地中海に異変? スペインのビーチで有毒のウミウシ「ブルードラゴン」が発見される

さわるな危険!

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美しく神秘的な見た目から、ブルーエンジェルやブルードラゴンとも呼ばれる「アオミノウミウシ」。しかし、うっかり触ってはいけない。体から手のように突き出た「ミノ」に毒を蓄えており、刺されると激痛に襲われるのだ。広い外洋にふだんは生息している生物だが、この夏、地中海にも現れた。少なくとも300年ぶりの出来事だったという。

暖かい水域に分布

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アオミノウミウシは、大西洋、太平洋、インド洋の暖かい水域に分布していることが知られている。今回地中海に姿を見せたのは、やはり温暖化が関係していると見られている。ここ数年スペインでは、バレアレス諸島やバレンシア州などあちこちでこのウミウシが目撃されており、一方では専門的な関心を呼び、他方では一般市民の不安をかきたてている。

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海洋生態系の変容

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地中海にアオミノウミウシが現れたことは、海洋生態系が変容しつつあることを物語っている。その要因は、海水温の上昇や、海水の塩分濃度の変化、アオミノウミウシの獲物がいる場所の変化、海流の変化などだ。そのようなことを踏まえ、『ラ・バングアルディア』紙は、海洋生態系のバランスと健全性が脅かされつつあるとして警鐘を鳴らしている。

刺されると激しい痛み

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アオミノウミウシがおもに食べているのは、カツオノエボシやギンカクラゲなど、海の表面を漂っているクラゲの仲間(群体のクラゲ)。このようなクラゲを毒針ごと取り込み、それを体内に蓄えておき、自身の身を守るために使うのだという。その威力はあなどれない。もし刺されると、激しい痛みに襲われるばかりでなく、吐き気やめまい、アレルギー性の皮膚炎に見舞われる可能性もあるとのこと。その危険性に鑑みて、体長3cmほどと小さくはあるが、アオミノウミウシが見つかったスペインのビーチはしばらくの間遊泳禁止となった。

浮かんで移動するウミウシ

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このウミウシの生活誌はいまだ多くの謎に包まれているものの、『ナショナル・ジオグラフィック』誌によれば、ふだんは消化管に空気を溜めて、海にぷかぷか仰向けになって浮かんでいるという。暖かい海に暮らしているが、風向きによっては日本の海岸に打ち上げられることもあるようだ。

刺されてしまった場合の対応

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もしもアオミノウミウシに刺されてしまった場合は、決して患部をこすらず、海水で洗い流し、すみやかに医療機関を受診することが推奨されている。

科学者たちの取り組み

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アオミノウミウシの研究に取り組んでいる海洋生物学者や海洋学者らの一部は、このウミウシの地中海における生態や、担っている役割についての理解を深めようと努力している。これらの研究は、『ナショナル・ジオグラフィック』誌によると、気候変動や生態系の変化に直面している地中海において、その環境保全に資することが期待されているという。

当局はビーチをパトロール

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またスペイン当局は、晴れアレス諸島や地中海沿岸の浜辺をパトロールし、アオミノウミウシが発見された場合は海水浴場を封鎖するなどの措置をとっている。

地中海の直面する問題

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地中海にはこのウミウシのように、これまでは別の海域にいた500種以上にのぼる生物が新しく住み着いており、固有の生物多様性を脅かし、あるいは人命を脅かすなどしている。なかでもとりわけ影響が懸念されているのはカサゴである。カサゴの仲間には非常に強い毒を持つものがあり、刺されると危険だ。また、ブルークラブと呼ばれる青い蟹も、すでに地中海沿岸の大部分に生息域を拡大している。

対策が急務か

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スペインのビーチにアオミノウミウシが現れたことは、地球温暖化が地中海に与えつつある影響が、無視できないほど大きくなっていることを意味している。海水浴客の安全と固有の生態系を守るべく、さらなる研究と取り組みが今すぐにでも必要とされているようだ。

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