は高齢期にさしかかっており、帰国後は医療体制が整った施設で穏やかな老後を過ごすという。結浜、彩浜、楓浜の3頭は将来の繁殖を目指してパートナー探しに取り組む。
白浜町は人口約2万人。年間約300万人の観光客が訪れ、アドベンチャーワールドのパンダは観光面でも大きな役割を果たしてきた。【駒木智一】