ウクライナへの化学兵器使用が疑われるロシア軍:自爆ドローンに搭載して催涙ガスを散布か

化学兵器散布の疑いがかかるロシア軍

化学兵器散布の疑いがかかるロシア軍, 自爆ドローンにCSガスを搭載, 諜報機関を通じて確認, 「非常に毒性が強い催涙ガス」, 無人機を使ってガスを散布か, 条約で禁じられた化学兵器, 催涙ガスを多用するロシア, 6,000回以上の使用が確認される, ドローンを用いた新戦術を模索か, ロシア軍が燃料気化爆弾を使用, テレグラム上で動画が公開される, 弾頭には「TBBCH-50M」との記載が, ドローンに搭載されるのは初めてではない, 2024年4月から運用か, 燃料気化爆弾とは, 2段階の爆発プロセス, 人体に対して特に破壊的, 鼓膜の破裂、臓器損傷……

ロシアがドローンに化学兵器を搭載、散布しようとしていたとみられている。ウクライナの偽情報対策センター(CCD)が発表している。

自爆ドローンにCSガスを搭載

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偽情報対策センター(CCD)はウクライナ国家安全保障・国防会議の一部門だ。そのCCDによると、ロシアは自爆ドローン「シャヘド」にCSガス(クロロベンジリデンマロノニトリル)を搭載していたという。4月16日に発表した。

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諜報機関を通じて確認

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4月16日、CCDはテレグラム上で次のように発表した:「当センターではこの情報を、各諜報機関及びウクライナ国家非常事態庁からの情報で確認している」ウクライナ紙『ウクライナ・プラウダ』が報じている。

「非常に毒性が強い催涙ガス」

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CCDの発表はこう続いている:「(ロシアの)ある無人機から、いわゆるCSガスが濃縮されたものを含むカプセルが発見された。これは非常に毒性が強い催涙ガスとして知られている」

無人機を使ってガスを散布か

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CCDはさらに、ロシアの無人機は危険な物質を散布するために利用されていた疑いがあるとも述べている。では、そのCSガスとは実際にどれほど危険なものなのだろうか?

CSガスとは?

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『ニューズウィーク』誌によると、CSガスは「固体の時は白い結晶状だが、液体あるいは気体としても利用される」という。気体にした場合は「暴徒鎮圧剤」として用いられており、いわゆる催涙ガスとなる。

画像:Wiki Commons By Birhanb, Own Work, CC BY-SA 3.0

条約で禁じられた化学兵器

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このように説明されると比較的害の少ない物質に聞こえるかもしれないが、CSガスは世界193カ国が批准した「化学兵器の開発、生産、貯蔵及び使用の禁止並びに廃止に関する条約」で禁じられた、れっきとした化学兵器だ。

画像:同条約の署名・批准国(緑):Wiki Commons By Own Work, CC BY-SA 3.0

催涙ガスを多用するロシア

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ロシアはCSガスに代表される、化学兵器として禁じられている催涙ガスを多用しているとされる。CSガス以外にも、クロルピクリンの使用も伝えられている。

6,000回以上の使用が確認される

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『キーウ・インディペンデント』紙によると、2023年2月から2025年2月までの期間でウクライナは、ロシアによる有害化学物質を含む兵器の使用を6,129件確認しているという。ウクライナ外務省が発表している。

ドローンを用いた新戦術を模索か

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その化学兵器が今回は無人機から発見されたことで、ロシアが新たな戦術を模索している可能性が疑われている。とはいえ、ロシアがドローンに危険な兵器を搭載するのはこれが初めてではない。例えば、2024年末にもロシアのドローンに燃料気化爆弾が搭載されていたのが発見されている。

ロシア軍が燃料気化爆弾を使用

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当時の報道によると、ウクライナ軍がロシアの自爆ドローン「シャヘド136」を撃墜、これを調べたところ、弾頭に非常に危険な燃料気化爆弾が用いられていたことが判明したのだという。テレグラム上でウクライナ軍のチャンネルに証拠の動画が投稿されている。

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テレグラム上で動画が公開される

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動画を投稿したのはウクライナ軍が運営するテレグラムチャンネルで、ドローンの残骸の中に燃料気化爆弾が含まれていたとされている。ただし、この主張は他メディア等によって独自に確認されてはいない。

画像:Telegram @operativnoZSU

戦場で発見

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ウクライナの軍事ニュースサイト「Militarnyi」もこの主張を報じている。それによると、ドローンの残骸は戦場で発見されたもので、ウクライナ軍兵士が調査したところ燃料気化爆弾を搭載していたことが判明した、ということだ。

画像:Telegram @operativnoZSU

弾頭には「TBBCH-50M」との記載が

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ウクライナ軍が発見した弾頭には「TBBCH-50M」と記載されており、ドローンに搭載されていたものだと結論づけたという。「Militarnyi」によると、そのドローンは電子戦システムによって墜落させられたか、撃ち落とされた可能性もあるとされている。

画像:Telegram @operativnoZSU

ドローンに搭載されるのは初めてではない

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燃料気化爆弾は重く、弾頭はおよそ50kgほどにもなる。しかも、ロシアがドローンに同種の弾頭を搭載してウクライナで使用したのはこれが初めてではない。

画像:Telegram @operativnoZSU

2024年4月から運用か

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「Militarnyi」によると、ロシアは遅くとも2024年4月にはすでに燃料気化爆弾を搭載したドローンの運用を始めていたという。同サイトはロシアの関係筋からその情報を得たとしているが、詳細は明かされていない。

画像:Telegram @operativnoZSU

型式番号

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燃料気化爆弾を搭載したドローンはすべて、型式番号が「Y」から始まるのだという。また、同サイトによると、ロシアはイラン製やロシア製の通常弾頭版も利用しており、イランモデルは「M」から、ロシアモデルは「K」あるいは「KB」から番号が始まるとされる。

画像:Telegram @operativnoZSU

燃料気化爆弾とは

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燃料気化爆弾は「vacuum bomb(真空爆弾)」とも呼ばれ、広範囲に破壊的な影響を及ぼすため議論もある兵器だ。だが、その威力からロシア軍はウクライナ侵攻でも利用している。

画像:Wiki Commons By Vitaly V. Kuzmin, CC BY-SA 4.0

2段階の爆発プロセス

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燃料気化爆弾は2段階の爆発プロセスを経る。第1段階では小規模な爆発が起き、容器が破裂して空気中に燃料が拡散される。このいわば「燃料の雲」は、しっかりと気密されていない限り建造物の内部などにも侵入するという。BBCニュースが解説している。

画像:Wiki Commons By Vitaly V. Kuzmin, CC BY-SA 4.0

人体に対して特に破壊的

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そして第2段階ではもう一度爆発が起こり、その燃料の雲に点火、巨大な爆発が起き一帯の酸素が使い尽くされるのだという。この爆発は兵器や建造物を破壊し得る規模のものだが、なによりも人体に対して非常に破壊的な効果があるとされる。

画像:Wiki Commons By Vitaly V. Kuzmin, CC BY-SA 4.0

鼓膜の破裂、臓器損傷……

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CIAによる研究ではこう記されている:「爆心地に近い人間は跡形も残らない。周辺部にいたものは、鼓膜の破裂や内耳の破壊、重度の脳震盪、肺の破裂、臓器の損傷、視力の喪失など、多くの目には見えない損傷を被る」

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