あしなが奨学金、資金不足で相次ぐ不採用 徳島駅前で募金活動へ

JR徳島駅前で募金を呼びかける学生たち=昨年10月26日、あしなが育英会提供
病気などで親を亡くし、奨学金を受け取る大学生らでつくる「あしなが学生募金事務局」が26、27両日、徳島市のJR徳島駅前で募金活動をする。高校生向けの奨学金申請者が急増しており、受給できない生徒を少しでも減らしたい考えだ。
JR徳島駅前で募金を呼びかける学生たち=昨年10月26日、あしなが育英会提供
一般財団法人「あしなが育英会」(本部・東京)によると、高校生向けの奨学金は、中学3年の高校入学前に申請する「入学生向け」と、入学後に申請する「在校生向け」の2種類がある。給付額はいずれも月3万円で、返済は不要だ。
昨年度は過去最多の3487人が申請したが、資金不足で半数以上にあたる1949人は受け取ることができなかった。徳島県内では申請した24人のうち18人が受け取れなかった。
今年度の奨学金募集は、「入学生向け」「在校生向け」合わせて、前年度より約500人増やして計約2千人にした。しかし、すでに締め切られた「入学生向け」では申請のあった1720人のうち、4割にあたる688人が受給できなかった。
5月20日まで募集している「在校生向け」も申請者が殺到するとみられ、多くの生徒が不採用になる可能性が見込まれているという。
育英会が昨年10月、高校生の奨学生の保護者に行ったアンケート(回答者数2334人)では、就業していると答えた保護者の6割超が非正規雇用だった。可処分所得の平均も約187万円で、全世帯平均の約405万円(2023年、厚生労働省の国民生活基礎調査)の半分以下だった。
自由記述には、「物価高騰の影響で『(亡くなった)パパのところ』へ行こうかと一家で話す毎日です」「毎月300円しか残らない生活をしています」など、悲痛な声が寄せられた。
育英会の担当者は「一人でも多くの高校生が受給できるように、募金活動で支援を呼びかけていきたい」と話す。
街頭募金はいずれの日も正午からで、26日は午後6時、27日は午後5時まで。ウェブサイトやコンビニなどでも常時寄付を受け付けている。(森直由)