ウクライナ、第一次世界大戦以来の戦術でドローンに対抗

ウクライナの空にYak-52が戻る

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昨年、ウクライナで旧型のレシプロ機「ヤコブレフYak-52」が対ドローン用に活用されているという報道がなされた。残念ながら、それからしばらく後にロシアが同機の破壊報告を出したが、今回再び、あるOSINTブロガーが公開した画像から、同型機がいまもウクライナの空を守っていることが判明した。

画像:航空ショーで飛ぶ同型機

複座機を活用

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画像を公開したのはテレグラムチャンネル「Eye of Hours」。それによると、ウクライナはドローンの発見・撃墜用にヤクブレフYak-52を利用しているようだ。同機は複座機で、パイロットは操縦に専念しつつ、銃座の射手が目標を射撃できる。

ライフルを使ってドローンを撃墜

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『フォーブス』誌ではこの画像を分析し、銃座の射手はライフルを使ってドローンを撃墜しているようだと述べている。また、今回の侵攻でウクライナがYak-52を使っていることが確認されたのはこれが初めてではないともしている。

画像:Telegram @oko_gora

過去にもドローンを撃墜した実績が

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2024年5月にも、Yak-52がヘルソン州で多数のドローンを撃墜したという報告があったのだ。だが、当時確認された機体と今回の機体は塗装が違ったため、『フォーブス』誌では少なくとも2機が運用されていると推測している。では、このYak-52とはいったいどのような機体なのだろうか。

画像:Telegram @oko_gora

軍事装備を総動員するウクライナ

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ロシアによる侵攻が開始して3年以上が経っており、ウクライナは保有するあらゆる兵器を活用して祖国防衛にあたっている。Yak-52もそんな蔵出し兵器のひとつで、なんと冷戦時代のレシプロ機なのだ。

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最初期のパイロットを彷彿とさせる戦術

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Yak-52は冷戦時代の機体だが、複座機による防空というのは第一次世界大戦まで遡る戦術だ。『カナディアン・エンサイクロペディア』は当時のパイロットについてこう書いている:「最初期のパイロットたちはお互いにピストルやライフル、ショットガンを使って撃ち合っていた。また、時には金属製の矢弾(フレシェット弾)や小型の爆弾を目標に投下することもあった」

画像:Wiki Commons By Agence Rol, Gallica Digital Library, Public Domain

初飛行は1976年

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Yak-52は冷戦時代に設計されており、ウェブサイト『Military Factory』によると初飛行は1976年だという。以降、1991年に至るまで練習機としてソ連で活用されてきた。

画像: Wiki Commons By aeroprints.com, CC BY-SA 3.0

第二次世界大戦時代の練習機の後継として開発される

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Yak-52は別タイプのYak-50と同時期に開発されたのだが、その2機種はどちらも1947年に開発された練習機Yak-18の後継機となることが目指されていた。というわけで、1970年代に開発されたものの、どこか古風な雰囲気を持っているのだ。

画像:Wiki Commons By Michael Barera, CC BY-SA 4.0

複座レシプロ機

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複座のレシプロ機という、いかにも旧型なデザインのYak-52だが、『フォーブス』誌によると防空にあたって採用している戦術は実際に第一次世界大戦を思わせるものなのだという。

画像: X @clashreport

ドローンに接近、ショットガンで撃ち落とす

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ウクライナはそのYak-52をドローン対策に利用している。Yak-52を用いて敵のドローンに接近、後部座席からショットガンで撃ち落とすのだ。そして、Yak-52はこの任務に非常に適しているという。

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少なくとも20機のドローンを撃墜

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『フォーブス』誌のデヴィッド・アックス記者は2024年7月14日、Yak-52は運用開始からの3ヶ月で少なくとも12機のドローンを撃墜したと述べている。実際、ロシアのある軍事ブロガーから「Yak-52を撃墜したほうがいいのでは」という声すら出てきているのだという。

画像:Telegram @TyskNIP

Yak-52の撃墜は意外と難しい

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時代遅れの練習機を撃墜するのなど朝飯前に思えるかもしれない。だが、アックス記者によると、むしろいまでは使われなくなった技術が用いられているせいで、ロシアにとってYak-52を撃墜するのは簡単ではないのだという。

画像:Telegram @TyskNIP

「頑丈だが目立ちにくい」

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アックス記者はこう書いている:「ロシア側がYak-52を撃墜するのが難しいのは、ショットガンを使ってドローンを撃ち落とすのに適している理由と同様だ。Yak-52は頑丈だが目立ちにくいのだ」

レーダーに映りづらく、攻撃されても耐えられる

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アックス記者はさらにこう続けている:「Yak-52はレシプロ機で、ロシアの長距離防空レーダーにとっては厄介なことにあまり大きな影として表示されない。それに、たとえばドローンを突っ込ませてYak-52を損傷させることに成功したとしても、乗務員は無事に着陸することができるだろう」

画像:X @auto_glam

ロシア政府は撃墜を発表

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だが残念なことに、Yak-52を用いた対ドローン戦略はロシア側の注目を集めてしまった。アックス記者はYak-52の撃墜は困難だとしているが、ロシア側は最近それに成功したと主張している。

画像:Wiki Commons By Julian Herzog, CC BY 4.0

あっさりとした言及

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昨年7月16日、ロシア国防省はドローンを狙っていたYak-52を撃墜したと報告した。『ニューズウィーク』誌が報じている。ただし、この件は報告の中でわずかに触れられただけだった。

画像:Wiki Commons By Dmitriy Fedorenko, CC BY-SA 4.0

ロシア国防省の発表では

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ロシア国防省の発表ではこう述べられていた:「作戦中、防空システムはアメリカ製ミサイルATACMS6発、フランス製空対地誘導爆弾『ハンマー』2発、アメリカ製ロケット弾HIMARS7発、無人飛行機(UAV)28機、そしてウクライナの飛行機Yak-52を機銃で撃墜した」

政府からのコメントはなし

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『ニューズウィーク』誌のイザベル・ヴァン・ブリュッヘン記者はロシア国防省に対してYak-52の撃墜に関するコメントを求めたというが、回答は掲載されていない。また、ロシア政府は撃墜地点も明らかにしていない。

地上撃破の可能性も

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ただし、仮にYak-52の破壊が事実だった場合、それは地上での撃破だった可能性がある。あるロシアの軍事ブロガーによると、オデーサ近郊の空港にロシアが行った攻撃で航空機が破壊された可能性があるというのだ。同じく『ニューズウィーク』誌が伝えている。

複数機運用されている可能性も

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また、対ドローン任務にあたっていたYak-52は1機だけではないかもしれない。軍事情報サイト『The War Zone』は昨年7月25日、ドローン攻撃にウクライナが用いていたYak-52の数は不明だが、「少なくとも2機は対ドローン任務に記載されており、3機運用されていた可能性もある」と書いている。

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画像:Telegram @TyskNIP

少なくとも1機はいまも稼働中

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今回、新たに運用中のYak-52の画像が公表されたことで、その推測は当たっていたことが証明された。少なくとも1機が稼働していることが判明した以上、実際には他にも運用されている可能性もある。とはいえ、ウクライナ政府からこの件について明確な発表がされることはないだろう。

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