【解説】なぜ?公明党が「高い球」…高市総裁は苦しい「板挟み」

自民党と公明党が連立を継続するかをめぐり、10日、再び両党の党首会談が行われることになりました。公明党は、幹部会や国会議員の会議を相次いで開き、対応を協議しています。自民党と公明党との連立協議。日本テレビ政治部官邸キャップの平本典昭記者に、最新の動きを3つのポイントで解説してもらいます。

1.公明党が求める「高い球」

2.高市総裁 苦しい“板挟み”

3.迫る「タイムリミット」

■公明党が求める「高い球」

――まず1つ目、公明党が求めているのは自民党にとって「高い球」つまり受け入れがたい状況ということでしょうか?

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ある自民党ベテラン議員は「あまりに高い球だ。公明党は自民がのめないのがわかって投げてきている」と話しています。

なぜ、のめないのか。公明党の要求の中で「一番高い球」は、企業・団体献金の規制を強化するために、お金の受け皿を減らすというもの。

具体的には、地方の政党支部に関するルールです。今は、地方の政党支部は国会議員が代表を務めるものとそれ以外、地方議員が代表を務めるものなどがあります。公明党が要求したのは、国会議員だけに限定するというもの。実際にどれだけの影響があるか数字で見ると、ある自民党議員は「約7800ある今の受け皿が500程度に減少する」と説明します。受け皿は単純計算で94%減。献金額も激減することになり、「自民党の収入に大きな影響が出る」というものです。

さらに、自民党の力の源泉ともいえる「地方議員の力も弱まる」ことになります。

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ある自民党幹部は「党の存続にかかわる問題」、別のベテラン議員は「連立継続のために自民党がつぶれてしまう」と難色を示しています。

■高市総裁 苦しい“板挟み”

――2つ目、高市総裁、苦しい板挟みというのはどういうことなのでしょうか?

これは、総裁選で高市氏の勝利のカギを握った人たちと関係があります。麻生副総裁、麻生派の話はよく出ますが、他に旧安倍派の議員の支援も高市総裁誕生に大きな力となりました。裏金問題の震源地は旧安倍派でした。選挙戦で高市氏は、旧安倍派の議員の支援を得るため、5人の候補の中でも不記載議員の登用などに前向きな姿勢を示していました。他陣営からは、「裏金議員に甘い」と批判も受けています。公明党は、その高市氏の「痛いところ」を今回、狙い撃ちをしています。

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公明党は「裏金問題の全容解明」も今回求めています。

公明党の案をのめば、チーム高市の中心メンバーの旧安倍派の反発を招き、自民党議員の声を聞けば公明党が納得しないと、苦しい「板挟み」となっています。

小泉陣営の幹部は「公明党の意見を聞けば高市さんの支持基盤が揺らぐ。聞かなければ連立崩壊。どっちを選んでも厳しい選択を迫られている」と話しています。

――ここまで公明党が強く出るというのは、どういう状況だからなのでしょうか?

やはり3度の選挙に負けたことが、いわゆる裏金問題「政治とカネ」の問題が響いたためだと、多くの公明党議員・支持者たちがみているということだと思います。選挙で負けた原因の新しい対応策が必要なのに、自民党がそれを出してこないということに怒っているのだと思います。

■迫る「タイムリミット」

――3つめのポイント、迫る「タイムリミット」とはどういうことでしょうか?

高市さんと公明党の連立協議は10月4日に合意せず、5日たちましたが、異例の延長戦が続きます。ただこれ、いつまでもやっているわけにはいかないんです。

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もう、28日にアメリカのトランプ大統領との会談が予定されます。高市氏はその前に、首相に指名されなければ首脳会談に臨めません。そのため、国会を召集しなければいけませんが、メドがたたない異例の事態となっています。現状、20日以降で調整が進んでいますが、これがさらにずれこむ可能性があります。ある政府関係者は「間に合わなければ石破首相がトランプ大統領と会談する」と冗談にもならないような発言も出ています。

高市氏は10日、公明党の斉藤代表とトップ会談を開きますが、この問題が決着するのか。高市新総裁は首相になる道筋すらなかなか描けない、スタートから苦しい展開が続いています。