《認知症予防にも》シニア世代が1日に摂るべきたんぱく質の3分の1量が摂れる!医師が考案した「長生きスープ」レシピを紹介

 元気に長生きするために必要な筋肉の維持には、たんぱく質やBCAA(アミノ酸)を摂り続けることが必要だが、十分な量を毎日の食事に取り入れるのは意外と難しい。そこで、医師の土田隆さんは手軽にたんぱく質が摂れる「長生きスープ」を提案する。『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)を上梓した土田さんに、栄養豊富で続けやすいこともメリットの「長生きスープ」の作り方や健康効果について教えてもらった。

たんぱく質たっぷりの「長生きスープ」レシピを考案者が紹介(写真/Photo AC)

教えてくれた人

土田隆さん/医師

医師の土田隆さん

 つちだ・たかし。よこはま土田メディカルクリニック院長、日本医師会認定産業医、日本体育協会公認スポーツドクター。東邦大学医学部卒業後、東邦大学医療センター大森病院脳神経外科学教室入局、磯子脳神経外科病院設立と同時に赴任。1989年、同院副院長就任。磯子中央病院合併と同時に同院副院長就任。磯子中央病院健康管理センター発足とともにセンター長兼任。2011年、よこはま土田メディカルクリニック開設。著書に『たった2週間で内臓脂肪が落ちる高野豆腐ダイエット』(アスコム)など。

身近な7つの材料で作る「長生きスープ」

 筋肉の材料となるたんぱく質のなかでも、BCAAとも呼ばれるアミノ酸「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」が重要だ。土田さんが考案した「長生きスープ」には、これらBCAAを豊富に含んだ食材が使われている。

「1日1杯飲んだとしたら、たんぱく質量は13.8g、BCAA量は2828mgです。シニア世代の1日のたんぱく質の必要摂取量は50~60g程度、BCAAのおすすめ量は3000mgなので、この1杯だけでたんぱく質が約35%、BCAAは約94%がとれる計算になります」(土田さん・以下同)

  材料は、鶏胸肉、蒸し大豆、エリンギ、ニラ、ノリ、味噌、酢の7つ。どれもスーパーで手軽に買うことができる。

長生きスープはサポート栄養素も豊富

 長生きスープは十分なたんぱく質やBCAAに加え、7つのサポート栄養素を摂ることができるのも利点だ。

「長生きスープ」はさまざまな栄養素が豊富(写真/Photo AC)

 サポート栄養素は、筋トレなどの際にすぐに利用できるエネルギーを作ったり、筋肉を保護したりなど、うれしい効果を持つ栄養素で、「ビタミンB1」「ビタミンB2」「ビタミンB6」「ビタミンB12」「ビタミンD」「アリシン」「酢酸&クエン酸」の7つだ。

「食事でこれらの栄養素をすべてまかなうのは大変ですが、『長生きスープ』なら、一度にとれてしまうのです」

認知症予防にも役立つ

 栄養素の面に加え、長生きスープには大きなメリットがもう1つある。食感を残すために、食材をゴロゴロと大きく切ることで、自然と「かむ」ことができる点だ。アルツハイマー型認知症の原因と考えられている物質・アミロイドβは、かむことで増加を抑制できると考えられている。そのため、日頃から咀嚼を意識した食事を摂ることで認知症のリスクを下げる効果が期待できる。

よく噛んで食べることは認知症予防にもつながる(写真/Photo AC)

「ほかにも、かむことは満腹中枢を刺激して食べすぎを防いだり、唾液を増やすことで食べたものの分解を助けて胃腸の負担を軽減させたりします。しかも『長生きスープ』は水分が飲み込むのを助けるため、通常のおかずよりも食べやすいですよ」

長生きスープのもとの作り方

 長生きスープは15分ほどで1週間分をまとめて作ることができ、手軽で続けやすいのもメリットだ。

「長生きスープのもと」のレシピ

 「少し多めに1日2杯とし、14杯で1週間分と想定しています。1日1杯なら半分の量で1週間分です」

《材料》(14杯分、1杯あたり約90g)

長生きスープの材料(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

 鶏胸肉(皮なし)…500g 蒸し大豆…500g エリンギ…1パック(100g) ニラ…1束 のり…2枚 味噌…120g 酢…大さじ1

《作り方》

長生きスープの作り方【1】ニラを切る(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

長生きスープの作り方【1】エリンギを切る(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

長生きスープの作り方【1】鶏胸肉を切る(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

【1】ニラを5mm幅に切る。エリンギは5~7mm幅に切る。鶏胸肉を7~8mm角に切る

長生きスープの作り方【2】鶏胸肉に酢をもみ込む(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

長生きスープの作り方【2】レンジで4分加熱する(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

【2】鶏胸肉と酢を耐熱容器に入れてもみ込み、エリンギをのせてふんわりとラップをかけ、電子レンジで4分加熱する

長生きスープの作り方【3】平らなものでつぶす(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

長生きスープの作り方【3】つぶれていない大豆が半分残るくらいまでつぶす(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

【3】保存袋に蒸し大豆を入れて、粗くつぶしておく。ビンの底など平らなものでつぶすと楽々。つぶれていない大豆が半分残っているくらいでOK

長生きスープの作り方【4】よく混ぜてレンジで3分加熱する(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

【4】【2】を一度取り出してよく全体を混ぜ、さらにレンジで3分加熱する

長生きスープの作り方【5】ノリをちぎる(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

長生きスープの作り方【5】ちぎったノリ、味噌、ニラを混ぜ込む(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

【5】【4】の加熱が終わったら【3】に入れ、ちぎったノリと分量の味噌、ニラを入れて混ぜ合わせ、全体をよくもむ

長生きスープの作り方【6】2等分して保存袋に入れる(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

長生きスープの作り方【6】90gずつに小分けする(写真/『医者が考案したたんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』(アスコム)より)

【6】全体がなじんだら2分割して保存袋に。もしくは約90gずつにラップなどで小分けし、冷凍する

長生きスープはレンチンでOK

 冷凍した長生きスープを飲むときは電子レンジ加熱でOK。長生きスープのもとと、70~80mlの水を耐熱カップに入れ、ラップをせずにそのまま600Wの電子レンジで1分30秒~2分加熱し、よく混ぜれば完成だ。アツアツで飲みたい場合は、長生きスープのもとを1分~1分30秒加熱し、熱湯70~80mlを入れてもよい。

「歯が弱い人や食欲がないときなどは、ミキサーにかけてポタージュ状にしてもOK。食感がなめらかになり、食べやすくなります」

長生きスープが続けやすい理由

 いくら健康にいいものであっても、続けることができなければ意味がない。その点、長生きスープは材料を切って電子レンジでチンするだけなので、料理が苦手でも簡単に作ることができる。 

「飲みたいときは、冷凍保存したスープのもとを、水を加えて電子レンジで加熱するだけ。サッと飲めるお手軽スープ!」

 作るのも簡単、飲むときも手軽。だからこそ、長生きスープは誰でも続けやすい健康法なのだ。