問題含みの政策を乱発するトランプ大統領……低支持率でも止まらない理由とは
支持率低下を気にしない理由は?

問題含みの政策を複数実施しているトランプ大統領だが、実はその支持率はどんどん低下しており、ここ数十年で最低水準にまで達している。それでも意に介さずに政策を強行し続けられているのはどうしてなのだろうか。
支持率38%

米シンクタンク「ピュー研究所」最新の調査では、トランプ大統領の支持率は38%だという。これを下回る支持率を記録した大統領は、第1次政権時のトランプ大統領自身しかいない。
同時期の他の大統領は

バイデン元大統領の同時期(就任後8ヶ月)の支持率は43%だった。バラク・オバマ元大統領は52%、ビル・クリントン元大統領は50%、ロナルド・レーガン元大統領は52%だ。ブッシュ親子はふたりとも70%を上回っていた。
革命的政策か専横か

だが、それほどの低支持率となってもトランプ大統領が政策を推し進めるうえでの障害とはなっていないようだ。一連の政策は支持者からは革命的とみられ、批判者からは強権的で不快だと思われるようなものなのだが。
関税から州兵派遣まで

トランプ大統領が推進している一連の政策とは、輸出入を損なう「トランプ関税」や、移民の締め付け、表現の自由の抑圧、民主党支持州への州兵派遣などだ。
ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル

さらに、鳴り物入りで導入された「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」法案は富裕層に減税をもたらし健康保険(メディケイド)を削減、連邦財政赤字を3兆ドル増加させると試算されている。
右派メディアの調査でも不人気だった

右派メディア「Fox News」の調査でも有権者の59%がこの法案に反対しており、賛成者は38%に過ぎなかった。この傾向は他社調査でも一貫していた。
矢継ぎ早に政策を実施

英『エコノミスト』紙によると、トランプ大統領がこれらの政策を進められたのは、トランプ大統領が矢継ぎ早に新たな政策を繰り出し続けているからだという。裁判所など政策に「待った」をかけ得る組織は対応にある程度時間を必要とするためだ。
対応している間に回避策を練る

第2次トランプ政権で出された大統領令の数は果てしない。ロサンゼルスやワシントンD.C.に州兵を派遣することや、大統領に批判的な放送局から免許を剥奪すると示唆することなどの適法性を裁判所が判断している間にも、トランプ大統領は裁判所が導き出した判断を回避する方法を作り上げてしまう。
反対者がいない共和党

トランプ大統領が止まらないもうひとつの理由は、いまや共和党には大統領に異を唱える人は存在しないことだ。大統領の政策に少しでも異議を唱えようものなら、直ちに解任されてしまう。
反対意見を表明した議員もいたが……

共和党所属でノースカロライナ州選出のトム・ティリス上院議員が「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」について「いまのままでは支持できない」と発言した時も、トランプ大統領はすぐに反応している。NBCが報じた。
即座に恫喝

トランプ大統領はティリス上院議員の発言を受けて、独自SNS「Truth Social」にこう投稿している:「ティリス上院議員対抗候補として多くの人が名乗りを上げている。私もこれから候補者に会うつもりだ。ノースカロライナ州の立派な有権者たちを真に代表する適切な人を見極めたい」議員の座を脅かして恫喝したわけだが、ティリス上院議員は再選を諦めてでも同法案に反対票を投じると述べている。
恫喝と復讐

実際、こういった恫喝と復讐は現政権の特徴だと『エコノミスト』紙も指摘している。
凶報をもたらしただけで解任

トランプ大統領は自身の言いつけを忠実に守る人間で周囲を固めており、少しでも不都合な知らせを持ってくる人はすぐにお払い箱となる。雇用者の伸びが良くないことを報告した労働省労働統計局のエリカ・マッケンターファー元局長が良い例だ。
民主党にも責任がある

トランプ大統領の専横には、民主党も責任がある。有権者に対して適切な対案を示せなかったのだ。
民主党も支持できない

『ニューヨーク・タイムズ』紙の調査によると、トランプ大統領に投票した35歳未満の有権者における現在の政策支持率は69%で、就任直後の92%からは大きく低下している。これらの有権者は選択を後悔しているかもしれないが、同時に民主党に対しても批判的で、「統一されておらず対応も後手」「無責任」といった印象を抱いている。
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