ウクライナ軍が高価値目標を狙い撃ち:300億円相当のレーダーシステムや早期警戒機まで
ウクライナ軍が高価値目標を狙い撃ち

ロシア軍が貴重な兵器を投入するたびに、すぐさま撃破してきたウクライナ。その戦果はロシア「黒海艦隊」の旗艦から最新鋭の防空システムまで多岐におよぶ。
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約300億円のシステムを撃破

なかでも、ウクライナが一度の攻撃で破壊に成功した最も高価な兵器は「Predel-E」と呼ばれるレーダーシステムだろう。その価値はなんとおよそ2億ドル(約300億円)とも言われている。
ヘルソンで破壊

2023年8月28日、ウクライナ南部方面軍がテレグラムに投稿。ヘルソン州地域でロシアの沿岸警備レーダーシステム「Predel-E」を攻撃、破壊したと述べた。
画像:X(旧Twitter) @DefenceU
「Predel-E」とは

沿岸警備・防衛情報誌『Maritime Security and Defense』によると、「Predel-E」はロシアが持つ最新鋭の沿岸警備超水平線移動式レーダー基地で、沿岸部の船舶を検出するためのものだという。
画像:X(旧Twitter) @DefenceU
ウクライナに配備

先述のウクライナ南部方面軍による投稿では、この「Predel-E」は当初ロシアで専門家向けにお披露目され、その後ウクライナに配備されたと言われている。
画像:X(旧Twitter) @DefenceU
陸海両面から監視

その投稿では、「Predel-E」がヘルソン州に送られてきたのはウクライナの活動を「海陸両面から」監視するためだとも言われている。『ウクライナ・プラウダ』紙が報じた。
画像:X(旧Twitter) @DefenceU
証拠の動画を投稿

ウクライナ南部方面軍は「Predel-E」破壊の証拠となる動画も投稿しており、そこにはウクライナ空軍による攻撃を受けた「Predel-E」の外殻が煙を上げている様子が映っている。
画像:X(旧Twitter) @DefenceU
Covered by a defense system

さらに、「Predel-E」の存在はロシアの誇る最新鋭の電子線装備「Leer-2」によって秘匿されていたものの、ウクライナ軍がその妨害を突破して発見・破壊したことも述べられている。
画像:Vitaly V. Kuzmin, CC BY-SA 4.0 , via Wikimedia Commons300億円相当

その投稿ではこう述べられていたという:「はやくも8月の時点で、我々ウクライナ軍は2億ドル(約300億円)相当の貴重な装備の破壊に成功した」『ニューズウィーク』誌が報じている。
「Leer-2」も破壊

ウクライナ防衛省のツイッター投稿ではその攻撃で「Leer-2」も同時に破壊したとされており、一連の戦果を「外来害獣を駆除」と呼んで誇っている。
画像:Wiki Commons By Vitaly V. Kuzmin
新たな戦果

投稿された動画を見る限り攻撃が成功した蓋然性はかなり高そうだが、「Predel-E」の破壊が事実なら、またしてもウクライナ軍が華々しい戦果を挙げたことになる。
高価値目標を優先的に狙う

今回の戦争においてウクライナ軍は一貫してロシア軍の高価値目標を狙って攻撃している。これは戦闘における戦力差をできるだけ効率的に縮めようという思惑があってのことだ。
戦車をドローンで破壊

たとえば、同じく8月中旬にウクライナ空軍は民生用ドローンを使ってロシアの戦車T-90を破壊する様子を映した動画を投稿。そのドローンは一機わずか500ドル(約7万5,000円)というコストパフォーマンスの良さだった。
画像:Telegram @ua_dshv/1504
コスパの良い攻撃

アメリカの「海軍分析センター」所属の専門家サミュエル・ベンデットは『ビジネスインサイダー』誌にこう語っている:「重要なのはコストです。これらの攻撃は非常にコストパフォーマンスが良いのです」
「Predel-E」を破壊したのはドローンではない

とはいえ、専門家やアナリストの間では、ヘルソン州で「Predel-E」を破壊したのは民生用のドローンではなくより大規模な攻撃手段だという見方が広まっている。
「HIMARS」による攻撃という指摘

『ニューズウィーク』誌によると、いくつかの「OSINT」アカウントやある著名軍事ブロガーなどが、「Predel-E」を攻撃したのは高機動ロケット砲システム「HIMARS」だと指摘しているという。
「M982」の可能性も

軍事情報サイト『Defense Express』は、「Predel-E」を破壊したのは「HIMARS」か誘導砲弾「M982エクスカリバー」だろうという見立てを報じている。とはいえ、正確な情報は現在のところ明らかになっていない。
画像:United States Army, Public domain, via Wikimedia Commons
高価値目標の破壊は継続

「Predel-E」の破壊後もウクライナ軍による高価値目標への攻撃は続いており、最近では1月14日夜に黒海上空で早期警戒機「ベリエフA-50」および空中指揮機「イリューシンIl-22」を撃墜したという発表がワレリー・ザルジニー総司令官から出されている。
画像:Cantiana, CC BY-SA 4.0 , via Wikimedia Commons撃墜には西側が供与した兵器が貢献

AP通信をはじめとするメディア報道によると、これら2機の貴重な指揮統制機の撃墜は西側が供与した防空システムによるものだという。
ザルジニー前総司令官のコメント

政治ニュースサイト『ポリティコ』によると、ザルジニー前総司令官はSNSへの投稿でこう語っている:「アゾフ海地域での作戦を完璧に立案・遂行した空軍の人々に感謝しています」
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