ロシア軍の攻撃で壊滅的被害を被ったウクライナの農業:人でもインフラも喪失......
農業の戦争被害

ロシアによる全面的軍事侵攻は、ウクライナのさまざまな産業に大きな影響を与えているが、農業もまた例外ではない。農地が戦場となったり、従事者が徴兵されて人手不足となったりで、かつては主要産業だったウクライナの農業も大きな被害を受けている。
農業に大きな被害が

英紙『ガーディアン』によると、ロシアによる侵攻のせいで、ウクライナの主要産業である農業が多大な負の影響を受けているという。
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GDPの1割を占めていた

2022年2月に侵攻が始まる以前、農業はウクライナのGDPの実に10%以上を占めており、国内雇用の17%を担っていた。
戦争に巻き込まれた農地

だが、『ガーディアン』紙によると、侵攻によって前線地帯となった農地は放棄されるか、陣地構築に転用されてしまったという。さらに、徴兵によって労働力も減少している。
世界銀行の試算

ウクライナ農業経済会のオレフ・ホメンコ代表は同紙にこう語っている:「3年にもわたる戦争は甚大な影響をもたらしています。世界銀行によると、損失は1,000億ドル以上相当とされています。この数字には重要なインフラの喪失も算入されています」
世界中に影響が

ウクライナが世界の食糧供給に重要な役割を果たしていることは以前から知られていた。『ネイチャー』誌では、侵攻がウクライナの食糧生産を脅かすことで、世界中に影響が及ぶと警告されていた。
主要穀物の取引量の半分以上を占めていた

同誌いわく、ロシアとウクライナだけで世界中の小麦・大麦・オーツ麦の取引の半分以上を占めるという。この事態からもっとも直接的に影響を受けるのは、両国からの食糧供給に依存していた発展途上国だ。
CSISの試算

戦略国際問題研究所(CSIS)の試算では、2024年12月時点で、侵攻によってウクライナの農業が被った経済的被害は110億ドルとされている。これは主に、農業機械や設備、貯蔵施設やその貯蔵品への損害による。
甚大な機会損失も

しかも、侵攻によって減少・喪失した生産量を計算に含めると、損害は720億ドルまで拡大するとされている。
人的被害による人手不足も深刻に

『ガーディアン』紙も指摘するように、この試算では人的被害は計算されていない。ウクライナ農業部門からは、人的資源が30%不足しているとの報告も上がっている。
復興には長い年月が必要

仮に2025年に宇露間で和平が成立したとしても、ウクライナの農業が侵攻前の状態に戻るには長い年月が必要になるだろう。
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