ロシアが誇る最新鋭の防空システムがウクライナ軍に破壊される
防空網をドローンで攻撃

今年5月、ウクライナ軍の第413独立無人システム部隊「レイド」は、ロシア軍が誇る最新式の中距離防空システムにドローン攻撃を仕掛ける様子を動画で公開した。
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ドローンによる偵察中に敵の「ブーク-M1」を発見

同部隊に所属するドローンオペレーターはウクライナ東部の戦線で偵察を行っていたところ、敵の防空ミサイルシステム「ブーク-M1」を発見。ただちに攻撃に移った。
使用されたのは一人称視点(FPV)ドローン

同部隊の報告によれば、ドローンオペレーターらは一人称視点(FPV)ドローンを駆使し、「ブーク-M1」を構成する複数の部品にダメージを与えたという。
画像:Facebook @raid.413
映像から判明した攻撃の様子

同部隊がTelegram上で公開した映像を分析したウクライナ支援プラットフォーム「United24」は、ウクライナ軍のドローン1機が「ブーク-M1」を構成するミサイルランチャー「9A310M1」に攻撃を加えたとしている。
画像:Facebook @raid.413
給油中に狙われた?

同プラットフォームいわく、「近くに停まっているトラックはタンクローリーのように見えるので、この車両(「ブーク-M1」)は給油中に攻撃された可能性が高い」とのこと。なお、「 ブーク-M1」の乗員は自走砲に対する攻撃を受けて撤退を図ったが、ウクライナ軍のドローンは追い打ちをかけたという。
画像:Facebook @raid.413
後続のドローンで追い打ちをかけるウクライナ軍

さらに、同プラットフォームによれば、「続く2機目のドローンは対空ミサイルのエンジンが置かれているガイドレールを攻撃した」という。また、第413独立無人システム部隊が公開した動画には、ロシア軍の防空システムを構成するレーダー装置「9S36」が攻撃を受ける様子も映っていた。
画像:Facebook @raid.413
コストは4,500万ドル

「9S36」は自走式中距離防空システム「ブーク-M1」の改良型「ブーク-M2」を構成するレーダー装置だ。「United24」によれば、そのコストは4,500万ドルにおよぶと見れらている。
画像:X @front_ukrainian
「ブーク-M3」も撃破

また、ウクライナ軍のホルティツィア作戦戦略グループが5月24日に行った報告によれば、同軍の第15独立砲兵偵察旅団「チョールニー・リース」は前線でロシア軍の「ブーク-M3」を撃破したという。
画像:X @front_ukrainian
砲撃を受け、残弾とともに破壊された

このケースでは偵察兵が「ブーク-M3」を発見し、ただちに照準を定めて砲撃。「ブーク-M3」は砲弾の直撃により、残弾とともに破壊されたと見られている。
画像:X @front_ukrainian
ロシア軍にとっては防空の要

RBCウクライナ通信によれば、地上・空中・海上の目標を70キロメートル先から攻撃できる「ブーク-M3」は、ウクライナに展開するロシア軍にとって防空の要だという。ちなみに、そのコストは推定4,500万ドルに上る。
画像:Wiki Commons By Vitaly Kuzmin, CC BY-SA 4.0,
ウクライナ軍の能力を示すもの

「Defense Express」いわく:「今回の攻撃は、ウクライナの偵察部隊および砲兵部隊が攻撃の精度や連携、戦場での覚悟をますます改善していることを示すものだ」これによって、ロシア軍の防空網は「組織的に解体」されているという。
画像:X @front_ukrainian
類似の作戦

さらに、同サイトは5月20日、ウクライナ軍の第14独立無人航空機システム連隊が公開した動画についても報道。こちらは第15独立砲兵偵察旅団と連携して行われた作戦であり、「トール-M2」「ブーク-M3」「S-300V」といった対空ミサイルシステムに加え、防空指揮車両も標的となった。
画像:X @ 14reg_army
ロシア軍の防空網に「決定的な打撃」

この作戦は2025年4月に実行されたものであり、ドネツク州におけるロシア軍の防空網に「決定的な打撃」を与えたとされている。その結果、ロシア軍は6,500万~1億ドル規模の損害を被ったものと見られる。
「Oryx」による推定

オランダのオープンソースインテリジェンス大手「Oryx」によれば、ロシア軍は5月29日の時点で、ブーク用のミサイルランチャー「9A310M1」を41基、ブーク用レーダー装置「9S36」11基を失ったという。
画像:Facebook @raid.413
その他の損害

また、同サイトいわく、「ブーク-M3」用のミサイルランチャー「9A317M」は14基、「ブーク-M3」用のレーダー装置「9S36M」は5基、「9S18M1」レーダーは1基が破壊された。ただし、「Oryx」は動画や写真によって損傷が確認された装備品しか集計しておらず、ロシア軍が実際に被った損害ははるかに大きいと見られる。
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