いじめ問題、教育委員会の「隠蔽体質」あちこちに 資料破棄、議事録作らず、虚偽答弁…習志野市議会で批判相次ぐ

 千葉県習志野市の小学校で5年前に起きた児童の「いじめ重大事態」で、いじめ問題再調査委員会が再調査報告書を公表したことを巡り、8~16日の市議会一般質問で複数の議員が市教育委員会などの対応を批判した。

習志野市いじめ問題再調査委員会の再調査報告書(公表版)

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 同報告書は一連の問題点を具体的に列挙。谷岡隆議員(共産)は、教委が関係資料を破棄したことや、資料が残っていたにもかかわらず、議会で「ない」と答えていたことなどから、「(これも)重大な過失だ」と議会答弁も問題視した。(保母哲)

◆「まさに虚偽の議会答弁」

 この問題では、第三者機関であるいじめ問題対策委員会が報告書を作成したものの、その後に別の委員でつくるいじめ問題再調査委員会が再調査報告書を取りまとめる異例の事態となった。再調査報告書では当時の担任教諭や校長、教委の対応や、最初に調査した同対策委員会を厳しく批判している。

 谷岡議員は2023年6月の一般質問で、最初に調査したいじめ問題対策委員会の資料が残っているかどうかをただし、教委は「(各委員が)保有しているものはないと確認している」と答弁していたことを紹介。同年8月にいじめ問題再調査委員会が再び調査するよう市長から諮問され、ある委員の私用パソコンに資料が残っていたにもかかわらず、同年12月に消去した──と時系列で説明した。

 委員の資料・データの消去は、教委職員の了解によるものだったといい、谷岡議員は「まさに虚偽の議会答弁で、(いじめ問題を)隠蔽(いんぺい)しようとしたと言われても仕方がないのではないか」と指摘した。

◆教育長は謝罪を繰り返す

 資料や議事録の作成は、市の指針や文部科学省のガイドラインで作成・保存が定められている。ところが教委は当時、「会議録の作成をしていない」と答弁したことも問題視。再調査報告書では、議事録が作成されず、関係資料が破棄されていたことは不適切と断じた。

いじめ問題を多くの議員が取り上げた一般質問=習志野市議会で

 このため谷岡議員は「学校や教委の事なかれ主義、隠蔽体質を正していただきたい」と批判。寺川貴隆議員(環境みらい)は当時の担任教諭や校長らの問題を取り上げるなど、各議員からこれまでの教委の対応を追及する質問が相次いだ。

 小熊隆教育長は、被害児童や保護者への対応だけでなく、議会答弁も不適切だったことを認め、「そもそも学校の教員や教委職員に、いじめに対する法令や制度への理解が浸透していなかった。重ねておわびする」と謝罪の言葉を繰り返した。

 ◇

◆小中4校でタブレットが未配布 修理など間に合わず

 習志野市議会一般質問では、市立の小学校3校、中学校1校で1学期中、タブレット端末が配布されていなかったことが明らかになった。新入生の端末は、卒業生が使っていたものを引き継ぐ方式だったが、修理などが間に合わなかったのが原因という。

 タブレット端末の配備といった「1人1台コンピューター」は、国のGIGAスクール構想の一環で全国で行われている。小熊隆教育長の答弁によると、卒業生からの端末引き継ぎは今春で4回目。経年劣化もあって修理や設定変更が必要になった端末が多く、発注遅れとともに、予備機の配備や管理体制が不十分だった。

 この問題を取り上げた田中慶子議員(公明)は「児童生徒の学習の機会を奪ったということを重く受け止めてほしい」と、教委の対応を批判。応急の対応策もなく、保護者へのおわび文書の送付が9月2日と遅れたことも問題視した。

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