【クマ対策】小泉大臣を直撃……自衛隊の“駆除”あり得た? 「要請来ていない」「なんでもやる存在ではない」【なるほどッ!】
クマによる被害が深刻な秋田県内で、自衛隊による支援が始まって1週間。現場の隊員たちはどんな装備で活動しているのか、見えてきた成果と課題はなにか、そして今後の活動について、森圭介アナウンサーが小泉進次郎防衛大臣に聞きました。
■クマと対峙するため…かなりの重装備

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森アナウンサー
「クマ被害が過去最悪のペースで発生しています。クマ対策で自衛隊を派遣している防衛省のトップ、小泉進次郎大臣に11日、重装備の活動、派遣から一週間の成果と課題はなにか、そして今後の活動という3つのテーマでお話を伺いました」
「11月5日から、特にクマ被害が多い秋田県に自衛隊が派遣されました。猟友会のメンバーらとともに現在対応にあたっていますが、最初に派遣されたのは鹿角市でした」
「その映像を見ると、自衛隊員の皆さんは分厚い防弾チョッキを着ています。ヘルメットをかぶり、手元にはクマスプレーがあり、盾などを手にしています。重装備ぶりをうかがうことができます」
「隊員の皆さんが現場で実際に身につけているものを今回見せていただきました。ここまでしないといけないのかと、クマと対峙するためにかなりの重装備が必要であることが見えてきました」
■金属製の重いプレートで命を守る

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小泉大臣
「これ(防弾チョッキ)10キロ以上。今回、クマ対応で隊員の命を守るために、金属製のプレートが2枚(入っています)。これだけでも重いですよね。万が一のときに、前と、首を守ることも含めて後ろにも」
森アナウンサー
「重い! 見た目よりも重いですね。これを背負って、前後からの攻撃に備えるんですね」
■銃の形をした「木銃」どう使う?

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小泉大臣
「クマスプレーは本来だったらぶら下げて持ち歩くという話らしいんですけど、万が一クマに襲われたときにパッとすぐ取り外せるように、今回はつけるという形の対応に変えてるんですよね」
「よくご指摘を受けるのが木銃です。銃剣道に使うものなんですけど、(長さは)160センチぐらい」
森アナウンサー
「木の棒ですけども、銃の形をしてるんですね」
小泉大臣
「これで実際は距離をとって、クマスプレーでクマを近づけさせない。そこは猟友会のみなさんの知恵。自衛隊はクマの駆除の訓練をしてませんので、プロの猟友会のみなさんの助言に基づいて対応策を考えているということですね」
■プロである猟友会の意見を採用

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森アナウンサー
「かなりの重装備で、防弾チョッキは10キロを軽く超えていると思います。前と後ろに金属製のプレートを入れているということです。防護盾も10キロを優に超えるような重さでした」
「小泉大臣は、当初は(クマと)近くになったらナイフなどを使うことも想定していたそうですが、猟友会のみなさん、つまり現場のプロの意見を取り入れて、クマとの距離をとるための木銃を取り入れたということです」
「この1週間の中でも現場の意見を取り入れて、クマから自衛隊員を守るために厳重に装備しています。それだけクマの脅威というものを感じることができました」
■秋田県で行っている4つの活動

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森アナウンサー
「続いては、派遣から1週間の成果と課題についてです。自衛隊法第100条などに基づいて現在秋田県で行っている活動は主に4つです」
「クマを誘い入れるための非常に重い箱わなの運搬と設置、見回りに伴う人員の輸送、捕獲したときのクマの運搬、そしてドローンなどを使った情報収集です。この4つの活動の中には、自衛隊員による銃などを使った駆除は含まれていません」
■「地元のみなさんから感謝の声」

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森アナウンサー
「自衛隊の派遣が始まってから間もなく1週間ですが、現場から上がってくる声や大臣ご自身のクマ被害の受け止めを教えてください」
小泉大臣
「まずこの1週間、地元のみなさんから感謝の声が上がっていること、これは隊員のモチベーションにつながりますので、そこは本当によかったと思います」
「現時点で1週間活動している中で、隊員の身の安全に対応できている、命が確保できている、無事にやってくれている、それは大臣としてはよかったと思っています」
森アナウンサー
「実際に駆除するのは自治体であったり猟友会ですが、その連携における課題は見つかりましたか?」
小泉大臣
「今回チームでやっていまして、クマが入る箱わなって約200キロあるんですね。200キロある箱わなを、猟友会のみなさんが運ぶのも大変で、自衛隊が運ぶという形にしました」
「そして運んでいるときに『クマが出てきたらどうするんだ』というところについて、運んでいる隊員を守るように周りを警戒をしながら、銃を持ってチームとしてやってくれているのが猟友会。こういう形の編成をしているんですね」
■自衛隊が駆除するという選択肢は?

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森アナウンサー
「あくまで駆除の主体は猟友会ですが、1つのオプションとして自衛隊が駆除をするという選択肢というのはないのでしょうか?」
小泉大臣
「要望の中身によっては、ケースによってはあり得たかもしれません。ただ、今回は駆除の要請は来ていないということが一つです。政府全体で対応しようと会議も立ち上がりました。この中で、警察がこれからライフルで対応しますという新しい方針も出てきました」
「そうであれば、警察も含めて、ガバメントハンターも含めて、猟友会も含めて対応できる体制が整うことが大事で、その整いがしっかり一定のところまできたら、自衛隊は本来任務である国防の現場に戻る。私はこれが基本的なところだと思いますね」
「それでももう現場が追いつかない、こういったときに、地元の要請があったときに自衛隊はどうするのか。こういうスタンスが私は基本であるべきだと思います」
■自治体から刈り取り・伐採のニーズも

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斎藤佑樹キャスター
「まさに自衛隊が銃を持てないという課題はあったと思うんですけど、その先を考えている、そして制度を整えようとしている、というあたりがすごく理解できました」
森アナウンサー
「国全体の取り組みが進んでいます。現在活動しているのは、陸上自衛隊の秋田駐屯地所属の隊員です。派遣期間が限定的で、11月30日までです。冬眠を迎えるというのもあるのかもしれません」
「5日以降、秋田県の鹿角市で活動が始まっていて、11日から北秋田市でも始まりました。今後は大館市や八峰町でも予定しているということです。小泉大臣によると、地元の猟友会などとチームを組んで連携しながら安全に活動を行っているということです」
「ただその一方で、自衛隊の派遣について自治体などからは、ヤブの刈り取りやカキの木の伐採などを求めるニーズがあるそうで、今回の派遣の目的が異なっているので、こういったニーズには応えられないという声があります」
「今後はそれぞれの役割分担をどうしていくのかというのを明確にする必要があるのかもしれません」
「続いて3つ目のテーマ、今後の活動についてです。今回は秋田県からの要請がありました。他の自治体から派遣の要請があった場合、どうするのか聞いてきました」
■秋田県以外からの派遣要請は?

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森アナウンサー
「他の自治体からの要請は現在来ているんですか?」
小泉大臣
「現在ないですね」
森アナウンサー
「『都市部を守ってほしい』、極端な例で言うと東京から要請があった場合には、自衛隊の派遣・支援は考えていらっしゃいますか?」
小泉大臣
「これはもちろん国民の要請は大切にしなければならないというのはあるんですけど、『我々なんでもやりますから、いくらでも言ってください』という存在ではありません。やはり自衛隊は、任務は主たるものは国防なんだと」
「今回のクマ対応に自衛隊がしていることを通じて、本来の自衛隊の役割とは(なにか)、こういったことにも世の中の理解が進んでいけばうれしいなと思っています」
■環境省も…国全体で進むクマ対策

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森アナウンサー
「中には、クマの駆除は自衛隊の皆さんがやってくれれば助かるんじゃないかという声があるのも非常に理解はできますが、あくまで駆除は猟友会の皆さんが中心で行っています」
「駆除自体を秋田から要請をされていない、ただ選択肢としてその要望があるのであれば、自衛隊の駆除というのがあり得たかもしれないというようなお話はされていました」
「また、小泉大臣が繰り返し言っていたのは、自衛隊は本来の任務は国防であるということです。今回、やむにやまれぬ事態で自衛隊が支援に行っているということを強調されていました」
「警察庁は13日から、秋田と岩手でクマが生活圏に出没しハンターが間に合わない時などに、機動隊の警察官がライフル銃を使って駆除するという運用を始めます。つまり、段階が1つ変わるということになります」
「自衛隊や警察だけではなく環境省などが対応策を練るなど、国全体でクマの対策が進んでいます。これまでのクマの被害は、全く常識が通じないということになっていますが、国全体がその対策をしているということを今回感じました」
(2025年11月11日『news every.』より)