士気維持のため、「敵を倒すと得点がたまる」制度を導入したウクライナ軍:まるで戦争ゲームという批判も
物量に劣るウクライナ軍の秘策

ウクライナ軍は人海戦術をとるロシア軍に対抗し、兵士の士気を維持するため、「ドローン軍:ボーナス」というシステムを採用したという。これは敵兵や装備品を撃破すると、そのたびに得点が与えられるという仕組みだ。
ゲームと化す戦争

つまり、現実世界の戦争がシューティングゲーム『コール オブ デューティ』さながらの様相を呈するということだ。高得点を目指すというゲーム性を通じて、兵士たちに楽観的な気分をもたらすのが狙いだとされている。
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得点はターゲット次第

このシステムを担当するウクライナ政府および軍の専門家チームいわく、「ターゲットの戦略的価値が大きいほど、部隊に与えられるポイントが高くなる」とのこと。BBC放送が伝えている。
画像:Unsplash/Kevin Schmid
具体的な得点

具体的には、多連装ロケット砲システムを撃破すれば50点、戦車を破壊すれば40点、戦車に損傷を与えれば20点といった具合。ウクライナのミハイロ・フェドロフ・デジタル改革担当大臣によれば、戦闘に携わる部隊の95%がこの得点制度に参加しているそうだ。
ウクライナ軍兵士のモチベーション向上

ニュースサイト「Escenario Mundial」によれば、フェドロフ大臣は「何よりも重要なのは、質の高いデータと戦争を行う上での計算、限られた資源を効果的に活用することです。得点を調整することで、モチベーションの変化が目に見えて現れます」と述べたという。
得点制度に対する批判

ウクライナ軍において士気の維持は急務だ。とはいえ、同国の兵士全員が得点制度に賛成しているわけではない。実際、匿名でインタビューに答えたある兵士は「得点制度では徴兵逃れを止められません」と述べている。
賛否両論

また、「この制度は死さえも儲けに変えてしまうという、軍隊の習わしが行き着く先です」とする兵士もいた。しかし、好意的な見方をする兵士がいるのも事実で、「これは失われたものを補う手段です。もはや、士気を高める方法などありませんが、この制度は役立ちます」といった声が挙がっている。
敵兵殺害よりも生け捕りの方が高得点

ところで、ターゲットが敵兵の場合、得点はどうなっているのだろう。BBC放送によれば、ロシア兵を殺害した場合は1点、捕虜にできれば10点に設定されているという。相手が生きていれば、捕虜交換の際の切り札となるため、殺害よりも生け捕りを奨励しているのだ。
軍事用オンラインマーケット「ブレイブ 1 マーケット」」

なお、兵士が獲得した得点は「ブレイブ 1 マーケット」で通貨として使用することができる。これは軍事用品1,600点あまりをあつかうオンラインマーケットであり、ユーザーはレビューを書き込むこともできる。BBC放送いわく、運営費はウクライナ国防省が負担しているとのこと。
ウクライナ軍に欠かせないドローン

フェドロフ大臣の執務室にあるスクリーンには、前線を飛行するウクライナ軍のドローンのライブ映像が映し出されている。ドローンは現在、ウクライナ軍が保有するもっとも強力な兵器であり、ロシア兵の死因は70%がドローンとなっている。
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