ヤクザは辞めたはずなのに…みかじめ料を徴収し詐欺で逮捕 元暴力団幹部のわびしきセカンドライフ

12月3日、深川署に入る関根容疑者。一見穏やかな人物にすら見える
「私が代わって回収する」
ヤクザを辞めた後もヤクザをかたって、みかじめ料を集金していた男が逮捕された。
「12月3日、警視庁暴力団対策課と深川署、本所署の合同捜査本部は、詐欺の疑いで無職・関根義続(よしつぐ)容疑者(61)を逮捕しました。関根容疑者は指定暴力団住吉会の元幹部でしたが、’23年10月ごろには、離脱していたということです。
関根容疑者は暴力団を離脱したことを隠して、今年の1月31日~11月1日、東京都墨田区の飲食店から植木リース代と称した『みかじめ料』の現金約30万円をだまし取った疑いがもたれています。関根容疑者は容疑を認めているようです」(全国紙社会部記者)
暴力団を離れた後も、なぜ、みかじめ料を受け取ることができたのか。被害を受けた飲食店から徴収していた組員が病気になり、徴収できなくなったところに関根容疑者が現れたのだという。前出の社会部記者が解説する。
「関根容疑者が『私が代わって回収する』と言って、だまし取っていたということです。関根容疑者は組を離脱した後も、複数の店舗や建設会社からみかじめ料を徴収していました。総額は100万円を超えているとみられ、警視庁は生活費に充てていたとみて捜査を進めています」
12月3日、午前9時過ぎ、捜査員に支えられながら車両を降りた関根容疑者は、緊張した様子もなく、報道陣に目をやることもないまま深川署に入っていったのだった。
関根容疑者は組を離れた後、最寄り駅から徒歩で約10分、古い町並みの一角にある、築約40年の木造アパートに住んでいた。
近くに住む70代の女性が関根容疑者の印象を、こう話してくれた。
「小柄なおにいさんという印象」
「(関根容疑者を)見かけるようになったのは、半年ほど前からです。片方の足を引きずっている、小柄なおにいさんという印象でした。白髪ですが、雰囲気が若いので50歳くらいかなと思っていたんです。アパートの前に黄色い原付を停めていて、よくそれに乗って出かけていました。
20歳くらいの若い彼女が、よく遊びにきてましたよ。黒髪のおとなしそうなお嬢さんで、(関根容疑者が)原付の後ろに彼女を乗せて走っている姿を何度か見かけました」
一方、近くに住む別の住人は、関根容疑者にまさに捜査の手が及ぼうとしているところを見たと話してくれた。
「(関根容疑者が)逮捕される少し前から、警察がアパートの前にある防犯カメラや近くの防犯カメラを調べていたんです。何かあったのかなと思っていました。
そうしたら12月3日の朝7時半ごろに、アパートの前に7~8人の警察官が集まっていたんです。全員私服でした。そのうち、警察官に囲まれるようにして男性(関根容疑者)が出てくると、車に乗せられ、連れて行かれました。サイレンを鳴らしてなかったので、近所の人もほとんど気づかなかったみたいですね」
ヤクザを辞めた後も、新しい次の人生に切り替えることなく、まだ現役のヤクザであるかのように振る舞い、金銭をだまし取っていた関根容疑者。
いまの関根容疑者を知る近所の住人は、「挨拶をかわすような仲ではなかったけど、怖い雰囲気は感じなかった」と、その印象を話した。新しい一歩を踏み出そうとしていたのだろうか。
関根容疑者が、この先どのような生活を送っていこうと考えていたのかわからない。しかし、結局慣れ親しんだヤクザな生き方しかできなかったようだ。
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組を離脱したあとも徴収していたみかじめ料は、総額100万を超えるとみられる

’23年10月には組を離脱していたとみられている

近隣住民によれば、年齢よりも若く見えたという

マル暴の屈強な捜査員たちに囲まれて歩くその姿は、ずいぶんと小柄に見えた
取材・文:中平良